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酒井重 Research Memo(4):国内外ともに需要回復が本格化し前年同期比189.0%の営業増益。特に海外が好調

2022/3/29 15:04 FISCO
*15:04JST 酒井重 Research Memo(4):国内外ともに需要回復が本格化し前年同期比189.0%の営業増益。特に海外が好調 ■業績動向 1. 2022年3月期第3四半期の業績概要 酒井重工業<6358>の2022年3月期第3四半期の連結業績は、売上高が19,793百万円(前年同期比28.7%増)、営業利益が1,165百万円(同189.0%増)、経常利益が1,206百万円(同286.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益が836百万円(前年同期は285百万円の損失)となった。 前年同期はコロナ禍の影響を大きく受けたことから、売上高、営業利益ともに前年同期比で大幅に増加しているが、予算に対しても上振れて着地した。また、Withコロナ時代の経済回復が進むなか、国内外ともに需要回復が本格化した結果、特に海外が好調に推移した。原材料(鋼材等)の値上がり等により売上総利益率は24.9%(前年同期は25.2%)とやや低下したものの、増収効果により売上総利益は4,918百万円(前年同期比27.2%増)となった。一方で販管費は、営業活動等が前年同期より活発となり出張旅費や交際費等が増加したこと、人件費の増加などから同8.4%増となったが、増収により販管費率は前年同期の22.5%から19.0%へ低下した。この結果、営業利益は大幅な増益となった。 営業利益の増減要因を分析すると、増収による増益が1,111百万円、原価率の上昇による減益が59百万円、販管費の増加による減益が289百万円(内訳は人件費95百万円増加、運送費59百万円増加、技術研究費43百万円増加、その他費用92百万円増加)であった。 2. 地域区分別の動向 2022年3月期第3四半期の地域区分別売上高については、全体的にコロナ禍の影響から回復基調にある。国内では依然としてコロナ禍の影響を受けているものの、道路・土木関連工事などの公共投資関連が堅調に推移したことから、売上高は11,083百万円(前年同期比16.0%増)とほぼ計画どおりとなった。 海外では、主要な市場での建機需要の回復が進んだことから、売上高は8,709百万円(前年同期比49.6%増)と大幅な増収となった。このうち北米は、好調な建設投資に伴い建機需要が回復したことに加え、シェアアップによる効果もあり、売上高は3,220百万円(同62.9%増)となった。アジアでは、好調なベトナム、タイなどのインドシナ市場に加え、停滞していたインドネシア市場でも需要回復が進んだ結果、売上高は4,871百万円(同37.7%増)となった。その他はオーストラリア、ニュージーランド、中南米が比較的堅調であったことから、売上高は598百万円(同100.6%増)となった。 財務基盤は安定、手元の現金及び預金は8,469百万円と豊富 3. 財務状況 2022年3月期第3四半期末の財務状況について、流動資産は25,691百万円(前期末比2,763百万円増)となったが、主に現金及び預金の増加1,486百万円、受取手形及び売掛金の増加717百万円、棚卸資産の増加275百万円などによる。固定資産は12,152百万円(同21百万円減)となったが、主に有形固定資産の増加92百万円、無形固定資産の減少33百万円、投資その他の資産の減少79百万円による。この結果、資産合計は37,843百万円(同2,742百万円増)となった。なお、2022年3月期第3四半期末の現金及び預金は8,469百万円と高水準だ。 一方で、負債合計は15,503百万円(前期末比2,440百万円増)となったが、主に流動負債のうち買掛債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加2,445百万円、短期借入金の増加19百万円、固定負債の減少70百万円などによる。純資産合計は22,340百万円(同301百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等による利益剰余金の増加368百万円、為替換算調整勘定の増加369百万円、その他有価証券評価差額金の減少173百万円などによる。この結果、2022年3月期第3四半期末の自己資本比率は58.9%(前期末は62.7%)となった。 さらに同社では、バランスシートのスリム化に注力してきたが、その成果として2022年3月期第3四半期末の正味運転資本(売上債権+棚卸資産-仕入債務)は前年同期末比19.2%減(同2,114百万円減)の8,868百万円となった。主に棚卸資産の効率化を進めたことで、棚卸資産は同878百万円減の7,326百万円まで圧縮された。この結果、売上高/棚卸資産回転数は、同1.1回改善して年間3.6回となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《YM》
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1918年創業の道路建設機械メーカー。ロードローラで国内トップシェア。路面切削機、散水車等も手掛ける。締固め技術に強み。ユアサ商事などが主要取引先。高付加価値化等による収益構造改革、アジア市場の深耕図る。 記:2024/10/04