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フェローテク Research Memo(4):事業内容(製品)は多岐にわたるが、主力は半導体等装置関連事業(2)

2020/8/24 15:44 FISCO
*15:44JST フェローテク Research Memo(4):事業内容(製品)は多岐にわたるが、主力は半導体等装置関連事業(2) ■フェローテックホールディングス<6890>の事業概要 3. 電子デバイス このセグメントは、サーモモジュールと磁性流体・その他の2つのサブセグメントに分けられる。 (1) サーモモジュール(同15.6%) サーモモジュールは、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するという効果を利用した、板状の半導体冷熱素子(べルチェ素子)である。小型・軽量でフロン要らずであるため、自動車の温調シートを始め、冷却チラー、光通信、バイオ、エアコン、ドライヤーなど様々な家電民製品にも採用されている。 業種別販売先シェア(2020年3月期)は、自動車16.5%、自動車その他0.3%、半導体4.9%、光学4.6%、バイオ7.4%、光通信31.0%、理科学1.7%、民生3.7%、パワー基板22.3%、その他7.6%となっている。 (2) 磁性流体・その他(同1.0%) 磁性流体とは液体でありながら、外部磁場によって磁性を帯び、磁石に吸い寄せられる機能性素材である。1960年代のNASAスペースプログラムで、無重力環境の燃料輸送等の目的で開発された。現在では、スピーカーやアクチュエーター、センサー、分別リサイクル用途のほか、同社の主力製品の1つである真空シールにも利用されている。 サブセグメントのその他の中には、パワー半導体基板などが含まれている。パワー半導体基板とは、サーモモジュール製造技術を応用して、アルミナ、窒化アルミニウムセラミックスに銅回路板を共晶反応によって接合した放熱用絶縁基板のことである。同製品は、電車や電動車両、エアコン、サーバー等の小型化・省エネ化に寄与しており、今後の需要増が期待される製品である。 4. その他 このセグメントは、太陽電池用シリコン、シリコン結晶製造装置、セル、子会社アサヒ製作所のリネン系洗剤、受託作業等に分けられる。現在、太陽電池関連は事業を縮小しており、最終的にはOEMを除いて撤退する方針である。 5. 特色、強み (1) 無機系素材のパイオニア 同社は石英、シリコン、窒化ケイ素、シリコンカーバイド(SiC)など幅広い無機系素材の生成、加工などに長年携わってきた。そのため、同社内にはこれらの素材に関する多くのノウハウ(素材の性質、生成方法、加工方法等)が蓄積されている。これが同社の特色でもあり強みと言えるだろう。 (2) 製造装置も手掛ける また、同社は素材だけでなく、各種の製造装置も手掛けており、製造装置に関するノウハウも持っている。そのため顧客に対しては、素材、加工部品、最終製品、製造装置など様々な提案(ソリューションの提供)を行うことができる。 (3) ワンストップソリューションが可能 さらに同社の場合、半導体製造装置内の部品の洗浄(取り外し、洗浄、据付)や製造装置の組立等のサービス事業も展開している。そのため、顧客にとっては素材の供給、部品加工、装置類の組立、部品洗浄などをワンストップで外注化(アウトソーシング)することが可能である。これも同社の強みだろう。 (4) 大手顧客との信頼関係 前述のように同社の主要製品は、主に半導体製造装置向け及び半導体製造プロセスで使われる。そのため、同社の主要顧客は世界でトップクラスの半導体製造装置メーカーが多い。ちなみに2018年3月期売上高の上位には、米国系製造装置メーカー2社、及び日本の製造装置メーカーが含まれる。同社はこれらの大手半導体製造装置メーカーに製品や部品を長年にわたり供給している。これら顧客との深い信頼関係も同社の財産であり強みと言えるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《EY》
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時価総額 115,863百万円
真空シール、石英製品、セラミックス製品等の製造・販売を行う半導体等装置関連事業が主力。サーモモジュール、パワー半導体用基板等の電子デバイス事業も。デジタル化・自動化の推進などで生産効率の向上を図る。 記:2024/10/06