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カドカワ Research Memo(3):出版、映像・ゲーム、Webサービスの3事業が主軸(2)

2020/7/16 15:43 FISCO
*15:43JST カドカワ Research Memo(3):出版、映像・ゲーム、Webサービスの3事業が主軸(2) ■KADOKAWA<9468>の事業概要 3. Webサービス事業 Webサービス事業はドワンゴで展開しており、主力はポータル事業(動画サービス「niconico」の運営等)となる。また「niconico」の広告宣伝的な位置付けとして、各種イベントの企画・運営等を行うライブ事業を展開しているほか、モバイル事業(携帯電話向け音楽配信サービス)を行っている。 主力のポータル事業では、「ニコニコ動画」「ニコニコ生放送」「ニコニコチャンネル」などの様々なサービスを提供している。売上は「ニコニコ動画」及び「ニコニコ生放送」を快適に視聴できるプレミアム会員から得られる月額課金収入(550円/月)や、Webサイト上のバナー広告及び動画広告収入、有料動画などの視聴の際に利用するポイント収入などから構成されている。2020年3月末時点における有効会員数※1は7,867万人で、このうちプレミアム会員数は163万人(前期末比17万人減)と、2017年以降減少傾向が続いているが、2020年3月単月では前月比で久方ぶりに純増に転じた。2020年1月-3月における利用状況は、非ログイン視聴UU(ユニークユーザー)※2も含めたベースで見るとMAU(月間アクティブユーザー)で1,985万人(前年同期比5.9%増)となっている。 ※1 ID発行数から退会者数・不正ID数を除いた会員数。 ※2 2018年2月末より、非ログイン視聴を可能とした。 一方、企業・団体・ユーザーが動画や生放送を配信できるプラットフォーム「ニコニコチャンネル」に関しては、全チャンネル数が2020年3月末時点で9,216(前期末比556チャンネル増)、月額有料チャンネル数1,625(同202チャンネル増)、月額有料会員数117万人(同22万人増)といずれも増加傾向が続いている。SNS動画を使ってビジネスに取り組む企業や個人が増加しており、また、2018年のバージョンアップにより通信ネットワーク品質が大きく改善し、スマートフォンでもストレスなく高品質な動画を視聴できるようになったことが有料会員数の増加につながっていると考えられる。 ライブ事業では、「ニコニコ超会議」※1、「闘会議」※2、「Animelo Summer Live」※3、「ニコニコ超パーティー」※4などのライブイベントの企画・運営を手掛けている。このうち、2020年4月に合同開催を予定していた「ニコニコ超会議」「闘会議」については、新型コロナウイルスの影響により「ニコニコネット超会議」(4月12日-19日)としてオンラインのみでの開催となった。開催期間を前年の2日間から8日間に伸ばしたこともあり、ネット総来場者数は約1,638万人と前年から大幅に増加した。なお、「ネットとリアルの融合」を実現したライブハウス「ニコファーレ」(六本木)と「niconico」のアンテナショップ「ニコニコ本社」(池袋)については2019年7月末で営業を終了し、両施設で行っていた生放送の配信等については同年11月にオープンした「ハレスタ」(池袋)に引き継ぎ、“リアルとバーチャルの融合”をコンセプトにバーチャルキャラクターによるライブパフォーマンスや、アニメ・ゲーム関連のステージイベントを配信している。 ※1 「ニコニコのすべてを地上で再現する」をコンセプトに幕張メッセで行われるニコニコ最大のイベント。参加するユーザーが「全員主役」となり、ネットとリアルが融合した様々な企画を展開する。2019年4月27日、28日に開催された「ニコニコ超会議2019」では、来場者数約16.8万人、ネット総来場者数約666万人を記録した。 ※2 デジタルからアナログまで古今東西のゲームが集まる、日本最大級の“ユーザー参加型”ゲームイベント。2019年1月26日、27日に幕張メッセで開催された「闘会議2019」は、「ジャパンアミューズメントエキスポ2019」「eSPORTS国際チャレンジカップ」との初の合同開催となり、会場来場者数約8.4万人、ネット総来場者数約459万人となり、日本のゲーム市場並びにeスポーツ市場の拡大に貢献している。 ※3 毎年8月から9月にかけて開催される世界最大のアニソンライブ。2019年は3日間で8.4万人と過去最高の来場者数を記録した。 ※4 日本最大級の動画サービス「niconico」内の「歌ってみた」「踊ってみた」ジャンルなどで活躍するユーザーや有名アーティストが一堂に会し行われる「niconico」最大のライブイベント。2019年については開催を取りやめている(2018年は11月3日にさいたまスーパーアリーナで開催され、約1.5万人が来場)。 モバイル事業は音楽配信市場の環境変化により会員数の減少傾向が続いているものの、依然として一定水準以上の利益率を確保している。「シングル楽曲/着うた®」などの配信を行う「ドワンゴジェイピー」やデジタルコンテンツ配信サイト「animelo mix」の運営を行っている。 4. その他事業 その他事業は、クリエイティブ分野で活躍する人材を国内外で育成するスクール「バンタン」「KADOKAWA Contents Academy」の運営や、「N高等学校」(学校法人角川ドワンゴ学園)におけるネットとリアルを融合させた双方向性を特長とする教育システムの提供といった教育事業のほか、キャラクターグッズの企画・販売、アイドルCDの販売等のMD事業、インバウンド関連事業で構成されている。なお、デジタルコンテンツを活用した楽曲の製作・販売やタレントのマネジメント事業については、MAGES.が連結対象から外れたことで、2019年7月よりなくなっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 622,432百万円
旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合。出版・IP創出事業が主力。アニメ・実写映像事業、ゲーム事業、通信制高校の運営等も。中計では28.3期売上高3400億円目標。出版IP数の拡大などに取り組む。 記:2024/06/13