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エムアップ Research Memo(2):スマートフォン向けにファンクラブサイトや各種コンテンツを提供

2020/1/6 15:02 FISCO
*15:02JST エムアップ Research Memo(2):スマートフォン向けにファンクラブサイトや各種コンテンツを提供 ■エムアップ<3661>の会社概要 1. 事業内容 同社グループは、アーティストを中心として、タレントや声優、アニメまで幅広いジャンルにおけるファンクラブサイトの事業を軸としながら、キャラクター、スタンプ、音楽、電子書籍といった多岐にわたるデジタルコンテンツの配信から、eコマース、電子チケットに至るまで、複合的な事業展開をしている。同社の価値提供は、利用者をスマートフォン、PC等の各媒体を通じて、各権利元(アーティスト、音楽事務所、レコード会社、キャラクター会社等)と有機的に結び付け、ファンというロイヤリティの高い会員基盤を拡大するとともに、コンサートチケットの先行予約販売や楽曲提供をはじめ、デジタルコンテンツ(CD及びDVD、ブルーレイ等)やグッズまで幅広い商品やサービスを提供するところにある。数多くの有力アーティストやコンテンツを保有する優位性を生かし、それらを相互活用することによりグループ全体でシナジー効果を発揮させ、事業基盤の拡大と多様化を図ってきた。 2018年10月1日にはEMTGの完全子会社化により、成長が期待できる「電子チケット事業」への参入を含めて事業基盤の拡大を図った。ファンクラブサイトの有料会員数は国内最大規模の200万人を超え、さらに増え続けている。また、2019年4月1日からは経営資源の最適配分や迅速な意思決定、グループシナジーのさらなる追求を図るため、持株会社体制への移行を決定。2020年には、いよいよファン待望の「VR事業」のリリースも予定しており、同社は新たなステージを迎えている。 事業セグメント※は、「コンテンツ事業」と「EC事業」「電子チケット事業」のほか、「その他事業」の4つに区分される。「コンテンツ事業」への業績依存度が高いが、「EC事業」や「電子チケット事業」の伸びも大きい。 ※2019年3月期第3四半期よりセグメント区分を変更。 各事業の概要は以下のとおりである。 (1)コンテンツ事業 スマートフォンやPC向けのファンクラブサイト運営や各種デジタルコンテンツ配信、アプリの提供などを行っている。特に、主力となるファンクラブサイトは、アーティスト及びアイドルをはじめ、俳優及びタレント、スポーツ選手などの最新情報や独占コンテンツを配信する公式サイトを運営するとともに、会員限定のコンテンツや楽曲配信、グッズ販売等も展開。収益源となる有料会員数は国内最大規模の200万人を超える。また、お気に入りのアイドルや声優などからスマートフォン等にメールが直接届く「月額会員制ファンメール」も展開しており、ファンクラブサイトへの導入によって差別化を図っている。一方、各種デジタルコンテンツ配信は、「しゃべってコンシェル(しゃべってキャラ)」※やきせかえ、スタンプ、デコメールなど、人気キャラクターやタレント等をテーマにしたコンテンツを多数配信。加えて、キャリアが展開する月額使い放題サービス向けにも積極的にコンテンツを提供している。 ※「しゃべってコンシェル(しゃべってキャラ)」は、NTTドコモ<9437>が提供するスマートフォン向け音声サービスのこと。スマートフォン上に表示されるキャラクターに、やりたいことや調べたいことを話しかけることによって、端末がその言葉の意図を読み取り、情報やサービス、端末機能の中から最適な回答を画面に表示するサービスである。 (2)EC事業 同社グループの運営するファンクラブサイト等を通じて、CD、DVD及びブルーレイといった音楽映像商品と、それに関連するアーティストグッズを販売している。ファンクラブサイトの会員であるコアなファン層をターゲットとしている点や、大手アーティストからインディーズ流通のアーティストまで対応し、ファンへ直接販売するという新たな流通経路を開拓している点、パッケージ商品の販売に際しては、オリジナル特典(アーティストグッズ等)を付与することにより効果的な販促ができる点などに特徴がある。また、最近では、ライブやイベント会場の物販をスムーズに利用できる新たなサービス(事前販売及び会場受取サービス等)を開始し、ECの枠を超えた販売機会の拡大を図っている。 (3)電子チケット事業 EMTGの完全子会社化により参入した事業であり、電子チケット及びチケットトレード※、並びにそれらに付随する各種サービスからの収益により構成されている。音楽のライブはもちろんのこと、アイドルグループの握手会等のイベント、プロ野球やフィギュアスケートといったスポーツ、遊園地などのレジャー施設まで幅広く電子チケットサービスを提供している。また、電子チケットに付随するサービスとして、カードコレクションアプリ(プロ野球8球団やBリーグ全36チームに採用)を展開するほか、ライブにまつわる記念コンテンツを有料パッケージ販売するなど、マネタイズ手段の多様化にも取り組んでいる。 ※ライブやイベントに行けなくなった時に、他の人に定価でチケットを譲れるサービスである。今までのチケット転売サイトとは異なり、個人間のやり取りができず、定価取引で行われ、チケットの高額転売を防ぐことができる。 (4)その他の事業 上記3つのセグメントに属さない、主に新規事業開発を行う連結子会社の収益等が計上されている。 2. 沿革 同社は、現代表取締役の美藤宏一郎氏によって、携帯電話端末及びPC端末向けの有料コンテンツの提供及び通信販売を行うことを目的として、2004年12月に設立(本社は渋谷区)された。 携帯電話の普及やIT環境の進展に伴って携帯コンテンツ市場が拡大するなか、着うたを中心に同社の業績も順調に推移した。特に、キャリアの新サービス提供が同社の業績に大きく影響した。2006年10月には、同社がコンテンツプロバイダーとなる携帯電話キャリア公式サイトとして、メロディコールを提供する「アーティスト公式コール」を開設した。また、2007年2月には、アーティストやタレントに関連するファッションを中心に取り扱うセレクトショップ「ROYAL Roc」の携帯電話キャリア公式サイトを開設し、eコマース事業を開始した。さらに、2007年7月には、「アーティスト公式デコメ」をキャリア公式サイトとして開設し、音楽以外のコンテンツ分野にも進出した。 同社にとって大きな転機となったのは、2008年9月に、「GLAY MOBILE」をキャリア公式サイトとして開設し、ファンクラブサイトの運営を開始したことである。芸能界に精通した同社の特徴が生かせる分野であるとともに、ロイヤリティの高いファン層を有料会員として囲い込むことで、技術や市場動向に影響を受けづらい安定的な事業基盤を確立することができた。特に、ファンクラブサイトからCD、DVD、アーティストグッズの直販サイトに誘導することで、eコマース事業とのシナジー効果を発揮できたことが同社の成長をけん引することになった。 2012年3月に東証マザーズに上場し、2012年5月には、アドウェイズ<2489>より、韓流サイトなどを運営していた(株)アドウェイズ・エンタテインメントの全株式を取得して子会社化(2013年5月に吸収合併)。2013年9月に東証1部に市場変更となった。また、2018年9月にはEMTGの完全子会社化により電子チケット事業にも参入。2020年4月1日には持株会社体制への移行を予定している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《YM》
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ファンクラブサイトの運営やデジタルコンテンツの配信、音楽映像商品の販売等を行うコンテンツ事業が主力。電子チケット事業、アパレル事業等も。「Fanpla Kit」でファンクラブのプラットフォーム化を進める。 記:2024/08/27
9437 東証1部
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12/24 15:00
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時価総額 12,527,081百万円
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