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すららネット Research Memo(4):契約する塾や学校数、利用生徒数の増加が収益増となるビジネスモデル(2)

2019/9/25 15:24 FISCO
*15:24JST すららネット Research Memo(4):契約する塾や学校数、利用生徒数の増加が収益増となるビジネスモデル(2) ■事業概要 3. 特色、強み、競合 (1) クラウドでサービスを提供 すららネット<3998>の教育サービスはすべてクラウドで提供されており、オンプレミス(システム・ソフト等の一括売切り)は行っていない。そのため、ハードウェア等の固定費負担が少なく、安価でサービスを提供できるのが特色であり強みだ。収益面では、一度損益分岐点を越えると増収の大部分が利益となる構造になっており、限界利益率は非常に高い。 また同社の販売は約98%が直接販売だが、マーケティング(営業)に携わっているのはわずか21名(2018年12月末全従業員数32名)だけである。これらの営業社員はWeb会議システムを駆使して全国的に営業活動を行っており、販売経費を極力抑えている。 このように、サービスの提供及び販売、両方をインターネット(クラウド及びWeb)で行っているのが同社の特色であり、収益面では強みと言えるだろう。 (2) 独自のコンテンツ:低学力生徒に強み 教育事業でもう1つ重要な要素はコンテンツであるが、既述のように同社は10年以上前からeラーニングに特化し、様々な教材やノウハウを蓄積してきた。同じeラーニングと言っても大手予備校や学習塾などは、著名な講師陣の授業を衛星やネットを使って単に映像として流す場合が多いが、同社の教材は以下のような特色がある。 a) アダプティブ 生徒個人に合わせて異なる教材を提供することで、生徒が苦手な分野を自分で克服できる。 b) スモールステップ 1単元を細かく10~15分単位で構成することで、生徒の根本的な理解を促す。これをインタラクティブで行うことで、ゼロからの理解を深めることが可能である。 c) 反転授業 これまで教室で一律講義していた新たな学習内容を、オンライン学習教材等を用いて自宅で予習することで教室では講義を行わず、その代わりに教室では従来宿題としていた課題について講師が個々の生徒の特性に合わせた指導を行ったり、生徒同士での協働学習を行う形態の授業を提供している。 d) ゲーミフィケーション 教師と生徒とのインタラクティブなやり取りを、生徒が興味を持つようにゲームの要素を取り入れたりゲーミフィケーションで行っている。 このように同社の教育コンテンツは長い間に蓄積した細かなカリキュラムであり、それを独自の方法で教えている。そのため、まったく基本が理解できていない生徒に基礎を理解させるなど、どちらかと言えば低学力の生徒のレベルアップに適しているのが特色である。このことが、教育レベルの低い発展途上国(例えばスリランカ等)での事業展開に適していると言える。 (3) 競合等 同社とまったく同じようなサービスを提供する企業は少ないが、似たような競合サービスとしては(株)ベネッセコーポレーションが運営する「Classi(クラッシー)」や(株)リクルートマーケティングパートナーズが提供する「スタディサプリ」などがある。また広義では、大手予備校や学習塾が運営・提供する衛星授業も競合と言えるかもしれない。 しかしながら、これらの競合サービスはどちらかと言えば中・高学力の生徒を対象としているの対して、同社のサービスは低学力生徒に適しているという点では、ターゲットとする市場は異なるとも言えそうだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《YM》
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学校向けICT教材「すらら」、公立小中学校向けサービス「すららドリル」の提供等を行う。海外向け算数・数学ICT教材等も手掛ける。ウィザスと業務提携。導入校数は2200校超。利用ID数は26万ID超。 記:2024/06/15