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エバラ食品工業 Research Memo(1):新中期経営計画「Unique 2023」を策定

2019/7/2 15:01 FISCO
*15:01JST エバラ食品工業 Research Memo(1):新中期経営計画「Unique 2023」を策定 ■要約 エバラ食品工業<2819>は「黄金の味」など調味料を製造販売する食品メーカーである。主力は家庭用調味料で、「黄金の味」のほか「焼肉のたれ」、「すき焼のたれ」、「浅漬けの素」など同社の商品は高い認知度を誇っている。同社自ら調味料市場を創出し、TVCMなど効果的訴求によって育ててきた歴史が、同社の強いブランド力を形成し、強みのもとになったと言える。このためトップシェアを誇る商品群も多い。業務用商品では、外食産業向けにたれやスープなど多品目を製造販売している。海外売上高の大半も業務用商品となっている。同社の事業内容は、食品事業、物流事業、その他事業(広告宣伝・人材派遣等)の3セグメントに分けられる。2019年3月期の売上高構成比は、食品事業84.8%、物流事業11.6%、その他事業3.6%となっている。 2019年3月期を最終年度とする前中期経営計画「Evolution60」では、「黄金の味」のリニューアルなどに取り組み、営業利益率4%、海外売上高10億円、ROE 5%という目標をすべて達成した。こうした成功を受け、新たに2020年3月期スタートの新中期経営計画「Unique 2023」を策定した。数値目標は2024年3月期での営業利益28億円、海外売上高20億円、ROE 6%の達成である。基本戦略はコア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立、及び“エバラらしく&面白い”ブランドへの成長である。第1フェーズとなる2020年3月期−2021年3月期には、基本戦略に従い様々な重要施策を打つ計画である。なかでも重要な施策が、収益性が向上した「黄金の味」の売上伸長と基幹ブランド商品の収益力強化と弊社では考えている。 2019年3月期の業績は、売上高51,306百万円(前期比1.8%増)、営業利益2,392百万円(同62.7%増)となった。リニューアルした主力商品「黄金の味」の販売施策に注力する一方で、野菜相場の下げで「浅漬けの素」が売上を伸ばし、特注品や海外事業も売上寄与した。利益面では、ポーション調味料の増収効果や業務用商品の収益改善により売上総利益が伸びたことに加えて、「黄金の味」の価値訴求による拡販費の圧縮などにより、大幅増益となった。なお、期初計画に対して売上高で905百万円の未達、営業利益は300百万円上回った。売上未達は競争激化、利益達成は業務用の収益改善やポーション調味料の増収効果が背景と思われる。 2020年3月期の業績見通しについて、同社は売上高52,484百万円(前期比2.3%増)、営業利益2,270百万円(同5.1%減)を見込んでいる。新中期経営計画「Unique 2023」における第1フェーズ1年目であることから、コア事業による収益強化と戦略事業の基盤確立に向けた取り組みを進める方針で、「黄金の味」は価値提案を継続しながら拡販に向けた策を打つ予定である。また、「すき焼のたれ」や「浅漬けの素」といった基幹ブランド商品の収益力強化に向け、マーケティングコストを投下する計画である。マーケティングコストは、2020年3月期の減益計画の要因でもあるが、消費者調査やコミュニケーション施策へ向けたコストで、基幹ブランド商品の収益化には必要な先行コストと言える。もともと保守的な計画を組む傾向のある同社だが、減益計画はかなり保守的な考え方だと思われる。 ■Key Points ・「黄金の味」などで有名な調味料メーカーで、ブランド力が強い ・新中期経営計画「Unique 2023」を策定、2024年3月期度営業利益28億円を目指す ・2020年3月期は「黄金の味」拡販と基幹ブランド商品の収益性向上を図る (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《ST》
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調味料メーカー。「焼肉のたれ」や「すき焼きのたれ」などで国内トップシェア。鍋物調味料や野菜まわり調味料、物流事業等も手掛ける。総還元性向50%以上目標。外食需要の改善などにより、業務用商品は売上順調。 記:2024/06/13