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日本調剤 Research Memo(4):採算性を重視した販売戦略が大幅に浸透し、利益の拡大に大きく貢献
2019/6/10 15:04
FISCO
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*15:04JST 日本調剤 Research Memo(4):採算性を重視した販売戦略が大幅に浸透し、利益の拡大に大きく貢献 ■業績の動向 3. 医薬品製造販売事業の動向 医薬品製造販売事業は、売上高40,659百万円(前期比6.8%増)、営業利益1,885百万円(同57.8%増)となった。期初計画比較では売上高は3.5%(1,464百万円)の未達だったが、営業利益は期初計画の51百万円を1,834百万円上回った。 売上高40,659百万円の内訳は外部顧客向け売上高が24,231百万円(前期比1.8%減)、内部売上高が16,428百万円(同22.8%増)となった。日本調剤<
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>の調剤薬局事業は売上高で国内第2位の規模を有しており、その販売力を遺憾なく発揮してセグメント売上高の前期比増収を確保した。売上高が計画比未達となった要因は主として外部売上高が前期比減収となったことが響いていると考えられる。その原因は同社が採算性を重視した販売戦略を徹底したためと考えられる。しかしながらこのことは、後述するように利益にはプラスに寄与した。 セグメント営業利益が前期比大幅増益となった理由は、同社が採算性を重視した販売戦略を徹底したことにある。これは外部顧客向けの売上高の伸び悩みの一因ともなったが、そこは内部売上高の拡大でカバーしたのは前述のとおりだ。利益面での増益という“実”が残ったことで、採算性重視の販売戦略を採用した同社の判断は正しかったと言えるだろう。同社の採算性重視の販売戦略に対しては、2018年1月に厚労省が出した流通改善ガイドライン※の存在も追い風となった。 ※正式名称は「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が順守すべきガイドライン」。これまでも薬価基準で定められた公定価格を踏まえた透明な市場実勢価格の形成を目指して様々な流通改善の取り組みが行われてきたが、今回の流通改善ガイドラインでは国が主導して流通改善の取り組みを促進することを明示している点が特徴的(従来は流通当事者の取り組みという構造だった)。薬価調査・薬価改定を毎年(現状は2年に1回)実施するための環境整備ということも背景にある。 なお、セグメント利益が計画に対して上振れとなった主な理由は、1)期初予想において、2019年4月の薬価改定を前提として、それに向けた費用が2019年3月期中に前倒しで発生することを織り込んだ(実際には薬価改定は行われなかった)、2)流通改善ガイドラインが2018年4月にスタートしたがこの点を織り込んでいなかった、3)経費の見直しの効果が想定以上に進展した、の3点だ。採算性重視の販売戦略が、流通改善ガイドラインをカタリストとして、大きく加速し、利益を押し上げた構図がここでも読み取れる。 薬剤師派遣事業は順調に拡大。次の柱と期待がかかる医師紹介事業にかかる先行投資で前期比増収・減益で着地 4. 医療従事者派遣・紹介事業の動向 医療従事者派遣・紹介事業は、売上高13,083百万円(前期比9.3%増)、営業利益1,478百万円(同19.7%減)と増収・減益となった。計画対比では、売上高は3.1%(417百万円)の未達、営業利益は24.2%(472百万円)の未達となった。 売上高は、薬剤師の領域において、恒常的な人手不足を背景に派遣事業を中心に着実に業容が拡大した。また、前期から注力している医師紹介事業が拡大(拠点整備、人員増強など)したことも売上高を押し上げた。 一方利益面では、薬剤師派遣事業の派遣原価の上昇による売上総利益率の低下や、医師紹介事業の拡大に向けた先行投資(広告宣伝強化、拠点整備、人員増強等)により、前期比減益となった。 計画対比で未達となった要因としては、薬剤師紹介事業の売上高が想定を下回ったことが大きい。薬剤師の紹介は正社員化を前提とした話となるが、薬剤師の資格保有者の中には(正社員にとらわれない)自由な働き方を志向する人が多いことや、雇用側も正社員での増員をためらうケースが多く、紹介事業のニーズが同社の想定を下回った。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《ST》
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国内大手の保険調剤薬局チェーン。ジェネリック医薬品の製造・販売、医療従事者派遣・紹介事業も。総店舗数は730店舗超。オンライン医療、在宅医療などが注力領域。スペシャリティ医薬品の取扱い増を見込む。 記:2024/06/09
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