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米国株式市場見通し:9月相場警戒も大規模緩和が相場後押し
2021/9/4 14:28
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*14:28JST 米国株式市場見通し:9月相場警戒も大規模緩和が相場後押し FRBの大規模緩和が支援した高値圏での攻防が続きそうだ。例年、9月相場は基調が弱まる傾向がある。投資家も慎重となり、利益確定売りが引き続き上値を抑制しそうだ。また、新型コロナウイルスのデルタ変異株流行の行方や経済に与える影響もいまだ不透明で景気見通しに影響を与えそうだ。しかし、FRBが実施している大規模な金融刺激策の影響で市場に資金があふれている状況に変わりはない。パンデミックで落ち込みが深刻だった昨年を除いて、S&P500種指数は2017年から3年間、9月は上昇で終了している。史上最高値付近で、株価が過大評価されているとの警戒感も強いものの、本年もFRBの金融緩和が後押しし、9月の急落は避けられそうだ。 8月の消費者信頼感が6カ月ぶり低水準に落ち込むなど、新型コロナウイルスのデルタ変異株による消費への影響が想定以上となっている。加えて、来週は政府がパンデミック救済策の一環として実施していた一連の失業者緊急支援措置が失効する。パンデミックに起因したボトルネック問題も解決の目処が立たない。それどころか、障害が拡大しているとの報告も散見する。市場エコノミストは7-9月期の国内総生産(GDP)の成長見通しを従来の6%前後から3%前後と、ほぼ半分に引き下げた。このため、景気循環株は引き続き伸び悩む可能性がありそうだ。 さらに、バイデン大統領は来週、FRBのパウエル議長を再任するかどうかを決定する計画で注目したい。パウエル議長はイエレン財務長官の支持を得ているが、「政策が人種間の格差改善に繋がっていない」との下院革新派からの批判に直面。大統領が次期議長に民主党員のブレイナード理事を指名する可能性も残る。このような不透明性は、相場にとりマイナス材料だ。 なお、6日はレーバ—デーの祭日で休場となる。 経済指標では、7月JOLT求人件数(8日)、新規失業保険申請件数(9日)、8月生産者物価指数(10日)、などが予定されている。さらに、FRBは8日に地区連銀経済報告(ベージュブック)を発表する。この結果は次回9月の連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策決定する上で重要な材料となる。特に各地区の物価動向や企業の雇用状況に注目したい。 企業決算では、高級家具販売のRH、ゲーム販売のゲームストップ(8日)、通販者向けに後払い決済サービスを提供するフィンテック企業のアファーム(9日)、ソフトウエア・メーカーのオラクル、スーパーマーケットチェーンを運営するクローガー(10日)、などが予定されている。 パンデミックにより在宅勤務が増え住宅の買い換えなどに伴い需要が急増したRHは 引き続き強い結果が期待できそうだ。経済活動の再開も、デルタ株などの蔓延で 同業コストコの強い8月の売り上げを受けて、クローガーも売り上げ増が期待され。オンライン小売りのアマゾンと提携を発表したアファームの決算にも注目したい。 (Horiko Capital Management LLC) 《FA》
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