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後場に注目すべき3つのポイント~やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行

2020/6/3 12:45 FISCO
*12:45JST 後場に注目すべき3つのポイント~やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行 3日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日続伸、やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行 ・ドル・円は反落、リスクオンのムード ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は3日続伸、やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行 日経平均は3日続伸。256.13円高の22581.74円(出来高概算7億7000万株)で前場の取引を終えている。 2日の米株式市場でNYダウは267ドル高と続伸し、およそ3カ月ぶりの高値を付けた。人種問題を巡る抗議デモの激化や米中対立といったリスク要因が上値を抑える場面もあったが、新型コロナウイルスの流行が鎮静化しつつあること、経済活動の再開やワクチン・治療薬の開発が進んでいることで先行きへの期待が相場を押し上げた。リスク選好的な動きから円相場は一時1ドル=108円台後半まで下落し、本日の日経平均はこうした流れを好感して323円高からスタート。朝方には22818.87円(493.26円高)まで上昇する場面があったが、買いが一巡すると利益確定の売りも出て上値の重い展開となった。 個別では、ファーストリテ<9983>が2%近く上昇し、日経平均を約42円押し上げた。5月の国内「ユニクロ」既存店減収率が縮小し、ポジティブに受け止められた。円安進行や世界的な自動車販売の回復期待を背景に、トヨタ自<7203>など自動車株の堅調ぶりも目立つ。その他売買代金上位では東エレク<8035>、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株がしっかり。中小型株ではブイキューブ<3681>が連日で賑わい、DLE<3686>やWSCOPE<6619>はストップ高水準で前場の取引を終えた。一方、ソフトバンクG<9984>が利益確定売りに押され5日ぶりに反落し、ソニー<6758>は小安い。また、今期業績予想を下方修正したanfac<7035>などが東証1部下落率上位に顔を出した。 セクターでは、非鉄金属、輸送用機器、ゴム製品などが上昇率上位。半面、パルプ・紙、食料品、電気・ガス業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の41%、対して値下がり銘柄は55%となっている。 本日の日経平均は朝方に一時500円近く上昇。米株高や円安を受け、海外投資家の買い戻しが強まったとみられる。月次データを開示したファーストリテの日経平均押し上げ効果が大きい印象で、東証1部全体としては値下がり銘柄の方が多い。とはいえ、ファーストリテだけでなく主力の自動車株や金融株も堅調なのは明るい材料で、前引け時点の上昇率は日経平均の+1.15%に対し、東証株価指数(TOPIX)も+0.60%としっかり。業種別騰落率を見ると、景気敏感株の買い戻しと内需・ディフェンシブ株の利益確定の動きが鮮明となっている。ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円あまりと前日より増え、徐々に売り買いが交錯してきた感がある。 ここまで人気だった中小型株には利益確定の売りが出ており、新興市場ではマザーズ指数が4日ぶり反落。前引け時点では2%近い下落となり、節目の1000ptを下回る一方、990pt手前に位置する5日移動平均線を割り込まずにいる。世界的な株高や円安進行にもかかわらず、日米とも長期金利の上昇は限定的。さらに投資家の「ウィズコロナ」「アフターコロナ」への意識も残り、新興成長株はまだ本格調整には至らないと考えられる。 外部環境の改善による買い戻しが一巡すると日経平均の上値は重くなっているが、このところ後場に海外投資家の取引参加で一段高となるケースが散見される。今晩の米国では5月のADP雇用統計やサプライマネジメント協会(ISM)非製造業景況指数といった経済指標の発表が予定されているが、投資家の視線は過去のデータでなく先行きに向いている。後場の日経平均は引き続き堅調に推移しそうだ。 さて、前日の当欄では先物手口から海外投資家の動向を探り、一段の株高余地が残ると指摘した。2日の先物手口も見てみると、ゴールドマン・サックス証券(GS)がTOPIX先物を大きく買い越している。「海外投資家の更なる買い戻し」シナリオが早々に顕在化した格好だ。前日も少々触れたが、GSは直近で米国株の下落見通しを修正したという。GS経由の売買フローがリスク回避後退に傾いたのと符合する。欧米の大手証券ではマクロ経済指標の悪化などを理由に、株式が二番底を付けに行くとの見通しを示していたところが多い。今後も証券各社がこうした見通しの修正を迫られ、それとともに買い戻しが加速する場面が出てくるだろう。一部のモメンタム系を除く大半の投資家がなおネットショート(売り越し)の状態との情報もある。 ではここまでの株高の要因は何だったのか、との質問も受けるが、3月の急落局面での新規投資家の参戦、株価急落によるリバランス(資産配分の再調整)目的の買い、また日本に関しては日銀による上場投資信託(ETF)買い入れや公的年金の買い出動などが大きかったのだろう。売りにベットしてここまで苦戦を強いられた海外ヘッジファンド等の買い戻しはなお続く可能性がある。 ■ドル・円は反落、リスクオンのムード 3日午前の東京市場でドル・円は反落。米株高を受けた日経平均株価の強含みでリスク選好的な円売りが優勢となり、ドルなど主要通貨を押し上げた。一方で、安全通貨のドル売りも強まり、ドル・円は下落基調に。午前中に発表された中国の経済指標が堅調な内容となり、リスクオンのムードが強まった。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円58銭から108円85銭、ユーロ・円は121円27銭から121円80銭、ユーロ・ドルは1.1167ドルから1.1201ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・フルスピード<2159>、レッド・プラネット・ジャパン<3350>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・1-3月期GDP:前年比+1.4%(予想:+1.4%、10-12月期:+2.2%) ・中・5月財新サービス業PMI:55.0(予想:47.3、4月:44.4) 【要人発言】 ・ブロック豪準備銀行総裁補佐 「新型コロナウイルスの影響で現金から電子決済が加速」 <国内> 特になし <海外> ・14:45 スイス・1-3月期GDP(前年比予想:-0.9%、10-12月期:+1.5%) ・16:55 独・5月失業率(予想:6.2%、4月:5.8%) ・16:55 独・5月サービス業PMI改定値(予想:31.4、速報値:31.4) 《HH》
関連銘柄 13件
2159 東証スタンダード
549
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時価総額 8,548百万円
フリービット傘下のネット広告会社。DX、動画、AIへの展開に注力。インターネットマーケティング事業は収益堅調。特損減少。22.4期通期は最終増益。フリービットによるTOBは成立、同社株式は上場廃止予定。 記:2022/07/30
3350 東証スタンダード
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11/29 15:30
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3681 東証プライム
238
11/29 15:30
+2(%)
時価総額 6,270百万円
汎用Web会議システムの販売等を行うエンタープライズDX事業、セミナー配信プロダクトの提供等を行うイベントDX事業が柱。防音個室ブース「テレキューブ」等も。イベントDX事業は生成AI活用等で製品力を強化。 記:2024/10/05
3686 東証スタンダード
126
11/29 15:30
+3(%)
時価総額 5,357百万円
ファスト・エンタテインメント事業を展開。IP・コンテンツの制作及び販売、セールスプロモーションなどを行う。「秘密結社鷹の爪」等のIPを保有。朝日放送グループHDが筆頭株主。クラファンのアジア展開等に注力。 記:2024/10/05
6619 東証プライム
280
11/29 15:30
-16(%)
時価総額 15,439百万円
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6758 東証プライム
3,007
11/29 15:30
-51(%)
時価総額 18,772,996百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
7035 東証スタンダード
230
11/29 15:30
+1(%)
時価総額 2,590百万円
マンガアプリの運営等を行うAPP事業、宿泊施設「&AND HOSTEL」の運営等を行うRET事業が柱。セプテーニHDと資本業務提携。宿泊施設の稼働率、平均単価は高水準維持。エンタメ事業の収益拡大等に注力。 記:2024/10/26
7203 東証プライム
2,551.5
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時価総額 40,300,909百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
8035 東証プライム
23,310
11/29 15:30
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時価総額 10,993,765百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,792
11/29 15:30
+23.5(%)
時価総額 23,801,335百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,686
11/29 15:30
+40(%)
時価総額 14,465,825百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9983 東証プライム
51,110
11/29 15:30
+10(%)
時価総額 16,264,275百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,936
11/29 15:30
-112(%)
時価総額 13,135,875百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17