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欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、底堅い米雇用統計も110円付近で攻防

2020/1/10 17:25 FISCO
*17:25JST 欧米為替見通し:ドル・円は伸び悩みか、底堅い米雇用統計も110円付近で攻防 10日の欧米外為市場では、ドル・円は伸び悩む展開を予想する。今晩発表の米雇用統計が底堅い内容となれば株高に振れ、ドルを押し上げる見通し。ただ、安全通貨売りでドルは売りも出やすく、心理的節目の110円付近で上昇が阻止される可能性もある。 米国とイランの緊張に対する懸念は大きく後退し、引き続きリスクオンの流れとなっている。本日アジア市場では、日経平均株価が前日終値を上回る水準を維持したことからリスク選好的な円売りが続き、主要通貨を押し上げた。ドル・円は109円半ばに切り上げ、節目の110円が視野に入った。半面、安全通貨売りの地合いでもあり、ドル・円は上値の重さも目立つ。 この後の海外市場では、米12月雇用統計が注目される。失業率と平均時給は前回並みの内容が予想されている。非農業部門雇用者数は前回の大幅増の反動から伸びが鈍化する見通しだが、前日は米連邦準備制度理事会(FRB)当局者から国内経済について前向きな評価が聞かれた。そのため、雇用者数が想定内の内容となれば株価の上昇に振れ、ドル売りは後退しよう。 一方、市場の関心は中東情勢から再び米中貿易協議に移りつつある。米中両国は来週、第1段階の署名により合意に達する見通し。ただ、中国側は産業補助金制度などの是正には慎重とみられ、次の第2段階は早くも難航が予想される。トランプ米大統領は自身の再選をかけた11月の選挙の後にずれ込むとの見方を示しており、交渉の進展期待一服で円売りが抑制されればドルは失速しよう。 【今日の欧米市場の予定】 ・22:30 米・12月非農業部門雇用者数(予想:+16.0万人、11月:+26.6万人) ・22:30 米・12月失業率(予想:3.5%、11月:3.5%) ・22:30 米・12月平均時給(前年比予想:+3.1%、11月:+3.1%) ・22:30 カナダ・12月失業率(予想:5.8%、11月:5.9%) ・24:00 米・11月卸売在庫改定値(前年比予想:0.0%、速報値:0.0%) 《FA》