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NYの視点:NY連銀の調査報告、中期インフレ期待は過去最高、長期は変わらず

2021/7/13 7:30 FISCO
*07:30JST NYの視点:NY連銀の調査報告、中期インフレ期待は過去最高、長期は変わらず NY連銀が12日に発表した6月の調査報告の中で、今後12カ月の中期インフレ期待は5月から0.8%ポイント上昇し、4.8%となった。2013年の統計開始以降で最高。一方、今後3年間のインフレ期待は3.6%で変わらず。しかし、いずれも連邦準備制度理事会(FRB)が健全な経済の成長を示唆するとする2%を上回っている。 FRBは、インフレの上昇が、パンデミックの影響による供給不足が経済活動の再開に伴う需要の急増に追い付かない一時的な要因によるものという考えを、6月連邦公開市場委員会(FOMC)でも再確認した。最新の予測で物価は2021年に3%へ上昇後、来年には2.1%へ伸びが鈍化。そののちは、目標値である2%前後で推移するとFRBは見ている。 今週予定しているパウエル議長の証言を控え、FRBが先週公表した金融政策報告の中でも最近のインフレが一時的との見解が繰り返された。 今週は6月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)などのインフレ指標の発表が予定されている。CPIは前年比で+5%と、5月と同様に2008年8月来で最大の伸びを維持すると予想されている。特にFRBが注目している変動の激しい食品やエネルギーを除いたCPIは前年比+4.0%と、5月+3.8%からさらに伸びが拡大し、1992年1月来で最大を記録すると見られている。インフレが一時的かどうかの判断は、まだ先になる。 《FA》