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NYの視点:輸出不振にどう対処すべきか?

2019/11/21 7:33 FISCO
*07:33JST NYの視点:輸出不振にどう対処すべきか? 日本の財務省が20日発表した10月貿易統計(速報)によると、全体の輸出額は前年同月比−9.2%の6兆5774億円で、11か月連続で減少。米国と中国の貿易摩擦などを背景に、米国向け輸出は前年比−11.4%、アジア向けは同比−11.2%、中国向けは同比−10.3%、欧州連合(EU)向けは−8.4%、と軒並み減少した。アジア向け輸出では韓国向けの輸出が前年比−23.1%と大幅な減少を記録している。 輸入額は前年比−14.8%の6兆5601億円。原油や液化天然ガス、石油製品の輸入額が大幅に減った。原油価格が下落したことによって10月の貿易収支は辛うじて黒字を計上したが、輸出がある程度回復しなければ、11月以降の貿易収支は再び赤字に転落する可能性が高いと予想されている。 市場関係者の間からは「輸出不振は日本だけの現象ではなく、多くの国で起きていることであり、通貨安や低金利政策などで解決できる問題ではない」との声が聞かれている。一部の市場関係者は「米国が対中輸入関税を撤廃しても世界経済の減速傾向を変えることはできない」と見ており、「主要国が財政支出を拡大し、内需を掘り起こすことが問題解決につながるのではないか?」と指摘している。 《CS》