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NYの視点:米中貿易交渉に楽観的な見方、成長見通しを引き上げ

2019/11/5 8:00 FISCO
*08:00JST NYの視点:米中貿易交渉に楽観的な見方、成長見通しを引き上げ 米国のロス商務長官は4日、バンコクで中国の李首相を会談を行った。月内に「第1段階」貿易合意の正式成立に楽観的な見解を示した。中国の通信機器メーカー大手、ファーフェイを巡る問題には近く言及するという。トランプ大統領は中国との交渉が予定より早く進んでおり、最終的にまとまり次第、中国の習国家主席と署名すると述べている。中国側も習国家主席が調印で訪米する可能性にも言及している。 米連邦準備制度理事会(FRB)は10月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利下げを実施したものの、同時に、声明ではガイダンスを修正し、次回会合での追加利下げの明言を避け、年内政策金利を据え置く可能性を示唆した。 パウエル議長は会見で貿易問題が見通しに大きな要因になることを明らかにしている。米中貿易摩擦や英国の合意ない欧州連合(EU)離脱の成長リスクが前回会合に比べて軽減したと説明。 米国の経済指標では製造業や企業の投資の低迷が続いているものの、米国最新の10月雇用統計は予想を上回り米国労働市場が依然健全であることが確認された。消費が今後も成長を支援していく可能性が強まった。リセッションへの懸念も後退。米中貿易の一段の前進はさらにFOMCの景気先行き見通しを改善させる。 米金利先物市場での12月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は11%に低下。一時50%近くまで上昇していた。 追加利下げ観測の後退でドルも上昇。ドル指数は重要な節目となる200日移動平均水準の97.47を上回った。晴れて米中第1段階の貿易合意が署名調印され12月の新たな関税発動が回避されば年末にかけて一段のドル高が予想される。 《CS》