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6日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、不動産セクターは安い

2024/6/6 18:00 FISCO
*18:00JST 6日の香港市場概況:ハンセン0.3%高で反発、不動産セクターは安い 6日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比51.84ポイント(0.28%)高の18476.80ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.59ポイント(0.19%)高の6555.06ポイントと反発した。売買代金は1145億6330万香港ドルとなっている(5日は1156億2700万香港ドル)。 外部環境の改善が相場を支える流れ。米利下げ観測が強まる中、昨夜の米株市場ではハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.0%高と3日続伸し、史上最高値を更新した。労働市場の軟化で賃金インフレの警戒感が和らぎ、米連邦準備理事会(FRB)による9月の利下げ確率が上昇している。中国景気の持ち直し期待も持続。国家統計局が公表した5月の製造業PMIは悪化したものの、民間が公表したPMIは大幅に改善している。 ただ、上値は重い。中国不動産業を巡る不透明感がくすぶっている。格付け会社のフィッチ・レーティングスは5日、中国の新築住宅販売額が2024年に前年比で15〜20%減少するとの見通しを示した。従来予想(5〜10%減)から下方修正している。それより先、シティグループが最新リポートで、中国の不動産市場がソフトランディング(軟着陸)に向かっているとの見解を示していただけに、水を差された格好だ。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が6.5%高、ICファウンドリー中国最大手の中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が5.6%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.4%高と上げが目立った。 セクター別では、半導体セクターが高い。上記したSMICのほか、華虹半導体(1347/HK)が7.9%、晶門半導体(2878/HK)が7.1%、ASMPT(522/HK)が3.2%ずつ上昇した。中国の産業支援策に対する期待感が持続。半導体産業の「自強自立」を支援する国家集成電路産業投資基金(大基金)の3号ファンドに関しては、登録資本が3440億人民元(約7兆4000億円)に上り、大基金としては過去最大だ。 スマートフォン部材・組立の銘柄群も物色される。前記した舜宇光学科技のほか、丘タイ科技(1478/HK)が7.6%高、瑞声科技HD(2018/HK)が7.0%高、富智康集団(2038/HK)が7.8%高、比亜迪電子(BYD電子:285/HK)が2.2%高で取引を終えた。 半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が12.2%、旭輝(884/HK)が8.4%、世茂集団HD(813/HK)が8.2%、遠洋集団HD(3377/HK)が7.4%ずつ下落した。上述したように、物件販売の回復期待が後退している。融創中国は5日、5月の不動産販売が前年比で7割減少したと報告した。 一方、本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の3048.79ポイントで取引を終了した。不動産株が安い。太陽光発電関連株、金融株、消費関連株、医薬株、空運株、インフラ関連株なども売られた。半面、石炭・石油株は高い。半導体株の一角、エネルギー株、公益株、産金・非鉄株、海運株も買われた。 亜州リサーチ(株) 《CS》