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12日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で反落、中国緩和期待で下値は限定

2024/1/12 18:00 FISCO
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で反落、中国緩和期待で下値は限定 12日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比57.46ポイント(0.35%)安の16244.58ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.54ポイント(0.23%)安の5481.94ポイントと反落した。売買代金は694億8300万香港ドルに縮小している(11日は937億1680万香港ドル)。 投資家の慎重スタンスが強まる流れ。早期の米利下げ期待感の後退や米中の経済対立などが重しとなっている。12月の米消費者物価指数(CPI)が予想以上に上昇したことを受け、一部のアナリストは「米連邦準備理事会(FRB)は利下げを急がない」と分析した。香港は金融政策で米国に追随するため、域内金利の高止まりも警戒されている。また、中国の王文濤・商務部長は11日、先端半導体製造技術を巡り、中国のアクセスを制限する米国の措置に改めて懸念を表明。王商務部長と米国のレモンド商務長官は10日に電話協議し、中国側は懸念を示したが、米側は「国家安全保障に関わることに交渉の余地はない」と答えている。ほか、不動産業の債務問題なども依然として不安視される状況だ。 ただ、下値は限定的。中国景気の過度な鈍化懸念が薄らぐ中、指数はプラス圏で推移する場面もあった。取引時間中に公表された12月の中国貿易統計では、元建て輸出入の伸びが前月を大幅に上回った。中国の金融緩和に対する期待も根強い。外電は12日、中国人民銀行(中央銀行)が15日に発表する中期流動性ファシリティ(MLF)の金利について、引き下げられるとのエコノミスト予想を報じた。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、不動産デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.7%安、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)が3.5%安、域内大手行の中銀香港(2388/HK)が3.2%安と下げが目立った。 セクター別では、中国の不動産が総じて安い。上記した龍湖集団のほか、遠洋集団HD(3377/HK)が3.8%、華南城HD(1668/HK)が3.7%、華潤置地(1109/HK)が2.1%、合景泰富集団HD(1813/HK)が2.0%ずつ下落した。 新興EV関連も売られる。前記した理想汽車のほか、小鵬汽車(9868/HK)が5.2%安、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.5%安、蔚来集団(9866/HK)が3.3%安と値を下げた。2024年はEVの販売競争がさらに激化するとの観測が広がっている。 半面、海運セクターは高い。海豊国際HD(1308/HK)が4.5%、東方海外(316/HK)が4.3%、中遠海運HD(1919/HK)が3.1%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.0%ずつ上昇した。 上下水道やごみ処理など環境インフラ関連も物色される。北控水務集団(371/HK)が5.7%高、粤海投資(270/HK)が3.3%高、中国光大環境(257/HK)が3.0%高、天津創業環保集団(1065/HK)が1.9%高で取引を終えた。政策の恩恵が期待される。中国政府は11日、「美しい国家建設の全面的推進に関する中国共産党中央・国務院の指導意見」を発表した。この意見では、生態環境の全面的改善などが提示されている。 一方、本土市場も反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.16%安の2881.98ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬株、不動産株、消費関連株、素材株、保険・証券株なども売られた。半面、運輸株は高い。エネルギー株、公益株、銀行株も買われた。 亜州リサーチ(株) 《CS》