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11日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で反発、ハイテク・医薬に買い

2024/1/11 16:52 FISCO
*16:52JST 11日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で反発、ハイテク・医薬に買い 11日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比8.95ポイント(0.31%)高の2886.65ポイントと反発した。 自律反発狙いの買いが優勢となる流れ。上海総合指数は前日、2020年5月以来の安値水準に落ち込んでいた。対米ドルの人民元相場が下落一服したことも、投資家の買い安心感につながっている。また、影の銀行(シャドーバンキング)の債務問題を巡る警戒感もやや後退。先ごろ破産申請が受理された中国の民営ノンバンク系資産運用会社、中植企業集団有限公司を巡り、JPモルガン・チェースは最新リポートで、中国金融セクターにシステミック・リスクをもたらす恐れはないとの見解を示した。もっとも、上値は限定されている。指数はマイナス圏で推移する場面もみられた。中国経済の先行き不安がくすぶっているほか、指標発表が気がかり材料となっている。中国ではあす12日、12月の物価統計と貿易統計が発表される予定だ。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、ハイテク関連の上げが目立つ。液晶パネルメーカーの南京中電熊猫信息産業集団(600775/SH)がストップ(10.0%)高、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が3.1%高、スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が3.0%高、産業向けIo事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が1.9%高、半導体の封止・検査で中国首位の江蘇長電科技(600584/SH)が1.5%高で引けた。 医薬株もしっかり。薬明康徳(603259/SH)が6.1%、江蘇呉中実業(600200/SH)が2.1%、河南太龍薬業(600222/SH)が2.0%、ショウ州片仔コウ薬業(600436/SH)が1.8%、通化東宝薬業(600867/SH)が1.4%ずつ上昇した。消費関連株、素材株、運輸株、軍事関連株、保険・証券株なども買われている。 半面、石油や石炭のエネルギー関連は安い。中国石油化工(600028/SH)が2.5%、中国石油天然気(601857/SH)が2.4%、中国神華能源(601088/SH)が1.8%、エン鉱能源(600188/SH)が1.7%ずつ下落した。世界景気の鈍化予測が流れる中、エネルギー需要の縮小も警戒されている。このほか、公益株、銀行株の一角も売られた。 外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.42ポイント(0.19%)安の224.19ポイント、深センB株指数が5.72ポイント(0.55%)高の1046.11ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《CS》