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10日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で4日ぶり反発、エネルギー関連に買い

2023/8/10 16:52 FISCO
*16:52JST 10日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で4日ぶり反発、エネルギー関連に買い 10日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比10.07ポイント(0.31%)高の3254.56ポイントと4日ぶりに反発した。 中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。景気持ち直し遅れを示唆する指標発表が相次ぐ中、当局は景気支援スタンスを強めるとの見方が改めて広がっている。前日発表された7月の物価統計が予想以上に落ち込んだことで、市場からは「金融緩和の余地が広がった」との声も聞かれた。ただ、全体としては上値が重い。米中関係の悪化が警戒されている。バイデン米大統領は9日、先進半導体やAI(人工知能)、量子技術など3分野を対象に、米国の企業・個人が中国に投資することを制限する大統領令に署名した。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、石油や石炭などエネルギーの上げが目立つ。中国海洋石油(600938/SH)が2.0%高、中国石油天然気(601857/SH)が1.5%高、エン鉱能源(600188/SH)が5.5%高で引けた。そのほか、海洋油田掘削サービスの中海油田服務(601808/SH)が2.9%高、タンカーの招商局能源運輸(601872/SH)が4.2%高で取引を終えている。原油高が追い風。昨夜のWTI原油先物が1.8%高と続伸し、一時は約9カ月ぶりの高値を付けた。 エアラインや空港の旅行関連も高い。中国国際航空(601111/SH)が4.9%、中国南方航空(600029/SH)が4.2%、広州白雲国際機場(600004/SH)が3.7%、上海国際機場(600009/SH)が3.6%ずつ上昇した。旅客増の期待が広がる。中国当局は10日、日本や米英、韓国など複数国に向けた中国人の団体旅行を解禁すると発表した。不動産株、医薬品株、公益株、素材株なども買われている。 半面、消費関連株はさえない。宝飾品の老鳳祥(600612/SH)が2.2%安、酒造の青島ビール(600600/SH)が1.4%安、自動車の長城汽車(601633/SH)が1.3%安、乳製品の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が1.0%安、家庭用品の喜臨門家具(603008/SH)が0.9%安、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が0.7%安で取引を終えた。銀行株、ハイテク株の一角も売られている。 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.70ポイント(0.99%)高の275.43ポイント、深センB株指数が1.96ポイント(0.16%)高の1208.64ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《CS》