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1日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で続落、不動産セクターに売り

2023/6/1 18:00 FISCO
*18:00JST 1日の香港市場概況:ハンセン0.1%安で続落、不動産セクターに売り 1日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比17.36ポイント(0.10%)安の18216.91ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が13.70ポイント(0.922%)安の6149.64ポイントとそろって続落した。売買代金は1285億1380万香港ドルに縮小している(5月31日は1709億5310万香港ドル)。 人民元の進行が不安視される流れ。米金融引き締めの長期化観測を受け、米ドルが他通貨に対し強く推移するとの見方が広がっている。5月31日のオンショア(CNY)市場では、2022年11月末以来となる1米ドル=7.1人民元台まで元安が進んだ。6月1日は一時元高に傾いたものの、依然として元安が進行している。ただ、下値は限定的。中国景気の過度な先行き不安が薄れる中、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。取引時間中に公表された5月の財新中国製造業PMI(民間による)は50.9に上向き、2カ月ぶりに景況判断の境目となる50を回復している。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、香港不動産デベロッパーの恒基兆業地産(12/HK)が5.4%安、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が3.7%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が3.3%安と下げが目立った。恒基兆業地産など、香港の不動産各社については、米国に追随し、域内でも金利が高止まりすると不安視されている。本土の不動産各社に関しては、業績不安が重しだ。調査会社CRICのデータによると、主要100社の販売額(合弁会社など含む)は今年5月、4853億6000万人民元(約9兆5020億円)にとどまり、前月比で14.3%減少している。 空運セクターも安い。中国3大エアラインの中国国際航空(753/HK)が8.7%、中国南方航空(1055/HK)が6.2%、中国東方航空(670/HK)が3.0%ずつ下落した。航空会社は米ドル建て債務が多いことに加え、米メーカーからの機材購入費が米ドル建てのため、人民元安で実質負担が増加すると懸念されている。南方航空はA株・H株の新株を発行し、総額220億香港ドル(約3900億円)超を調達する計画を発表したことも売り材料視された。 半面、医療機器や医療サービスの銘柄群は高い。コン博医療HD(2216/HK)が3.0%、微創医療科学(853/HK)が2.4%、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が1.5%、平安健康医療科技(1833/HK)が5.1%、医渡科技(2158/HK)が2.8%ずつ上昇した。 他の個別株動向では、中国インターネットサービス大手の騰訊HD(700/HK)が1.5%高。エヌビディア(NVDA/NASDAQ)最高経営責任者(CEO)、ジェンスン・ファン(黄仁勲)氏が訪中し、騰訊社などを訪問したと伝わった。ほか、Eコマース中国大手の京東集団(9618/HK)が3.3%高。セール活況の期待が高まっている。同社のネット通販セール「618」は5月31日午後8時(現地時間)にスタートし、開始からわずか10分間で美的、海爾、小米、格力、アップルなど有名ブランドの製品販売数が1億件を突破した。前年同期比で23%増加したという。 一方、本土市場も反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.07ポイント高の3204.64ポイントで取引を終了した。エネルギー株が高い。保険株、軍事関連株、素材株、メディア・娯楽株、食品飲料株、ソフトウエア株なども買われた。半面、空運関連株は安い。ハイテク株、銀行株、不動産株、医薬品株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《CS》