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6日の香港市場概況:ハンセン1.9%安で3日ぶり反落、テック指数3.8%下落

2022/4/6 18:00 FISCO
*18:00JST 6日の香港市場概況:ハンセン1.9%安で3日ぶり反落、テック指数3.8%下落 休場明け6日の香港市場は、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比421.79ポイント(1.87%)安の22080.52ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が162.18ポイント(2.09%)安の7608.80ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1342億2190万香港ドルにやや拡大している(4日は1028億840万香港ドル)。 内外環境の不透明感が嫌気される流れ。米金融引き締めの加速や中国の景気不安が投資家心理を冷やしている。米金融当局者は5日、早ければ5月にも速いペースの資産圧縮を開始し、利上げも着実に進める必要性があると示唆した。これを不安視し、米長期金利は急上昇している。また、新型コロナウイルスの1日当たり新規感染が過去最多を連日更新する上海市では、事実上の市封鎖が延長された。行動抑制も一段と強化されている。そうした中、世界銀行は4日、中国の2022年国内総生産(GDP)成長率予想を5.0%と予測し、これまでの予測値(5.4%)から下方修正した。悲観シナリオでは4.0%まで減速する恐れがあると分析している。(亜州リサーチ編集部) 「ニューエコノミー」関連銘柄が急落。ハンセン科技(テック)指数は3.8%安と他の指数をアンダーパフォームした(構成銘柄30のうち下落28)。個別では、パソコン(PC)世界大手の聯想集団(レノボ・グループ:992/HK)が6.9%安、中国EMS(電子機器製造受託サービス)業者の比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が6.4%安、光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が6.3%安と下げが目立っている。レノボについては、販売不振が懸念された。レノボなどPC各社は22年出荷見通しを相次いで下方修正している。 海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターも安い。中遠海運HD(1919/HK)が7.2%、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が6.1%、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が5.1%、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が4.3%ずつ下落した。物流の混乱が警戒されている。上海の都市封鎖が港湾運営に支障をきたしていると伝わった。 自動車セクターもさえない。長城汽車(2333/HK)が6.4%安、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が5.7%安、広州汽車集団(2238/HK)が3.9%安で引けた。長城汽車に関しては、同社が展開するロシア事業の落ち込みが警戒されている。米国や欧州連合(EU)は、ロシアに対する追加制裁を週内にも発表する予定だ。 半面、中国不動産セクターはしっかり。広州富力地産(2777/HK)が7.8%高、中国海外発展(688/HK)が5.8%高、碧桂園HD(2007/HK)が2.4%高で取引を終えた。一部デベロッパーの債務不安後退が買い安心感につながっている。米メディアが4日、消息筋情報として伝えたところによれば、流動性危機に直面するデベロッパー大手、中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ:3333/HK)がこのほど、海外の大口債権者グループと再編協議を進展させることで合意したもようだ(中国恒大は売買を一時停止中)。 ゼネコンや素材などインフラ建設関連も物色される。中国鉄建(1186/HK)が4.9%、中国中鉄(390/HK)が3.8%、重慶鋼鉄(1053/HK)が10.8%、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が2.3%ずつ上昇した。 一方、本土市場は小幅続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.02%高の3283.43ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。インフラ建設関連株、金融株、エネルギー株、公益株、メディア関連株なども買われた。半面、ハイテク株は安い。消費関連株、医薬品株、海運株、軍事関連株も売られた。 亜州リサーチ(株) 《FA》