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16日の中国本土市場概況:上海総合0.7%安で反落、深セン創業板3.0%下落

2021/7/16 17:23 FISCO
*17:23JST 16日の中国本土市場概況:上海総合0.7%安で反落、深セン創業板3.0%下落 16日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比25.29ポイント(0.71%)安の3539.30ポイントと反落した(上海A株指数は0.71%安の3709.49ポイント)。 材料出尽くし感が広がる流れ。中国では前日に、4〜6月期のGDP成長率、6月の各種経済統計が発表された。無難な内容と受け止められ、前日のマーケットでは指数が上昇したものの、市場ではほぼ織り込まれたとの見方もある。また、韓国やインドネシア、オーストラリアなど一部の国で、感染力の強い新型コロナウイルス変異種(デルタ株)が拡散していることも不安材料としてくすぶる状況だ。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国人民銀行(中央銀行)の緩和スタンスが相場を下支えしている。人民銀は15日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げた(発表は9日)。市場では、景気腰折れを回避するため、もう一段の引き下げがあるとの見方も流れている。また、来週20日に公表される事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」について、引き下げの可能性が一部から指摘された。(亜州リサーチ編集部) 業種別では、消費関連の一角が安い。醤油メーカー中国大手の仏山市海天調味食品(603288/SH)が4.2%、老舗化粧品メーカーの上海家化聯合(600315/SH)が3.8%、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888/SH)が3.5%、白酒最大手の貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)が2.1%、乳製品グループ大手の内蒙古伊利実業集団(600887/SH)が2.0%、家電メーカーの海爾智家(600690/SH)が1.8%ずつ下落した。公益株、半導体株、医薬品株、不動産株、銀行・保険株なども売られている。 新興ハイテク株も下げが目立つ。ベンチャー企業株で構成される深セン創業板指数は3.0%安と急反落した。前日は約6年ぶりの高値水準を切り上げていただけに、売り圧力が意識されている。主要な構成銘柄では、太陽電池世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL:300750/SZ)が6.5%安、人工呼吸器で中国最大手の邁瑞医療(MINDRAY:300760/SZ)が5.0%安、高周波(RF)フィルターなどの江蘇卓勝微電子(300782/SZ)が5.3%安と値を下げた。 半面、非鉄や鉄鋼の素材株はしっかり。中国アルミ(601600/SH)が4.1%高、山東南山リョ業(600219/SH)が2.2%高、馬鞍山鋼鉄(600808/SH)が4.6%高で引けた。自動車株、エネルギー株も買われている。 一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.32ポイント(0.12%)高の265.48ポイント、深センB株指数が6.49ポイント(0.53%)高の1227.42ポイントで終了した。 亜州リサーチ(株) 《FA》