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11日の中国本土市場概況:上海総合1.9%高で反発、港湾・海運セクター急伸

2019/3/11 16:59 FISCO
*16:59JST 11日の中国本土市場概況:上海総合1.9%高で反発、港湾・海運セクター急伸 週明け11日の中国本土マーケットは値上がり。主要指標の上海総合指数は、前営業日比57.13ポイント(1.92%)高の3026.99ポイントと反発した。上海A株指数も上昇し、59.84ポイント(1.92%)高の3170.24ポイントで取引を終えている。 米中協議の進展観測が広がる流れ。中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は10日の記者会見で、「米中協議では、自国企業の輸出を後押しするための通貨切り下げを両国間で行わないことで合意した」と発言した。中国商務部の王受文副部長はこれより先、「米中両国は追加関税の全面撤廃に向けて協議している」と説明している。中国の政策に対する期待感も強まる状況。易綱総裁は前述した記者会見で、景気減速に対応するため、融資の促進や借り入れコストの引き下げ方針を示している。中国では年一度の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が15日まで開催される予定。各種の政策が順次明らかにされる見通しだ。また、先週末の上海総合指数は4.4%安と下落率が大きかっただけに、自律反発狙いの買いもみられている。 業種別では、港湾・海運株の上げが目立つ。上海国際港務(600018/SH)と寧波港(601018/SH)がそろってストップ高。中遠海運能源運輸(600026/SH)が7.7%高で引けた。商務部の鍾山部長が9日、自由貿易試験区(FTZ)の拡大を推進する方針を示したことも好感されている。また、一部からは、「米国産化石エネルギーの輸入が増加する」との観測も流れた。発電設備やエンジニアリングなどのインフラ関連株も高い。上海電気集団(601727/SH)や特変電工(600089/SH)などが値幅制限いっぱいまで買われ、中国冶金科工(601618/SH)が3.7%上昇した。このほかハイテク株、医薬品株、素材株、消費関連株、自動車株、不動産株、銀行株の一角なども値上がりしている。 他の個別株動向では、深センに上場する宅配大手の申通快逓(STOエクスプレス:002468/SZ)がストップ高。「電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE)が資本参加する」と伝えられたことが刺激材料だ。物流関連の銘柄が物色され、円通速逓(600233/SH)がストップ高。徳邦物流(DEPPON LOGISTICS:603056/SH)が5.0%高、順豊控股(002352/SZ)が4.2%高と値を上げた。 半面、保険株と証券株の一角はさえない。ブローカーが株価の割高感を指摘した中国人民保険集団(601319/SH)と中信建投証券(601066/SH)と)はそれぞれ9.9%安、7.6%安と大幅に続落した。 一方、外貨建てB株の相場は値上がり。上海B株指数が5.43ポイント(1.80%)高の306.58ポイント、深センB株指数が19.89ポイント(2.01%)高の1007.14ポイントで終了した。 【亜州IR】 《FA》