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RSテクノ Research Memo(4):ウェーハ再生事業は12インチで業界シェア約33%とトップ

2024/10/9 15:04 FISCO
*15:04JST RSテクノ Research Memo(4):ウェーハ再生事業は12インチで業界シェア約33%とトップ ■RS Technologies<3445>の会社概要 3. 事業内容 同社は事業セグメントを再生ウェーハ事業、プライムウェーハ事業、半導体関連装置・部材等事業の3つのセグメントとその他に分けて開示している。2024年12月期第2四半期累計の事業セグメント別構成比(調整額除く)は、ウェーハ再生事業が売上高の36.1%、営業利益の61.2%、プライムウェーハ事業が売上高の33.0%、営業利益の31.9%を占め、この2事業が収益柱となっている。 (1) ウェーハ再生事業 ウェーハ再生事業は、同社及び台湾子会社で展開しているほか、2022年12月期第2四半期から持分法適用関連会社であるSGRSで12インチの再生ウェーハ量産ラインを整備した。日台中の3拠点で展開している企業は同社のみである。主力となる12インチの月産能力は2024年12月期第2四半期末時点で国内が31万枚(8インチは15万枚の能力を保有)、台湾が23万枚の合計54万枚で、そのほか中国で5万枚の能力を有している。 売上構成比では12インチウェーハが約9割を占め、同社推計によれば再生ウェーハの世界シェアは数量ベースで約33%と業界トップの地位を確立している。再生加工技術の高さに加えて、直販体制によるコストダウンの徹底と顧客との緊密なコミュニケーションによって顧客満足度の高いサービスを提供できていることが高シェアにつながっている。競合は国内でハマダレックテック(株)、三益半導体工業(株)(信越化学工業<4063>の子会社)の2社、海外では台湾に3社ある。6社で全体の約9割を占める寡占市場であり、価格競争が生じにくい業界構造が特徴である。 地域別出荷数構成比(2024年12月期第2四半期実績)では、12インチ再生ウェーハは台湾が48.1%、日本が40.0%と両国で全体の9割弱を占めているのに対して、8インチ再生ウェーハは日本が36.8%、欧州が36.0%、米国が17.3%と各地域に万遍なく出荷している。主要顧客は台湾のTSMC<TSM>のほか、国内ではソニーセミコンダクタマニュファクチャリング(株)やキオクシア(株)、米国ではIntel<INTC>、Micron Technology<MU>、欧州ではST Microelectronics<STM>やInfineon Technologiesなど大手半導体メーカーが並ぶ。 (2) プライムウェーハ事業 中国子会社GRITEKの事業で、プライムウェーハとシリコン部材の製造販売で構成されている。2024年12月期第2四半期累計の売上構成比ではプライムウェーハが7割、シリコン部材は3割となっている。プライムウェーハの月産能力は2024年12月期第2四半期末時点で、5インチが5万枚、6インチが20万枚、8インチが17万枚となっている。プライムウェーハの顧客は主に中国半導体メーカーで、主に家電製品、自動車に搭載するパワー半導体やアナログ半導体向けに利用されている。中国における8インチウェーハの市場シェアは2023年時点で5%程度と同社では推計しており、今後生産能力の増強によりシェアを拡大する計画である。また、シリコン部材は中国国外へ販売している。最終顧客は半導体製造装置及び半導体メーカーであるが、直接の販売先は消耗部材の加工業者で、グループのDG Technologies向けにも出荷している。 (3) 半導体関連装置・部材等事業 半導体関連装置・部材等事業には、同社で仕入販売する半導体関連装置や半導体材料・パーツのほか、子会社のユニオンエレクトロニクスソリューション、DG Technologiesの売上が含まれる。半導体製造装置については、主に日本製の製造装置をメーカーや商社等から仕入れて(中古品含む)、世界中の半導体メーカーに販売している。 ユニオンエレクトロニクスソリューションは半導体商社で、ミネベアパワーデバイス(株)のパワーデバイスやルネサスエレクトロニクス<6723>のMCUなどを主に取り扱っている。DG Technologiesはドライエッチング装置向け消耗部材の製造販売を行っている。 4. その他 その他の売上として、2013年より開始したソーラー事業における売電収入(発電能力は約1.59MW)のほか、半導体ウェーハ製造工程における技術コンサルティングサービスなどを同社で行っているが、全体の業績に与える影響は軽微である。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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