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タクマ Research Memo(4):大型案件化と新たなニーズに対応し着実な成長を目指す(1)
2022/12/23 15:44
FISCO
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*15:44JST タクマ Research Memo(4):大型案件化と新たなニーズに対応し着実な成長を目指す(1) ■タクマ<
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>の会社概要 (2) 製品・サービス a) 一般廃棄物処理プラント(EPC) ごみと空気が効率的に接触でき、不均質な性状なごみでも安定して燃焼させる「ストーカ※式焼却炉」、燃えにくい生ごみや湿った紙などの有機性廃棄物を発酵させ、発生するメタンガスを利用してバイオガス発電を行う「バイオガス回収プラント」、粗大ごみ・不燃ごみ・資源ごみを扱う「リサイクルプラント」等をEPC事業として請け負う。 ※火格子を階段状に並べた燃焼装置のこと。 2020年3月末現在、国内では1,056施設、1日あたり処理能力で176,202トンのごみ焼却施設が稼働している※1が、稼働後20年以上経過した施設が57%を占めるなど老朽化が進んでいる。特に、1990年代にダイオキシン類対策のために整備された多くの施設が更新時期を迎えており、当面は更新・延命化需要が継続する見込みである。一方、民間ノウハウ活用の観点から、施設の運転管理とメンテナンスを包括的に委託するO&M事業や、施設の建設と運営(O&M)を一括で発注するDBO※2方式が増加している。また、施設の機能としての廃棄物処理のみにとどまらず、地域の防災拠点やエネルギーセンターなど、地域に新たな価値を創出することが期待されている。 ※1 出所:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和2年度)」 ※2 Design-Build-Operate方式の略。公共団体等が資金調達し、民間事業者に施設の設計・建設・運営を一体的に委託して実施する方式のこと。 b) 一般廃棄物処理プラント(アフターサービス) 同社が納入した一般廃棄物処理プラントのうち、現在約120施設が稼働しており、定期的なメンテナンスや機能改善・延命化工事、運転管理等のアフターサービスを通じて、地域における安全かつ安定的な廃棄物の適正処理を支えている。加えて蓄積された豊富なノウハウによって長期補修計画を策定するとともに、綿密な現地調査を行ったうえで最適なタイミング・内容でメンテナンスを行い、高度な運転管理技術を持つ技術者によって、施設の機能を最大限に発揮させ、安定運転を実現する。また、DBOやO&Mなどの「長期包括運営委託事業」に対応するため、プラントの運転状況、稼働状況を24時間体制で監視、遠隔監視、運転支援を行う拠点を設置し、プラントの運転・維持管理データを運転・維持管理総合支援システムで一元化しながら、運転状況や機器の稼働状況をリアルタイムに集約管理している。 同社では、アフターサービスの充実に向けて、2004年よりプラントの遠隔支援業務に着手し、2016年には遠隔支援業務に関する機能を大幅に拡充させた「POCSYS」の運用をはじめ、2019年には「Solution Lab」を開設した。各プラント(2022年3月末現在16施設)の運転状況を24時間遠隔監視しながら、各施設の運転管理の現場をサポートし、蓄積されたデータを解析・評価、全国の施設ごとにフィードバックすることで、プラント運転品質の向上やライフサイクルコストを低減している。加えて、運転シミュレーターを用いたプラント運転員の運転技術の向上と技能継承を行っている。同施設では遠隔操作も可能で、少人数でのプラント運転時においても施設の安定運転を実現することができる。 さらに、2022年12月にはアフターサービス拠点「Supply Chain Lab」の運用開始を予定している。同社が納入するプラントは、社会インフラおよび企業の事業活動の基盤となるものが多く、長期間安定的な性能を発揮することが求められるため、顧客が長期間安心してプラントを使用できるよう、同拠点を通じてプラントの安定稼働に欠かせない部品を確実にストックし迅速に供給できる体制を構築する。同拠点では顧客施設において予備品としてストックされていない調達納期の長い特殊部品(ボイラー水管、火格子等)を中心にストックするほか、同社が運営事業を受託している一般廃棄物処理施設等の部品在庫状況をリアルタイムで把握できる。ある施設でトラブルが発生し復旧部品が当該施設にない場合でも、同拠点から部品を供給することで迅速な復旧が可能となる。これにより計画外の運転停止によるコストの発生を防ぎ、顧客にとって安心な事業運営を実現する。 c) エネルギープラント 木質チップ、バーク※1などの木質燃料やPKS※2、バガスなど様々なバイオマスから熱や電力を生み出す「バイオマス発電プラント」、使用済みプラスチック等に由来するRPF※3の燃料活用による収益の向上だけでなく、CO2削減やESG投資、SDGsといった企業価値の向上や地球環境の改善にも貢献できる「RPF発電プラント」等をオーダーメイドで設計・建設し、メンテナンスを通じて長期安定稼働に貢献する。 ※1 木の樹皮のこと。 ※2 Palm Kernel Shellの略。パーム油(アブラヤシの実から搾り取られた油)を絞りとった後の殻のこと。 ※3 Refuse Paper and Plastic Fuelの略。マテリアルリサイクルが困難な古紙及びプラスチック類を原料とした固形燃料のこと。 2012年のFIT制度※開始以降、バイオマス発電プラントの需要が急速に拡大しており、古くからバイオマスボイラーを手がける同社は、FIT初号機を納入した2014年以降、FIT制度によらないものも含め40件を超えるバイオマス発電・熱利用プラントを納入している。一方で、FIT制度の見直しにより、今後は地域活用電源、地域分散エネルギーとして、中小型のバイオマス発電・熱利用プラントに需要がシフトしていく見込みである。産業用ボイラーを設置している各種工場においても、石炭や重油等の化石燃料を使用する産業用ボイラーの多くが更新時期を迎えており、脱炭素化・低炭素化に向けて、使用する燃料をバイオマスやRPFなどの非化石燃料に転換するニーズが増えてくるものと見込んでいる。 ※再生可能エネルギーの固定価格買取制度(Feed-in Tariff)のこと。再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度。 d) 水処理プラント 最大ろ過速度1,000m/日の高速ろ過にも適用可能な砂ろ過装置「ユニフロサンドフィルタ」、低動力撹拌機「バイオブレードミックス」等を利用した、確かな性能と省エネルギー効果の高い装置を提供する。汚泥処理では、「階段炉下水汚泥焼却発電システム」により、下水汚泥のエネルギー化を実現し温室効果ガス削減に貢献する。 同社が開発した汚泥焼却発電システムは、従来の焼却炉と比べ補助燃料が不要であり、下水汚泥の焼却処理で課題となっている温室効果ガスN2O(一酸化二窒素)の発生が少なく環境性能面で優れ、そのうえ発電が可能で電力使用量が少なく、省エネ性が高いシステムである。汚泥焼却発電システムではこれまで3件のプラントを受注しており、継続的な受注の獲得により下水処理における温室効果ガスの削減に貢献していく。 多くの実績を有する砂ろ過装置は、ろ過速度を2~3倍にした高速型であり、コンパクトで省スペースという特長を有している。更新時期を迎える既存のろ過装置に対し、省スペース型の特長を生かした更新提案により受注の拡大を図っていく。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞) 《SI》
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時価総額 136,037百万円
ごみ処理プラントやバイオマス発電プラント、下水汚泥焼却発電プラント等の設計・施工、メンテナンス等を行う。汎用ボイラの製造・販売等も。中計では27.3期経常利益140億円目標。EPC事業の拡大等に取り組む。 記:2024/06/24
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