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ミロク情報 Research Memo(1):2024年3月期以降、収益は高成長ステージに入る見通し

2022/7/25 16:01 FISCO
*16:01JST ミロク情報 Research Memo(1):2024年3月期以降、収益は高成長ステージに入る見通し ■要約 ミロク情報サービス<9928>は、会計事務所及び中堅・中小企業向けに、財務会計・税務システムを中心とするERP(統合業務管理)製品を開発・販売する業界大手である。新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)を契機に社会全体のデジタル化が急速に進むなか、新規事業として中小企業等※の経営を支援する統合型DXプラットフォーム事業を育成中であり、積極的なM&A、アライアンス戦略によってプラットフォーム基盤の強化に取り組んでいる。 ※年商5億円未満の中小企業・小規模事業者を想定。 1. 2022年3月期の業績概要 2022年3月期の連結業績は、売上高で前期比7.4%増の36,597百万円、営業利益で同5.8%増の4,789百万円と2期ぶりの増収増益に転じた※1。コロナ禍でも中堅・中小企業のDXに向けたIT投資需要は底堅く推移し、企業向けシステム導入契約売上高が同7.9%増となったほか、サブスクリプションモデル(以下、サブスクモデル)の推進によって、ストック型のサービス収入も同6.8%増と順調に増加したことが主因だ。同社が重要指標としているシステム導入契約売上高※2の期末受注残(単体)は期首比で0.95ヶ月増の6.45ヶ月となり、また、クラウド・サブスク(ソフト使用料)の2022年3月におけるARR※3も前年同期比35.8%増と積み上がっており、サブスクモデルへの転換が順調に進んでいるものと見られる。利益面では、新製品発売に伴うソフトウェア資産の償却増や人員増加に伴う人件費増等を増収効果で吸収した格好だ。 ※1 2022年3月期より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、売上高で382百万円、営業利益で13百万円の減少要因となっている。また、ERP製品の提供形態を売切り型からサブスク型に移行を進めている影響で8億円強の減収要因となっており、これらの影響がなければ10%台の増収増益だったと弊社では推計している。 ※2 システム導入契約売上高=ハードウェア・ソフトウェア・ユースウェア売上高の合計。 ※3 ARR(Annual Recurring Revenue)は当該月に発生した売上高を12倍にした数値。 2. 2023年3月期業績見通し 2023年3月期は売上高で前期比6.0%増の38,800百万円、営業利益で同0.2%増の4,800百万円となる見通し。単体売上に関しては、ERP製品の提供形態がサブスク型に移行している影響により、同2.9%増と小幅な増収にとどまるが、前期に低調だった子会社の売上拡大を見込んでいる。利益面では、ソフトウェア資産の償却増やサブスクモデルへの移行に伴う一時的な利益成長の鈍化に加えて、2022年10月より有料化サービスを本格的に開始する統合型DXプラットフォーム事業のプロモーションを第2四半期以降に予定していることなどから微増益の計画となっている。同プラットフォーム上では会計事務所や顧問先となる中小事業者の経営支援につながる各種サービスを提供していく予定にしている。2023年3月期は数億円程度の赤字(先行投資)を見込んでいるが、2026年3月期にはユーザー数で3.5万社、売上高50億円、経常利益25億円を目標としている。 3. 「中期経営計画Vision2025」の概要 2021年5月に発表した「中期経営計画Vision2025」では、基本方針として既存ERP事業の機能進化とサブスクモデルへの移行を進めることで、収益基盤の安定化と継続的成長を実現していくこと、また新規事業となる統合型DXプラットフォームを構築していくことの2点を掲げており、2026年3月期に売上高550億円、経常利益125億円を目標に掲げている。経常利益の内訳を見ると、ERP事業を中心とした単体業績で75億円(2022年3月期実績50億円)、グループ会社で25億円(同5億円)、新規事業の統合型DXプラットフォーム事業で25億円となる。ERP事業でサブスクモデルへの移行を進めていくため、利益の伸びは2024年3月期以降加速していく格好となる。また、統合型DXプラットフォーム上では、2020年以降に子会社化したグループ各社のサービス(デジタルマーケティング、HRソリューション等)も提供していく予定で、シナジーも期待される。また、収益の伸び悩みが続いているSI事業の子会社3社については、課題であった営業力の強化を図ることで業績向上を目指すことにしている。中期業績目標の達成には子会社の収益成長と統合型DXプラットフォーム事業の成長が鍵を握ると見られ、今後の動向に注目したい。 ■Key Points ・2022年3月期は企業向けERP製品の販売好調により2期ぶりに増収増益に転じる ・2023年3月期は投資フェーズで、2024年3月期以降に利益成長が加速していく見通し ・サブスクモデルへの転換と統合型DXプラットフォーム事業の構築、グループシナジーにより、2026年3月期に経常利益125億円を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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会計事務所とその顧問先企業などに中堅・中小企業向け財務会計ソフトを開発。会計・税理士事務所など顧客基盤強固。クラウドサービスやファイナンシャルサービスも展開。各種ERP製品の好調で、3Q累計は増収確保。 記:2024/02/06