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東京通信 Research Memo(2):世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットを目指す

2022/6/10 15:22 FISCO
*15:22JST 東京通信 Research Memo(2):世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリットを目指す ■事業概要 1. 沿革 同社グループは、2015年5月、 スマートフォン向けアプリケーションの開発・運用を主な目的として設立された。2020年12月東京証券取引所(以下、東証)マザーズ市場に上場を果たし、現在は、東証グロース市場に移行している。東京から世界へ、「世界を代表するデジタルビジネス・コングロマリット」を目指して、変化の早い環境に順応していくために、既存事業にこだわらず、ビジネスモデルの転換や競争力のある新規事業の創出・育成に挑戦する風土が東京通信<7359>の強みとなっている。 フィットネス、ライブコマース、メタバース、デジタルサイネージなど、新事業展開に注力 2. 事業内容 同社のセグメントはインターネットメディア事業、プラットフォーム事業、インターネット広告事業、及びその他で構成される。その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントとなる。 (1) インターネットメディア事業 インターネットメディア事業では、主にスマートフォン向けのアプリメディアを企画・開発する。アプリ内の一部スペースを広告枠とし広告を出稿したい広告主へ提供することで、ユーザーの広告視聴やクリック数等を獲得し、広告収入を得ている。 具体的には、短時間で操作できる「国内向けアプリ」、シンプルな操作で言語の壁がない「ハイパーカジュアルゲーム」を中心に、現在4,000タイトル以上のスマートフォンアプリをリリースし、無料アプリ内の広告収益を主軸としたビジネスモデルとなっている。また、新たなるジャンルとしてPlay-to-Earn領域において、懸賞アプリをはじめとする国内向けのインセンティブゲームのプロモーションを強化した。Play-to-Earnとは、ゲームをプレイすることでユーザーがアプリ内通貨などのインセンティブを得られる形式のゲームで、継続的なユーザーの維持による広告収益の増加を見込む。 (2) プラットフォーム事業 プラットフォーム事業では、恋愛や、仕事、人生に関する悩みを抱えるユーザーと、経験豊かなアドバイザーをマッチングする電話相談サービス「カリス」を運営する。電話占いは、相談を受ける側である占い鑑定師のマネジメントや教育にも注力し、全体的なコンテンツの質を高めることでユーザー獲得を行っている。また、「カリス」のノウハウを転用した恋愛相談サービスを計画している。占いと恋愛相談は心理的に近い分野であり、恋愛に悩みを持つ人、誰かに恋愛相談したい人などにまで顧客層を広げる。 (3) インターネット広告事業 インターネット広告事業は、アフィリエイト広告及びアドテクを活用し、広告主の収益の最大化を図り、取引の不正防止に重点を置くなど、大手クライアントとの信頼関係を構築し、安定した広告提案から運用までを手掛ける。業界に造詣の深い人材を中心とした組織を構築し、クローズドネットワークの活用により有望なアフィリエイターを抱え、VOD(ビデオ・オン・デマンド)サービスをはじめとしたアフィリエイト広告戦略を強みとする。 (4) その他の事業 その他の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントで、投資事業、ソリューションセールス事業、スキルオン事業及び新規事業開発等となっている。特に注目すべきは、2022年4月にリリースしたヘルステックサービス「OWN.」と、ANAPとのライブコマース事業である。 160万近いフォロワーを抱える筋トレ系インフルエンサーのTestosterone氏が監修する 「OWN.」は、動画でのトレーニング要素に加え、画像認識による食事の自動解析、体重管理や摂取カロリー計算機能を追加したヘルステックサービスとなっている。健康でエネルギッシュな状態を生涯にわたって維持するのに役立つプロダクトを提供するウェルネスブランドとして事業展開を予定しているする。Web・Appマーケティングとインフルエンサーマーケティングの両輪でアプリダウンロード数を最大化し、ショートムービー型SNSを駆使しながら、ダウンロードユーザーの課金比率向上を狙う。国内若年層を最初のターゲットとし、トレーナーと顧客をマッチングさせるサービスなどを視野に入れ、世界でトップのサービスを目指す。また「OWN.」ブランドの積極的な事業展開を計画しており、EC販売として近く自社開発のプロテインが発売予定となっている。 また、ANAPと共同で、アパレル商品を中心に取り扱うライブコマース事業を手掛けるピーカンを設立した。現在開発中のライブコマースプラットフォーム「ピーカンライブ」において、インフルエンサーによるアパレル商品のライブ配信という新たな販売チャネルを確立することで、収益の最大化を目指す。 さらに、事業ポートフォリオの拡大の取り組みとして、メタバース事業及びデジタルサイネージ事業へも参入を決定している。メタバース事業においては、(株)METAVERSE A CLUB(メタバースエースクラブ)を2022年6月に設立する予定となっている。ハイパーカジュアルゲームアプリ及び電話占い「カリス」、ファンビジネスのDX(デジタルトランスフォーメーション)支援を行う「スキルオン」やヘルステックサービス「OWN.」といった、それぞれのコンテンツのメタバースを構築するビジネスを構想している。具体的には「カジュアルゲームアプリ×メタバース」「占い×メタバース」「アイドル×メタバース」「フィットネス×メタバース」が挙げられる。スマートフォンの枠を越え、メタバースへと変換することによりコンテンツ自体の市場を拡張させながら、より多くの人々へサービスを提供し、同社独自のWeb3.0(分散型インターネットと称される次世代のインターネット)経済圏の確立を目指す。また、「アイドル×メタバース」展開の足掛かりとして、5月にオーバースへ出資を行った。提携により、これまで培ってきたファンビジネスの企画運営ノウハウを活用するとともにデジタルグッズ販売の運営支援などを手掛ける。 デジタルサイネージ事業においては、(株)Digital Vision Industriesを同じく2022年6月に設立する予定となっている。同社では、インターネット広告事業において、独自のワンタグシステムの提供とAIを活用した効果測定により、国内主要ASPへの一括出稿及び効率的な成果管理を可能にしており、デジタルサイネージ事業への参入は、こうした知見と強みを生かすものである。従来の看板広告を、デジタルサイネージ広告によってリプレイスすることで、「広告効果の数値化」が可能となる。また、AIの活用により、視聴データを分析しながら、Web広告のような細かい設定やターゲットを絞った広告配信も可能となる。これらによって、エリア・属性を絞り込み、ターゲットに合わせてAIが判断し、適切な場所へ広告を配信することで、効率の良い広告配信と効果測定を実現できるという。看板広告をDXするためにデジタルサイネージの活用を進め、この広告枠を集約したデジタルサイネージ特化のアドネットワークの構築を推進する。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 大川勇一郎) 《ST》
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スマホ向けアプリの運営等を手掛けるメディア事業が主力。電話占い等のプラットフォーム事業、メタバース事業等も。メディア事業は収益貢献のアプリ運用本数が増加。営業外収益増。23.12期通期は経常黒字転換。 記:2024/03/05