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オンコリス Research Memo(5):がん治療に関わるプロセスを網羅的にカバー(3)

2022/3/9 15:25 FISCO
*15:25JST オンコリス Research Memo(5):がん治療に関わるプロセスを網羅的にカバー(3) ■開発パイプラインの動向 (4) 製造体制 オンコリスバイオファーマ<4588>はテロメライシンの製造体制の充実、製造拠点の分散によるリスク軽減などを目的に、商業用製品の製造委託先として新たにベルギーのHenogen SA(以下、ヘノジェン社)と2021年に提携し、米Lonza Houston, Inc.(ロンザ)との2社供給体制を構築していくことにした。現在、ヘノジェン社の製造拠点でプロセス開発及びバリデーションを行っており、2023年末までにGMP製造ができる体制を整えていく計画となっている。ヘノジェン社は経験も豊富でGMP製造で作っていく実力が十分あると同社では判断した。 (5) 成長戦略 テロメライシンの今後の成長戦略について、同社では大手製薬企業とのライセンス契約を行い、食道がんを適応症とする放射線併用療法に加えて、放射線化学療法との併用療法や免疫チェックポイント阻害剤との併用療法へと適応拡大を実現し、「すべての食道がん患者への適応拡大を完了させる」ことを目標に設定した。また、目標を実現するためのミッションとして、以下の6点を掲げている。 a) 2024年度に「食道がん」での国内承認申請を行う b) 国内承認申請前に「オーファンドラッグ指定」を受ける c) 大手製薬企業、特に食道がん適応の免疫チェックポイント阻害剤を販売または開発中の製薬企業と提携する d) 米国で実施している医師主導治験を企業治験に切り替えてステージアップさせる e) 国内でもCRT併用試験を再実施する f) 国際臨床試験で免疫チェックポイント阻害剤併用による第2/3相臨床試験を実施する まずは、国内における第2相臨床試験を予定通り完了し、2024年に国内承認申請を行うこと、それまでにライセンス契約を実現することを最優先課題に取り組んでいく。ライセンス交渉については国内外の数十社とコンタクトをとっており、交渉を進めていくことにしている。相手先としてはテロメライシンと自社製品を併用することで治療効果が高まり、結果的に自社製品の売上拡大につながるようであれば、ライセンス契約を前向きに検討していくものと考えられる。このため、テロメライシンとの併用による治療効果を明確にすることで、ライセンス契約を締結できる可能性はあると弊社では見ている また、同社はテロメライシンの潜在的な市場規模も試算している。放射線併用療法が国内で承認されれば19.2億円、1st-Line※の放射線化学療法との併用療法が日本、中国、米国で承認されれば580億円、2nd-Lineでの免疫チェックポイント阻害剤との併用療法まで日本、中国、欧米で承認されれば1,000億円を超える規模になると見ている。前提となる薬価は2021年に国内で販売承認された腫瘍溶解ウイルス「デリタクト」の143万円/回を参考にし、これに適応療法ごとに一定の浸透率を乗算した数値となっている。テロメライシンの治療は3回の投与を1クールとしたものが基本ではあるが、治療効果が確認されれば回数を増やすことも可能になると見られる。 ※ 手術不能ながんに対して、抗がん剤治療する場合の初めての治療のこと。一次治療で効果が無ければ別の抗がん剤治療を行うことになり、2nd-Line治療と呼ばれる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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時価総額 10,730百万円
ウイルス遺伝子改変技術を用いてがん治療薬を開発する「ウイルス創薬」バイオベンチャー。テロメライシンは富士フイルム富山化学と国内販売提携契約を締結。研究開発費は増加。23.12期通期は米国売上が増加。 記:2024/02/25