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グリムス Research Memo(4):2022年3月期第2四半期は、期初予想を上回る大幅な増収増益決算

2022/1/6 15:24 FISCO
*15:24JST グリムス Research Memo(4):2022年3月期第2四半期は、期初予想を上回る大幅な増収増益決算 ■グリムス<3150>の業績動向 1. 2022年3月期第2四半期の業績概要 2022年3月期第2四半期累計期間における我が国の経済は、コロナ禍の拡大により経済活動が抑制されるなど、厳しい状況で推移した。ワクチン接種の普及が進み、緊急事態宣言が解除されるなど持ち直しの動きが見られるが、半導体の供給不足や燃料価格の高騰などによる下振れリスクがあり、先行きは不透明な状況である。 このような経済状況下、同社グループはコスト削減や省エネルギーを促進する商品・サービスを取り扱っていることから、景気の変動にかかわらず需要は安定している。また、再生可能エネルギーの利用促進・脱炭素といった、環境にやさしく社会の潮流に合った商品・サービスの提案をすることで、事業者向け・一般消費者向けのいずれも受注は好調に推移した。 すなわち、エネルギーコストソリューション事業では、事業用自家消費太陽光発電システムとIoT機器の販売が拡大した。また、スマートハウスプロジェクト事業は、蓄電池の販売が順調に拡大した。小売電気事業は、契約口数の増加により売上高は順調に拡大したが、コロナ禍の影響により電力調達価格が低下した前年同期に比べ、利益率が低下したことにより減益となった。しかし、3事業とも業績は期初計画を上回って推移した。 以上の結果、2022年3月期第2四半期累計期間の連結業績は、売上高10,402百万円(前年同期比25.0%増)、営業利益1,918百万円(同18.9%増)、経常利益1,948百万円(同18.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益1,324百万円(同17.8%増)の、大幅な増収増益決算となった。2021年3月期決算発表時の期初予想に比べ、売上高は1割強、各段階の利益は3割前後も上回って着地した。売上高営業利益率は前期の19.4%から18.4%に低下したものの、厳しい経済環境下でも安定的に高い利益率を確保している。 セグメント別で見ると、エネルギーコストソリューション事業では、事業者のコスト削減や省エネルギー化のため、電力基本料金削減コンサルティング、各種省エネ設備の販売を推進し、顧客に電力の運用改善・設備改善などの提案をしてきた。また、前期から販売を開始した事業用自家消費太陽光発電システムと、IoT機器が好調に販売を拡大した。こうした結果、売上高は2,597百万円(前年同期比10.9%増)、営業利益(全社費用控除前、以下同)は1,150百万円(同45.3%増)となり、営業利益率は前年同期の33.8%から44.3%に上昇した。期初の計画を売上高は10.8%上回り、営業利益も17.8%上回った。営業利益は、各種省エネ設備の販売、電力取次手数料が前年同期より減少したものの、事業用自家消費太陽光発電システム、IoT機器の販売や各種販管費の減少によって大幅な増益となり、会社全体の増益に貢献した。 スマートハウスプロジェクト事業では、再生可能エネルギーへの関心の高まりや、太陽光発電の10年間の固定価格買取制度の適用が終わる卒FIT案件の増加といった市場環境によって底堅い需要がある蓄電池の販売を積極的に推進し、好調に販売を拡大した。また、コロナ禍の拡大により緊急事態宣言の発出もあったが、前年同期に比べて催事販売への影響は軽微にとどまった。その結果、売上高は2,172百万円(前年同期比24.3%増)、営業利益は264百万円(同56.7%増)となり、営業利益率は前年同期の9.6%から12.2%に上昇した。前年同期にコロナ禍の影響で業績が落ち込んだことの反動もあって、当期は大幅な増益になった。営業利益は、蓄電池の販売が大きく貢献し増益となり、会社全体の増益に貢献した。結果、同事業では期初の計画を売上高は1.3%上回り、営業利益も24.4%上回った。 小売電気事業では、電力の調達改善を顧客に提案することにより、順調に受注を伸ばしているものの、前年同期にはコロナ禍の影響により電力需要が減少したことに伴い電力調達価格が低下したが、当期は電力調達価格が安定したことで、結果的に利益率は低下した。その結果、売上高は5,633百万円(前年同期比33.2%増)、営業利益は860百万円(同13.8%減)となり、営業利益率は前年同期の23.6%から15.3%に低下した。しかし、契約口数(累計)は47,118口に達し、計画の46,921口を上回った。期初の計画より売上高は15.1%上回り、営業利益も23.4%上回っており、順調に進捗している。 高い収益性とともに健全性を確保 2. 財務状況及びキャッシュ・フローの状況 2022年3月期第2四半期末の財務状況は、売掛金が増加したものの、現金及び預金、未収還付法人税等が減少したことなどから、流動資産は前期末比595百万円減少した。また投資有価証券が増加したことなどから、固定資産は同337百万円増加した。以上から資産合計は同258百万円減の12,661百万円となった。負債では買掛金の減少などから、流動負債が同1,254百万円減少した。また、長期借入金の減少により、固定負債は同230百万円減少した。この結果、負債合計は同1,485百万円減の5,416百万円になった。純資産合計は同1,227百万円増の7,244百万円であった。これは親会社株主に係る四半期包括利益が増加したことが主因である。 以上から、2022年3月期第2四半期末の自己資本比率は前期の46.5%から57.0%に上昇し、財務の健全性は極めて高い。2021年3月期末は、小売電気事業の損失に対応して銀行借入を増やしたことから、一時的に自己資本比率が低下したが、今期に入り借入を返済したことで、自己資本比率は元の水準に戻った。また、2021年3月期のROEは20.1%であり、収益性も高い。実際、日本取引所グループ<8697>の上場会社連結決算短信集計に基づく2021年3月決算の市場1部上場会社(全産業)の自己資本比率30.1%、ROE7.51%を、同社の数字は大きく上回っている。 2022年3月期第2四半期末の現金及び現金同等物の四半期末残高は、7,281百万円となり、前年同期比2,400百万円増加した。 2022年3月期第2四半期のキャッシュ・フローを見ると、営業活動により得られた資金は93百万円(前年同期は925百万円の収入)となった。税金等調整前四半期純利益1,942百万円が増加要因となった一方、仕入債務の減少額1,303百万円、未払金の減少額286百万円、法人税等の支払額331百万円などが減少要因となった。 投資活動により支出した資金は448百万円(前期は175百万円の収入)になった。投資有価証券の売却による収入113百万円があったものの、投資有価証券の取得による支出600百万円が資金減少の主因である。 財務活動により支出した資金は569百万円(前期は396百万円の支出)となった。これは、長期借入金の返済による支出297百万円と配当金の支払額272百万円などによる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希) 《SI》
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小売電気事業、事業用太陽光発電システムを主力商材とするエネルギーコストソリューション事業が柱。スマートハウスプロジェクト事業も手掛ける。小売電気事業では独自燃調の運用などで安定的な業績成長を目指す。 記:2024/07/05
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東京証券取引所グループ、大阪証券取引所の経営統合で2013年に誕生。東京商品取引所、日本証券クリアリング機構なども傘下に持つ。配当性向60%程度目標。金利関連デリバティブの利便性向上、流動性の強化図る。 記:2024/08/01