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SI Research Memo(4):E-Commerce事業の好調により、半期ベースで過去最高を更新

2021/11/15 15:04 FISCO
*15:04JST SI Research Memo(4):E-Commerce事業の好調により、半期ベースで過去最高を更新 ■業績動向 1. 2022年2月期第2四半期累計業績の概要 システムインテグレータ<3826>の2022年2月期第2四半期累計の売上高は前年同期比14.4%増の2,462百万円、営業利益は同133.0%増の327百万円、経常利益は同126.0%増の329百万円、四半期純利益は同106.6%増の206百万円となり、売上高、営業利益、経常利益は第2四半期累計として過去最高を更新した。EC市場の拡大を背景にE-Commerce事業の収益が大きく伸長したほか、ERP・AI事業も前年同期に発生した不採算案件の納品により利益が回復したことなどが主因となっている。また、E-Commerce事業が好調に推移したことにより、期初計画に対しても売上高、各利益ともに上回って着地した。 売上総利益率は前年同期比5.5ポイント上昇の35.8%となった。受注損失引当金が前年同期の127百万円から8百万円に減少したこと並びにE-Commerce事業における開発効率の向上が主因となっている。販管費は、採用費や教育費の増加等により同8.7%増の554百万円となったが、増収効果により販管費率は同1.2ポイント低下の22.5%となり、この結果、営業利益率は同6.8ポイント上昇の13.3%となった。なお、特別損失として減損損失35百万円を計上しているが、これは「OBDZ」に関して追加機能の開発と合わせて販売計画の見直しを実施したことに伴い、ソフトウェア資産の評価減を行ったことによるものである。 E-Commerce事業が大きく伸長、その他事業も増収を確保 2. 事業セグメント別動向 (1) Object Browser事業 Object Browser事業の売上高は前年同期比5.3%増の344百万円、営業利益は同30.3%減の74百万円となった。2年ぶりに増収に転じたものの、コロナ禍が長引くなかで主力製品の「Object Browser」シリーズの需要回復が限定的なものにとどまったほか、「OBPM」の売上もクラウドサービス「OBPM Neo」にシフトした影響で伸び悩み、2年前の水準まで回復するには至らなかった。利益面では、「OBPM Neo」のサービス開始に伴う減価償却費の増加とアップグレードに伴うコスト増加により減益となった。 「Object Browser」シリーズは、ソフトウェア開発の生産性を向上させるツールとして業界で幅広く利用されており、引き続き安定収益源となっている。また、「SI Object Browser」については2021年8月に最新バージョンとなる「SI Object Browser for Oracle 21.1」をリリースしており、継続的に利便性向上を図っている。 統合型プロジェクト管理ツール「OBPM」は、2021年3月より販売開始した「OBPM Neo」がIT業界だけでなく製造業やエンジニアリング業界にも導入が進んだことで、導入社数が前期末の210社から220社超に増加した。また、新規契約数も計画を上回るペースで順調に推移している。ただ、売上形態がサブスクリプションモデルのため、従来の売り切り型販売に比べて売上の寄与が当初は軽微となり、増収率については一時的に鈍化した。同社ではサブスクリプションモデルへの移行に伴う売上への影響は3年程度続くが、中長期的には大きな成長が期待できるものと見ている。 アプリケーション設計ツールの「OBDZ」については、2019年6月からクラウドサービスとして販売を開始し、導入社数も70社程度と着実に増加している。同社では顧客獲得ペースをさらに加速していくため、顧客要望も踏まえて追加機能の開発を2023年2月期に実施することを決定している。開発費用は20~30百万円で2023年2月期下期にリリースできる見通しとなっている。なお、「OBDZ」の販売計画見直しを実施したことにより、ソフトウェア資産の減損損失35百万円を特別損失として計上した。 (2) E-Commerce事業 E-Commerce事業の売上高は前年同期比81.0%増の609百万円、営業利益は同324.2%増の229百万円と大幅な増収増益となり、半期ベースで過去最高を更新した。EC市場の拡大を背景に、大手企業がECサイトの刷新に取り組む動きが活発化しており、こうした大規模リプレース案件の受注を相次いで獲得、売上計上したことが大幅増収につながっている。利益面では、増収効果に加えて開発効率が向上したことも増益要因となっており、営業利益率は前年同期の16.1%から37.7%に上昇し、半期ベースではじめて30%台に乗せた。 (3) ERP・AI事業 ERP・AI事業の売上高は前年同期比1.3%増の1,489百万円、営業利益は76百万円(前年同期は1百万円の営業利益)となった。このうち、ERP事業の売上高は同1.1%増の1,483百万円、営業利益は同148.7%増の131百万円となった。ERP市場はコロナ禍でも拡大基調が続いており、同社の売上高も堅調に推移した。利益面では、受注損失引当金が前年同期の127百万円から8百万円に減少したことが増益要因となった。なお、2022年2月期第2四半期累計では不採算案件が1件発生し、8百万円の受注損失引当金を計上しているものの、2022年2月期下期に売上計上する見込みとなっている。 AI事業については売上高で前年同期の3百万円から6百万円に、営業損失で同51百万円から54百万円となった。「AISI∀-AD」(ディープラーニング異常検知システム)は、工場の目視検査工程用として多くの企業から引き合いを受け(対象検査物は、輸送機器用部品、ペットボトルのキャップ、電設資材、フィルム製品等)、実証実験などを行いながらノウハウを蓄積して製品強化及びソリューション力の向上に取り組んでおり、投資フェーズが続いている。 (4) その他 その他の事業の売上高は前年同期比10.7%増の18百万円、営業損失は53百万円(前年同期は22百万円の営業損失)となった。プログラミングスキル判定サービス「TOPSIC」については、2021年2月よりデータベース言語であるSQLのスキル判定サービス「TOPSIC-SQL」を開始したこと並びに継続的な機能改善に取り組んだことにより、契約社数が順調に増加した。一方で、解約率も高い水準が続いたことから、増収率も限定的な水準にとどまった。解約理由としては、「サービスを上手く使いこなせなかった」「エンジニアの採用を抑制したため同サービスが不要になった」といったものが多かったことから、同社では解約防止施策として2~3週間に1回、機能改善を実施しユーザービリティの向上に取り組んでいる。なお、営業損失の増加要因としては、2022年2月期に販売開始する2つの新製品の開発費用増が主因となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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独立系のソフトウェア開発会社。ERPやECサイト構築に強み。AI事業やプログラミングスキル判定サービス等も。24.2期3Q累計は大幅増益。ERP事業が牽引。電帳法対応ソリューションの販売などが増加。 記:2024/02/03