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レンティア Research Memo(4):事業セグメントは3つだが、主力はレンタル関連(2)

2021/11/2 15:14 FISCO
*15:14JST レンティア Research Memo(4):事業セグメントは3つだが、主力はレンタル関連(2) ■事業概要 2.レンタル関連 レンタル関連は、内訳としてFF&Eをレンタルする事業と移転サポートやリユース品販売を行う事業の2つに分けられる。移転サポートやリユース品販売事業は、オフィス移転から不用品の片づけまでをトータルにサポートする事業で、さらにこれらの片づけで発生した不要な家具・什器類やレンタルアップしたFF&E等をコーユーレンティア<7081>が運営するリユースショップ「リスタ」(実店舗4店+WEB)で中古品として販売するもの。一方で主力のレンタル事業の主な向け先は、建設、オフィス、イベントとなっており、親会社(同社単体)の売上高(2020年12月期15,050百万円)に占めるそれぞれの比率は、建設60.0%、オフィス21.4%、イベント10.1%、その他8.5%となっている。 (1) 建設市場 一般的に建設向けレンタル市場には、建設機械や足場、ユニットハウスなど様々な機材や製品をレンタルする多くの企業が存在するが、同社は建設中の工事現場の仮設事務所向けにFF&EさらにはICT関連機器(PC、タブレット等)や太陽光発電システム等をレンタルしている。標準のレンタル期間は6~18ヶ月程度となっている。 主な取引先としては、鹿島<1812>など大手ゼネコン5社を筆頭に、主要な各種サブコン(電気:関電工<1942>、きんでん<1944>等、空調:高砂熱学工業<1969>、三機工業<1961>等、衛生:日比谷総合設備<1982>等)やプラント会社と取引がある。 (2) オフィス市場 企業が行うイベントや期間限定プロジェクト、サテライトオフィス、テレワーク向けなどにFF&EやICT関連機器(PC、タブレット等)をレンタルしている。主要顧客は、人材派遣会社、業務受託、レンタル会社等である。標準のレンタル期間は1週間から6ヶ月程度となっている。 (3) イベント市場 スポーツ、エンターテイメント、ビジネス、コンベンション等の各種イベント開催時に、FF&Eをレンタルしている。主要顧客は、イベント施工、企画・運営・制作プロデュース会社などである。標準のレンタル期間は1日~1ヶ月程度で、建設市場やオフィス市場に比べるとレンタル期間は短い。 3. スペースデザイン マンション販売時のマンションギャラリーの企画・デザイン・設計から施工までをカバー。FF&Eのレンタルに加え、さらにインテリアコーディネートも請け負う事業である。その他にマンションを購入した顧客の好みに合わせたインテリアオプション(コーディネイト)も行っている。また金額は少ないがマンションのリノベーションも行うが、ニッチな分野(外国人向け等)に絞っている。建築やデザインの専門性と多言語対応を兼ね備えた会社は少なく、同社の強みとなっている。売上傾向はマンション販売に影響されるが、かならずしも比例するわけではなく、どちらかと言うとやや遅行する傾向にあるようだ。 4. 物販 FF&Eを中心として様々な商品を販売する事業で、主な向け先では、郵便局、官公庁、学校などが多い。これらの市場では入札が一般的なため利益率は高くない。しかし最近では、健康経営を意識した商材の品揃えを充実させており、抗菌コーティングなどの新しいサービスが堅調に推移している。 5. 主な競合企業 主力の建設向けレンタル、イベント向けレンタルの市場では、主に日建リース工業(株)、(株)デザインアーク(大和ハウス工業<1925>の子会社)と競合するが、同社がFF&Eのレンタルに特化しているのに対して、特に日建リース工業は建設用軽量仮設機材やユニットハウスなどの比較的大型資材のレンタルも行っているのが大きな違いだ。 オフィス向けレンタル市場でも、同様に日建リース工業やデザインアークと競合するが、むしろ最大の競合相手は、家具や什器のメーカー、つまり「買い取り」とのことである。つまりこの市場においては、依然としてレンタルではなく利用者が購入するケースが多いようだ。しかしこの点を裏返して考えれば、将来的にはオフィス向けレンタル市場はさらに伸びる可能性があるとも言えるだろう。またICT関連でも同様に、メーカーを筆頭に、オリックス・レンテック(株)、パシフィックネット<3021>、 横河レンタ・リース(株)などと競合するが、この分野もメーカーの比率が相応に高いことから成長の余地はありそうだ。 スペースデザイン市場は参入企業も多いが、主にマンションデベロッパー系の企業と競合する。同社は独立系であり、企画・デザイン・設計から施工まで一気通貫で行えるのが特色だ。 6. 特色、強み (1) 調達力 調達する資材の約60%は、同社が独自に企画して協力メーカーへ設計・製造を発注するOEM商品である。これによって、多くの部品を共有化し再利用することが可能となり、これが単価を下げると同時に商品の安定供給につながっている。 (2) 高品質 グループ会社に洗浄、塗装、リペアなど多彩なメンテナンス部門を有しており、レンタルから戻った商品でも常に高品質を維持している。レンタルから戻った商品を即座に洗浄・修理することで、再レンタルまでの期間を短くすることが可能となり、これが高い稼働率を維持できる要因でもある。 (3) 商品力 同社は約2,000アイテム、約100万点の商品を保有しているが、これを可能にしているのが自社開発した独自のシステムだ。同社によれば、これだけのシステムを作りこむことは容易ではなく、この点が他社への差別化となっているとのことである。 (4) 全国展開 同社は北海道から沖縄まで全国に27の営業拠点、11の物流拠点を有している。これにより、顧客が「欲しい時に欲しい物を何処でもいつでも」レンタルできる体制を整えており、これが多くの顧客から信頼を得ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《ST》
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