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富士ソフト Research Memo(1):1970年設立の独立系大手ITソリューションベンダー

2021/10/4 15:21 FISCO
*15:21JST 富士ソフト Research Memo(1):1970年設立の独立系大手ITソリューションベンダー ■要約 1. 会社概要と事業内容 富士ソフト<9749>は、1970年5月設立の独立系大手ITソリューションベンダーである。そのルーツは、現在の同社取締役会長執行役員である野澤宏(のざわひろし)氏が自宅で自身に加え2名の社員とともに開業した株式会社富士ソフトウエア研究所であり、設立50周年を超えた今、連結子会社30社、持分法適用非連結子会社2社、持分法適用関連会社2社で構成される連結従業員数1万5千人超(2021年6月末現在)のグループにまで発展している。 報告セグメントは、SI事業(システム構築とプロダクト・サービス)、ファシリティ事業、その他事業の3つから成る。主力のSI事業では組込系/制御系及び業務系ソフトウェア開発を軸に多彩なソリューションメニューを提供、ファシリティ事業はオフィスビルの賃貸、その他事業はBPOサービスやコンタクトセンター、再生医療等を行っている。 2. コアコンピタンスは「技術力と提案力」 同社は、自社が顧客から選ばれる理由を「日々進化し続ける高い技術力と提案力にある」としている。自動車や半導体製造装置など極めて高い精度が要求される組込系/制御系ソフトウェアの開発を通じて得た先進技術ノウハウと幅広い業種向けへのソリューション提供で培われたシステム構築力、独立系ならではの柔軟なプロダクト提供力などに裏打ちされた「技術力と提案力」を自社のコアコンピタンスとすることへの納得度は高い。 3. 柔軟な経営戦略のもとリーマン・ショック以降、財務体質強化と成長ポテンシャル増強をバランス良く両立 同社は、リーマン・ショック前のピーク売上高(2006年3月期)を2017年12月期に更新、ピーク売上高更新まで実に10年余り要したわけだが、その間にフロー利益の回復だけでなく、柔軟な経営戦略のもと財務体質強化と成長ポテンシャル増強をバランス良く両立したことは高く評価できる。 具体的には、自己資本比率が2006年3月期末47.3%→2017年12月期末59.9%、流動比率が同96.4%→同184.9%、純有利子負債(有利子負債-現金及び預金)が同21,295百万円→同6,204百万円のキャッシュ超過など、代表的な財務指標の健全化を実現しつつ、2015年12月期以降は新卒中心の大量採用を継続することで成長ポテンシャルを積み上げている。人材面を見ると、連結従業員数は2006年3月期末の9,415人から2021年6月末現在15,756人と1.7倍にまで拡大、単体ベースの認定技術者比率(同社制度に基づく認定スペシャリストと認定プロジェクトマネージャーの合計数が全従業員数に占める比率)も2014年12月期末22.8%→2021年6月期末31.2%と上昇しており、人的リソースが質・量ともに拡充されていることが読み取れる。 加えて、2017年12月期から「AIS-CRM(アイスクリーム)」領域での取り組みを推進している。これは、AI、IoT、Security、Cloud computing、Robot、Mobile&AutoMotiveの頭文字を並べた同社の造語であり、中長期的に成長が期待される領域を網羅している。 こうした結果、その後2020年12月期にかけて増収かつ2ケタ営業増益を継続、2020年12月期末の財務指標についてはコロナ禍の影響を踏まえた財務戦略(短期資金調達による現金及び預金の積み増しと長期借入金の返済)の影響で、自己資本比率が50.7%(前期末比3.4ポイント低下)、流動比率が153.3%(同29.6ポイント低下)と悪化気味に見えるが、純有利子負債は6,341百万円と前期末に比べ1,157百万円減少しており、健全な財務体質を維持している。また、2021年12月期第2四半期末(以下、上期末)の主な財務指標は、自己資本比率が53.9%(前年同期末比2.5ポイント上昇)、流動比率が184.5%(同23.0ポイント上昇)、純有利子負債は8,965百万円のキャッシュ超過(同22,702百万円減少)と改善方向にある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 前田吉弘) 《ST》
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時価総額 410,466百万円
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