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フェローテク Research Memo(4):事業内容は多岐にわたる。主力は半導体等装置関連事業(2)

2021/6/22 15:04 FISCO
*15:04JST フェローテク Research Memo(4):事業内容は多岐にわたる。主力は半導体等装置関連事業(2) ■フェローテックホールディングス<6890>の事業概要 3. 電子デバイス このセグメントは、サーモモジュール、パワー半導体基板(2021年3月期から開示、以前は「サーモモジュール」)と磁性流体・その他の3つのサブセグメントに分けられる。 (1) サーモモジュール(2021年3月期対総売上高比率14.3%) サーモモジュールは、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するという効果を利用した板状の半導体冷熱素子(べルチェ素子)。小型・軽量でフロン要らずの特長があり、自動車の温調シートをはじめ、冷却チラー、光通信、バイオ、エアコン、ドライヤーなど様々な家電民製品にも採用されている。 2021年3月期の業種別販売先シェアは、自動車11.6%、自動車その他2.7%、半導体5.7%、光学3.3%、バイオ17.1%、光通信42.8%、理科学2.2%、民生7.5%、その他6.9%となっている。 (2) パワー半導体基板(同3.8%) 2021年3月期からサーモモジュールから分離して開示された。パワー半導体基板とは、サーモモジュール製造技術を応用して、アルミナ、窒化アルミニウムセラミックスに銅回路板を共晶反応によって接合した放熱用絶縁基板のことである。同製品は、電車や電動車両、エアコン、サーバー等の小型化・省エネ化に寄与しており、今後の需要増が期待される製品である。 (3) 磁性流体・その他(同0.8%) 磁性流体とは液体でありながら、外部磁場によって磁性を帯び、磁石に吸い寄せられる機能性素材。1960年代のNASAスペースプログラムで、無重力環境の燃料輸送等の目的で開発された。現在では、スピーカーやアクチュエーター、センサー、分別リサイクル用途のほか、同社の主力製品の1つである真空シールにも利用されている。 4. その他(2021年3月期対総売上高比率14.6%) このセグメントは、太陽電池用シリコン、シリコン結晶製造装置、セル、子会社アサヒ製作所のリネン系洗剤、受託作業等に分けられる。現在、太陽電池関連は事業を縮小中であり、最終的にはOEMを除いて撤退する方針である。 5. 特色、強み (1) 無機系素材のパイオニア 同社は石英、シリコン、窒化ケイ素、シリコンカーバイド(SiC)など幅広い無機系素材の生成、加工などに長年携わってきた。そのため、同社内にはこれらの素材に関する多くのノウハウ(素材の性質、生成方法、加工方法等)が蓄積されており、これが同社の特色でもあり強みと言えるだろう。 (2) 製造装置も手掛ける また同社は、単に素材だけでなく各種の製造装置も手掛けており、製造装置に関するノウハウも持っている。そのため顧客に対しては、素材、加工部品、最終製品、製造装置など様々な提案(ソリューションの提供)を行うことができる。 (3) ワンストップソリューションが可能 さらに同社の場合、半導体製造装置内の部品の洗浄(取り外し、洗浄、据付)や製造装置の組立等のサービス事業も展開しており、顧客にとっては素材の供給、部品加工、装置類の組立、部品洗浄などをワンストップで外注化(アウトソーシング)することが可能であり、これも同社の強みだろう。 (4) 大手顧客との信頼関係 前述のように同社の主要製品は、主に半導体製造装置向け及び半導体製造プロセスで使われるため、同社の主要顧客は世界でトップクラスの半導体製造装置メーカーが多い。ちなみに2021年3月期の売上高上位には、米国系製造装置メーカー2社、及び日本の製造装置メーカーが含まれる。同社はこれらの大手半導体製造装置メーカーに長年にわたり製品や部品を供給しており、これら顧客との深い信頼関係も同社の財産であり強みと言えるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《NB》
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時価総額 130,074百万円
半導体・FPD製造装置部品を製造・販売。真空シールに強み。半導体製造工程向け消耗品も。24.3期3Q累計はパワー半導体用基板が好調。だが半導体装置部品の調整長びく。生産能力増強に向け国内外で工場を建設中。 記:2024/04/11