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TDSE Research Memo(3):フロー型サービスとストック型サービスの好循環を生むことが成長戦略の一環(2)
2021/4/15 15:23
FISCO
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*15:23JST TDSE Research Memo(3):フロー型サービスとストック型サービスの好循環を生むことが成長戦略の一環(2) ■テクノスデータサイエンス・エンジニアリング<
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>の会社概要 (2) 基盤構築期 「基盤構築期」においては、当初からAIを活用した製品・サービス作りを考えていた。背景にあるのは、日本の人口減少が進むなかで「生産性向上」が必要であり、アナリティクスコンサルティング(データサイエンティストによる分析コンサルティング)などのフロー型ビジネスだけではなく、AIを活用した製品・サービスによるストック型ビジネスの両方で成長拡大を狙っていたことにある。2015年1月には統計アルゴリズムを活用したAI製品「Scoring-Robot(scorobo:スコロボ)」の販売を開始した。同製品は、大手金融機関における豊富な経験のなかで得られた解析ノウハウをもとに、データサイエンティストが市場ニーズを汲み取り、アルゴリズム技術を活用して企画・開発した。複数の評価軸(Score)を用いたオンライン自動学習を通じて精度向上を図り、2015年3月には業種・業務の個々のニーズに対応できる全業務対応型製品「Omni-Scorobo(オムニ-スコロボ)」を提供している。 また、Microsoft Azure(以下、Azure)とのシナジーが見込めることから、まずはそれを活用したいということで日本マイクロソフト(株)との協業を進め、2015年9月には、IoT分野における強力なパートナーシップを実現していくため、IoT分野で協業を開始している。第一弾として、同社が持つ製品や高度な統計解析ノウハウとAzure基盤を利用した「故障予測分析ソリューション」を提供した。 2017年3月には自動運転技術のAI研究開発にむけて、GPU(Graphics Processing Unit)の開発・販売を手掛ける米NVIDIA(以下、エヌビディア)との協業強化のため「NVIDIA Inception Program」に参画した。エヌビディアが開発するGPUは現在のAI技術を支える深層学習(ディープラーニング)を行う上で、欠かすことができない製品である。元々、2008年に東京工業大学の青木尊之教授とGPUを操作するCUDA(GPU向けの汎用並列コンピューティングプラットフォーム)に興味を持ったことがスタートとなる。CUDAはエヌビディアの各種製品でも採用されており、エヌビディア自身が当時ブームであった自動運転をテーマに協業をスタートさせた。エヌビディア自体は自動運転だけではなく、大量の画像データや時系列データに対するAIで活用できるものであり、エヌビディアと国・大学とのAI研究などをこれまで実施してきている。 現在は、エッジAIなどの領域でエヌビディアソリューションの活用を研究している。これらの結果として、画像×AIという形で、東京電力パワーグリッド(株)とIoTデータを分析することで機器などの異常を検知し故障を事前に予測する架空送電線異常検知ソリューションを構築し、2018年より東京電力パワーグリッドにて運用を開始した。2020年11月より「架空送電線AI診断システム」を電気事業者に向けて提供開始しており、2021年3月期において東北電力ネットワーク(株)にも同ソリューションの展開が実現するなど、現在も各顧客の案件に応じてAzureを利用している。また、日本マイクロソフトが主催しているIoTビジネス共創ラボにも参加しながら、日々進化する最新サービスをキャッチアップしつつ、新しいソリューションの構築を図っている。 2017年9月には、NTTデータ<
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>、あいおいニッセイ同和損害保険(株)と資本業務提携を行い、ビッグデータ解析・AI構築事業に共同で取り組んでいる。NTTデータとは横串組織であるAI・IoT事業部との協業をメインに各事業部とのプロジェクトを推進し、直近では小売流通業で案件を実施してきており、今後は金融業界や製造業への展開を考えている。また、NTTデータが提供する分析基盤のマネージドサービス「Trusted Data Foundation」にある「DataRobot」、「Tableau」等の販売代理店契約も締結しており、同社のアナリティクスコンサルティングと組み合わせた販売も推進している。あいおいニッセイ同和損害保険とは、(1)自動車保険のテレマティクスデータ等のビッグデータ分析・解析及びその活用、(2)AIを活用した商品・サービスの開発、(3)データサイエンティスト確保及び人材教育、(4)大学・研究機関との連携と大学からの人材採用等、採用・教育ビジネスの共同取り組み等を推進している。 2018年11月にはAI事業の強化に向け、ドイツCognigyと業務提携し、対話型AI製品「Cognigy」を活用したAIビジネスを開始した。対話型AIとは、Amazon AlexaやGoogle Assistantに代表される会話や質問によってコミュニケーションや問題解決を行うタイプのAIを指す。Cognigyはこの対話型AIを自社で制作できる開発プラットフォームである。 (3) 成長期 東証マザーズ市場の上場を機に「成長期」に入り、これまで様々な企業との業務提携等を行うとともに、新たなサービスを提供している。Cognigyについては、地方自治体のインバウンドサービス向けのチャットボット構築のほか、次世代CRMコンサルティング会社である(株)スマートウィルと協業で開発したデジタル接客AIプラットフォーム「AICO」という形で推進している。オムニチャネルプラットフォームを提供するSKIYAKIとの業務提携において、AIを活用したファンマーケティングのサービスはすでにSKIYAKIのサービスの一部に組み込まれており、利用状況において同社にフィーが入ってくる状態である。 また、金融領域を強化すべき領域のひとつとして位置付けており、信用情報をベースとした与信AIサービス、生保・損保分野でのAIを活用した新サービス構築、「scorobo for Fintech」を用いて「株価予測AI」や「経済指標予測AI」を構築し、投資支援サービスの提供やニュース番組内で原油価格やドル円等の経済指標の予測を行うなど、多岐にわたり金融機関とサービス構築を進めている。2019年10月には(株)SBI証券によるフィンテック領域でのAI型投資サービス共同開発に向けて業務提携し、顧客の証券サービス拡大に向けた、AIアルゴリズムを搭載したエヌビディア製のワークステーションを提供開始した。 2020年10月には、EYストラテジー・アンド・コンサルティング(株)(以下、EYSC)と、DX支援サービスにおける協力を開始している。EYSCは、アシュアランス、税務、ストラテジー、トランザクション及びコンサルティングにおける世界的なリーダーであり、DX推進に注力するなかで、同社のデータサイエンス力に興味を持ったことが背景にある。同社においてもビジネスコンサルティング強化が必要な状況であったため、EYSCの強みである会計×バックオフィス領域との補完関係を築くことを目的にDX支援サービスにおける協力を開始した。まずは、バックオフィスなどのDX領域で共同案件の実施を画策しており、そのなかで複数の企業に横展開できるようなサービスの構築等を狙っている。 (執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一) 《NB》
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時価総額 4,045,511百万円
国内最大の専業システムインテグレーター。NTT傘下。世界50カ国以上でITサービスを提供。金融分野、公共・社会基盤分野向けに強み。海外売上比率は6割超。製造業領域を強化。データセンター事業は積極投資継続。 記:2024/08/10
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