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BBT Research Memo(5):リカレント教育事業は増収、プラットフォームサービス事業はコロナ禍により減収

2021/1/25 16:15 FISCO
*16:15JST BBT Research Memo(5):リカレント教育事業は増収、プラットフォームサービス事業はコロナ禍により減収 ■業績動向 2. 事業セグメント別動向 (1) リカレント教育事業 リカレント教育事業の売上高は前年同期比10.1%増の1,495百万円、セグメント利益は同25.7%増の109百万円と増収増益に転じた。コロナ禍においてリアルからオンラインへ需要がシフトするなか、オンライン教育サービスを主力事業とするビジネス・ブレークスルー<2464>にとっては追い風となった。 個人向け教育サービスの売上高(単体ベース)は前年同期比0.6%増の642百万円となり、3年ぶりの増収に転じている。このうち、BBT大学経営学部は2020年度春期の入学者が前年同期比3名増の85名だったほか、在学生に対してキャリア相談や学習サポート機能を強化した結果、休退学率が過去平均値から半減するなどの効果を見せ、売上高も堅調に推移した。また、ここ数年入学者の減少傾向が続いていたBBT大学大学院についても、2020年度春期の入学者が同35名増の88名と大幅増に転じた。コロナ禍において集合型ビジネススクールを避け、オンライン教育でMBAの取得を目指す生徒が増えたものと考えられる。オープンカレッジについても、ウィズ/ポストコロナ時代に対応する新たなプログラムを強化し堅調に推移した。なお、コロナ禍においてもこれらオンライン教育サービスは通常通りのサービスを提供しており、その長所が再認識された。 また、2019年7月から開始した新サービス「BBTルーティン」※1については、複数企業から社員研修用として採用されたこともあり、受講生徒数が900名超まで増加した。また、2020年6月に開始した「BBTナイトGym」※2についても参加者が順調に増えており、これら受講生のなかからBBT大学/大学院に出願するケースも増え始めている。コロナ禍においてリカレント教育に対する需要は確実に高まってきたものと考えられる。 ※1 「BBTルーティン」とは、毎朝「AirCampus®」上に出題されるビジネスに関する題材に対して10分間で回答をアウトプットし続けることで学びの習慣を身に付けるサービス。通勤途中にスマートフォンを使って手軽にビジネス問題を解くコースとなる。 ※2 「BBTナイトGym」とは、月に8~10回、21時から60分/回で開講するライブトレーニング。 一方、法人向け教育サービスの売上高(単体ベース)は前年同期比5.0%増の845百万円となった。第1四半期はコロナ禍の影響で研修プログラムの開始時期を延期または見直す動きが出て、売上高も落ち込んだものの、第2四半期に入ってこれらの大半は売上を計上することができた。また、企業研修のオンライン化に対する相談も相次ぎ、新たに30社の顧客企業と取引を開始するなど、今後の売上拡大に向けて弾みがつく格好である。そのほか、2020年5月から開始した個人別に最適化したカリキュラムを提供するオンライン研修サービス「BBTパーソナライズ」※については、既に100社以上からトライアルの申込を受け付けており、今後の動向が注目される。 ※「BBTパーソナライズ」は若手社員から経営トップまでを対象にした個別最適化オンライン研修サービス。受講者は事前アンケートを提出、Webによる個別面談を行い、同社が保有するコンテンツのなかから最適と思われるカリキュラム(個別カリキュラム、BBT厳選講座、映像ライブラリAirSearchの視聴)を視聴して、修了レポートを提出するまでのサービスとなる。研修期間は3ヶ月間。 2019年7月に子会社化したITPJについては、従来、売上高の約95%を集合研修サービスで占めていたことから、第1四半期の売上高は前年同期比で半減以上に落ち込んだが、同社のオンライン教育のノウハウを活用して、第2四半期までにすべての研修プログラムをオンラインへ切り替えた。その結果、第2四半期には売上高も回復基調をたどり、9月時点では前年同月比横ばい水準まで戻っている。 (2) プラットフォームサービス事業 プラットフォームサービス事業の売上高は前年同期比2.3%減の1,217百万円、セグメント損失で16百万円(前年同期は74百万円の利益)となった。同事業を開始した2014年3月期以来、第2四半期では初めての減収となった。コロナ禍に伴う政府の要請に基づいて、特に幼児教育の規模を大幅に縮小して運営したことにより、同期間における売上高が3割程度減少したことが主因だ。ただ、通常運営を再開した6月以降については、売上高も回復しており、第2四半期だけで見れば前年同四半期比で6.2%増収となっている。営業利益の減益要因は前述した通り、AJISの校舎改装費用やAJBの新キャンパス開校・準備用で合わせて100百万円の費用を計上したことが主因である。なお、2021年3月期第2四半期末のグループ生徒数は前年同期比7.8%増の1,156名と過去最高を更新している。 AJISについては、新型コロナウイルス感染症感染防止のため、2020年2月末から6月末までの間、初等部以上の生徒を対象に通学を停止し、100%オンライン教育に切り替えて授業を継続した。3年前から教室(集合型)と遠隔(オンライン型)をブレンドした教育に取り組んできたことで、オンライン教育のノウハウを蓄積していたことが役立ち、迅速にオンライン教育に切り替えることができた。オンライン教育サービスを開始以降も、毎週1回、教員、生徒、保護者にアンケートを実施し、継続的にサービスの改善に取り組んできたことで、生徒や保護者の満足度も向上している。なお、8月の新スクールイヤーに入ってからは、通学とオンラインの混合で授業を進めている。中等部や高等部など高学年についてはオンライン化率が5割を占めているが、初等部についての通学比率は高い。これは低学年生では自宅の環境の違いなどによって、オンラインでの学習の理解度に差が付きやすいためで、オンライン教育における今後の課題ともなっている。とは言え、学校でのオンライン教育をいち早く実践できたことは大きく評価される。 なお、2020年5月のAJIS高等部の卒業式では、コロナ禍により例年通りの卒業式が開催できなかったため、卒業生と在校生が作った「バーチャルキャンパス」において「バーチャル卒業式」を実施したほか、2020年のサマースクールも「バーチャルキャンパス」上で実施している。また、光が丘キャンパスでは夏季休暇期間に、総額180百万円の設備投資を実施し、校舎1階と体育館を全面改装しており、2021年夏にも校舎改装を実施する計画である。校舎改装により、学習環境の向上と1割超の定員数増加を計画している。なお、新スクールイヤー(2020年8月開始)の生徒数は前年同期比9.1%増の565名と順調に滑り出した。 バイリンガルプリスクールのAJBでは2020年4月に5拠点目となるAJB中野キャンパス(定員数120名)を開校し、さらに6拠点目となるAJB下目黒キャンパス(定員数105名)を2021年春の開校に向け準備を進めている段階にある。中野キャンパスについては、募集シーズンにコロナ禍が直撃したことから、2020年4月時点の生徒数は34名とやや低調な滑り出しだが、直近は60名強まで増加している。また、下目黒キャンパスについては既に60件以上の応募があり、順調な滑り出しが見込まれている。 既存の4つのキャンパスの生徒数については、三鷹キャンパスを除きおおむね前年並みの水準で堅調に推移している。三鷹キャンパスについては前年同期比で1割程度減少しているが、コロナ禍の影響で1~2歳児の募集が低調だったことと、また、若干名が近隣にある同社グループの「MIST(旧 LAIS)」に転校したことも要因である。「MIST」は小学部もあるため、連続性を好む保護者が転校を希望したケースもあったようだ。 「MIST」については2019年に校舎を改装し学習環境の向上に取り組んだこともあり、新スクールイヤー(2020年8月開始)の生徒数が123名でスタートした。グループ化当初の生徒数が76名だったことから1年で大幅に増加することに成功し、第2四半期累計の営業損益も黒字に転換している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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ビジネス・ブレークスルー大学の運営等を行うリカレント教育事業、インターナショナルスクールの運営等を行うプラットフォームサービス事業を展開。次世代人材育成ニーズの高まりで法人向け人材育成事業は順調。 記:2024/10/11