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城南進研 Research Memo(4):「河合塾マナビス」と「デキタス」はコロナ禍の影響受けず成長が続く(1)

2021/1/19 15:14 FISCO
*15:14JST 城南進研 Research Memo(4):「河合塾マナビス」と「デキタス」はコロナ禍の影響受けず成長が続く(1) ■業績の動向 2. 部門別・グループ会社別の動向 (1) 個別指導部門 個別指導部門では「城南コベッツ」ブランドの個別指導塾(小中高及び高卒生対象:1講師につき生徒数2名)を、直営とFC方式で展開しているほか、2018年より開始した新業態として「城南予備校DUO」(中高及び高卒生対象:1講師につき生徒数最大10名)の直営教室を「城南コベッツ」に併設する格好で展開している。「城南予備校DUO」は、プロの講師による学習指導とAI教材を組み合わせた効率的な学習プログラムを提供している。AI教材による教育サービスは競合他社も導入し始めているが、城南進学研究社<4720>はプロ講師によるアクティブラーニング形式の指導やマンツーマン指導などのメニューを組み合わせることで差別化を図っている。 2021年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比14.2%減の867百万円となり、内訳は直営が同16.8%減の726百万円、FCが同1.7%増の140百万円であった。直営についてはコロナ禍の影響で春の新規生徒募集が低学年を中心に低調に推移したことに加え、学校の夏休み期間短縮の影響で夏期講習の売上げが減少したことが響いた。2020年9月末の教室数は、「城南コベッツ」の直営が前年同期比横ばいの53教室、FCが同5教室減の196教室、「城南予備校DUO」の直営が同6教室増加の14教室となっている。 同社では今後も、個別指導については基幹事業として成長を推進していく方針となっており、「城南コベッツ」の教室移転リニューアルによる利益率向上に取り組んでいくほか、新業態となる「城南予備校DUO」の併設を進めていく戦略となっている。中期的には「城南コベッツ」の直営53教室すべてに「城南予備校DUO」を併設していく方針で、「城南予備校DUO」の生徒に対して弱点科目については「城南コベッツ」で補強する。また、「城南コベッツ」でもAI教材を順次導入していくことで、効率的な基礎学力の向上を図るとともに、講師不足という課題を解消し、新たな個別指導塾のスタイルを確立することで、売上高の最大化を目指す戦略となっている。 (2) 映像事業部門 映像事業部門では、大手予備校・河合塾のフランチャイジー(FCオーナー)として「河合塾マナビス」(高校生対象)を展開している。映像授業はビデオオンデマンド方式で授業を視聴するため、生徒自身の都合とペースに合わせて勉強を進めることができる点が好評で、同社はそこに予備校運営で培った指導ノウハウを組み合わせることで、さらに高い評価を得ており、生徒数の獲得に成功している。具体的には、同社は予備校で大学受験指導経験のある人材が指導しているのに対して、競合FCは小・中学生向けをメインとした学習塾が多く、受験対策や進路指導等のノウハウに関して差が出ているものと思われる。 2021年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期比3.9%増の832百万円と増収基調が続いた。コロナ禍においても在宅でリモート授業を受講できる体制とするなど、オンライン教育サービスの強みを発揮した。四半期別の売上動向を見ると、第1四半期は4月、5月と学校が休校だったため、生徒の受講時間が増加したことにより前年同期比14.9%増と大きく伸長したが、第2四半期は逆に学校の夏休み期間短縮の影響で同1.9%減と一時的に減収となった。 2020年9月末の校舎数は前年同期比横ばいの23校となっており、FCの運営校舎数で第2位のポジション※となっている。当面は30校体制の構築を目標として校舎数を拡大していく方針だが、仮に新規校舎が開設できない場合でも、既存校舎における定員充足率の向上や生徒当たり売上単価の上昇等により、成長基調を維持できるものと考えられる。 ※2020年3月末の「河合塾マナビス」全体の校舎数は335校(うち、FC校舎数274校)。 (3) 幼少教育部門 幼少教育部門では、乳幼児を対象とした育脳教室「くぼたのうけん」(直営8教室)、英語が学べる学童保育「放課後ホームステイ E-CAMP」(1教室)、算数に特化した個別指導塾「りんご塾」(3教室)、「城南ルミナ保育園」(1園)に加えて、2019年11月に吸収合併した(株)ジー・イー・エヌの英語スクール「ズー・フォニックス・アカデミー」(乳幼児、小学生を対象、直営・FC合計で19校)が含まれる。 2021年3月期第2四半期累計の売上高は、「ズー・フォニックス・アカデミー」が加わったことにより、前年同期比94.6%増の247百万円となったが、前年同期の売上高に「ズー・フォニックス・アカデミー」を加えた同じ基準で比較すると、約19%の減収となる。コロナ禍に伴う政府の緊急事態宣言発出に伴い、4月から5月にかけて「くぼたのうけん」「りんご塾」「ズー・フォニックス・アカデミー」を休校としたことが減収要因となった。「くぼたのうけん」に関しては5月18日から、「ズー・フォニックス・アカデミー」については一部の校舎(10校)で5月8日からオンライン形式でのレッスンを再開し、6月には通常レッスンも再開している。保育園についてはコロナ禍でも通常通りの営業を継続しており、売上高も堅調に推移した。 なお、新たな取り組みとして、「くぼたのうけん」や「りんご塾」「ズー・フォニックス・アカデミー」「アトリエ太陽の子(絵画教室)」「そろタッチ※1」といった複数の乳幼児向け教育サービスを1ヶ所で提供できる「城南ブレインパーク」を3校(4月=自由が丘校・立川校、9月=表参道校)開設している。同パークは「くぼたのうけん」の拠点にその他の教育サービスを追加する形態となり、曜日ごとに各種教育サービスを提供する。脳育×STEAM教育※2で子どもの「たくましい知性」と「しなやかな感性」を伸ばし、発想力や想像力、数学的思考力、コミュニケーション能力などの能力開発に取り組んでいる。開設当初はコロナ禍で生徒数も伸び悩んでいたが、第2四半期以降は生徒数も増え始めており、複数サービスを受講する生徒数も増加している。 ※1 「そろタッチ」とは、そろばんの仕組みをタブレット端末で応用した、新しい暗算学習法。 ※2 STEAM教育とは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)を統合的に学習する教育理念のことを指す。 また、「くぼたのうけん」のソリューション事業(「くぼた式育児法」を外部の教育機関(幼稚園、保育園等)に提供するサービス)については、契約団体数で前年同期の20件から44件と順調に拡大、子会社の保育園22園もすべて導入を終えており、他の保育園に対する差別化ポイントとなっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《NB》
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時価総額 3,343百万円
関東を中心にAI教材活用の個別指導塾「城南コベッツ」を展開。映像授業教室や幼少教育なども。教育事業は売上横ばい。幼少教育部門は増収だが、個別指導部門が伸び悩む。販管費減少。24.3期3Qは営業黒字転換。 記:2024/04/07