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アドバンクリエ Research Memo(1):2020年9月期は増収減益、2021年9月期は増収増益に転じる見通し

2020/12/29 16:01 FISCO
*16:01JST アドバンクリエ Research Memo(1):2020年9月期は増収減益、2021年9月期は増収増益に転じる見通し ■要約 アドバンスクリエイト<8798>は、国内最大級の保険選びサイト「保険市場(ほけんいちば)」を運営する独立系保険代理店の大手。「保険市場」サイトを通して問い合わせのあった見込み顧客に対して、非対面販売(通信販売、ネット完結型販売)や同社直営店舗での販売、提携代理店への送客など、最適な販売チャネルで保険商品の販売を行っている。収益の大半はこの保険契約から得られる代理店手数料収入で占められ、そのほかにASP※事業、メディア事業(「保険市場」サイトによる広告収益)、メディアレップ事業、再保険事業を展開している。 ※ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)とは、インターネットをとおして各種アプリケーションを提供するサービスまたはサービスを提供する事業者のこと。 1. 2020年9月期の業績概要 2020年9月期の連結業績は、売上高で前期比1.4%増の10,510百万円と過去最高を更新したものの、営業利益は同12.0%減の1,184百万円と4期ぶりの減益となった。主力の保険代理店事業は新型コロナウイルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)において対面型の営業活動が制限されるなか、5G時代の到来をにらみオンライン面談の取り組みに迅速に対応したことが奏功し、2019年9月期並みの売上を確保したが、ASP事業やメディアレップ事業の営業活動が2020年9月期第3四半期以降停滞し、販管費や広告原価の増加を補いきれなかったことが減益要因となった。ただ、四半期ベースで見ると、第4四半期は売上高で前年同期比6.4%増、営業利益で同9.9%増と2四半期ぶりに増収増益に転じている。 2. 2021年9月期業績見通し 2021年9月期の連結業績は、売上高で前期比9.4%増の11,500百万円、営業利益で同32.6%増の1,570百万円となる見通し。コロナ禍が続くなど、先行きは不透明なものの、オンライン面談を軸としたOMO戦略※を推進して成長を目指す。協業代理店にも自社開発したオンライン面談ツールの提供を2021年以降開始し、増加するオンライン面談ニーズに対応していく方針だ。また、メディア事業が媒体価値の向上に伴って引き続き拡大するほか、2019年9月期に収益が悪化したASP事業やメディアレップ事業も増収増益に転じる見通し。ASP事業ではサービス拡充による契約数の増加、メディアレップ事業については広告原価の適正化に取り組む。 ※OMO(Online Merges with Offline)とは、「オンラインとオフラインの融合」を意味し、OnlineとOfflineを1つの大きなマーケットと見なしてサービスや機能を融合させていく考え方のこと。 3. 成長戦略と目標とする経営指標 同社はマーケティング戦略としてOMO戦略、経営戦略として「ソフトウェアファースト」を掲げており、先進テクノロジーを積極的に活用し、生産性の向上と顧客満足度の向上を図ることによって保険代理店事業を拡大していく戦略となっている。また、保険会社を顧客ターゲットとしたメディアレップ事業は同社が今まで蓄積してきた広告運用ノウハウを強みとして拡大が期待できるほか、ASP事業についても保険代理店の業務効率向上に寄与するサービスとして成長ポテンシャルは大きい。同社は、保険に関するあらゆる収益機会にアプローチし、保険業界におけるエコシステムを形成することで持続的な成長が期待できると弊社では見ている。なお、同社は目標とする経営指標として、売上高経常利益率20%以上(2020年9月期実績10.4%)、ROE20%以上(同13.7%)、配当性向50%以上(同74.9%)、自己資本比率80%以上(同54.4%)を掲げている。 ■Key Points ・2020年9月期はコロナ禍の影響によって4期ぶりの減益に転じたが、第4四半期だけで見ると増収増益 ・OMO戦略の推進と「ソフトウェアファースト」の経営戦略により持続的な成長を目指す ・配当性向は50%以上が目安、株主優待や自己株式取得も行うなど株主還元に積極的な企業として評価 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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時価総額 23,392百万円
国内最大級の保険代理店。比較サイト「保険市場」を通じて生保や損保、少額短期保険を販売。ASP事業は売上横ばい。固定費の圧縮等により、保険代理店事業は損益改善。販管費は減少。24.9期1Qは黒字転換。 記:2024/02/24