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ピアラ Research Memo(6):D2C支援事業、越境EC支援事業の育成とエンターテイメント領域開拓の方針(1)

2020/10/19 15:16 FISCO
*15:16JST ピアラ Research Memo(6):D2C支援事業、越境EC支援事業の育成とエンターテイメント領域開拓の方針(1) ■今後の展開 2. 中期経営計画と新規事業の取り組み (1) 経営数値目標と基本方針 2020年12月期からスタートした3ヶ年の中期経営計画では、経営数値目標として2022年12月期に連結売上高235億円以上、営業利益12億円、営業利益率5%以上を目標として掲げ、成長のための事業投資として3年間累計で10億円を投下する計画を打ち出した。また、投資に関してはそのほかIT投資(AI投資、業務基幹システム等)に5億円、資本提携やM&A等に15億円の予算枠を取っている。 ピアラ<7044>は、悩みデータに基づく再現性及び費用対効果の高いマーケティング施策のプランニング力、また、新規顧客の開拓から育成、海外進出支援までをワンストップで提供できる対応力などを強みに、KPI保証サービスというユニークなビジネスモデルを展開していくことで年率2ケタ成長を継続していくほか、収益性の高い新規事業を育成していくことで全体の収益性を高めていく戦略となっている。同社は2020年12月期を投資フェーズと位置付け、資本業務提携などを含めていくつかの新規事業の取り組みを開始している。将来的にはKPI保証サービスに加えて、D2C支援事業、越境EC支援事業を育成していく考えで、対象領域についてもB&H、食品に続く第3の領域としてエンターテイメント領域を開拓していく方針を打ち出している。 (2) D2C支援事業 同社はD2C支援事業の基本戦略として、「メーカーへのマーケティング支援」から「消費者の悩み(ニーズ)とメーカーをつなぐマッチング」へと役割をシフトし、さらに同社が強みとする「悩み別データ」を軸としたEC支援を国内だけでなく、海外へと展開していく方針を打ち出している。また、新たにエンターテイメント領域にも進出し、新たな収益柱に育成していく取り組みもスタートしている。 a) BEATMAKER 顧客基盤や店舗を持つ企業に対して、「悩み別データ」を生かした市場ニーズの把握による商品企画・開発から、ECサイトの開発・運用、KPI保証サービスで培った成功プロモーション手法によるマーケティング支援、CRMによる顧客育成などを一気通貫でサポートする「BEATMAKER」が始動している。 第1弾として2019年より(株)UDN SPORTSと共同で開発を進めてきた健康補助食品「KIDS FULL」、子供・敏感肌用UVミルク「PERFECT SUNSCREEN MILK」を2020年7月より「SHIFTH(シフス)」ブランドで販売開始した。今後も数社からB&H、食品分野での新商品が発売される予定となっている。現在、10社程度と共同開発に向けた協議を進めているが(企画から商品化までの期間は半年から1年程度)、いずれも会員等の顧客基盤を有している企業であるため、デジタルマーケティング施策による効果も高い。商品開発からCRMまでトータルで支援していくこともあって、従来よりも高い売上総利益率が見込まれている。 b) エンターテイメント領域への事業展開 同社はエンターテイメント業界を第3の対象領域とし、D2C支援事業を展開していく方針を打ち出した。2020年5月に、アイドルグループのHKT48、NGT48の事業運営会社を統括する持株会社、Sprootとの資本業務提携契約※を締結し、Sprootと共同で「BEATMAKER」を活用したオリジナルグッズの商品開発からEC販売を含めたD2C支援事業を展開していくほか、ネットや動画広告での収益化の取り組みも2020年10月以降に開始する予定となっている。 ※同社は2020年6月にSprootが実施した第三者割当増資により、新株式を取得(保有比率2.53%)した。 さらに、2020年7月にはライブコマースや投げ銭機能、デジタルコンテンツ販売等の改ざんを防ぐブロックチェーン機能などのソリューションを提供するSingulaNetとも資本業務提携契約※を締結し、今後、エンターテイメント業界でこれら技術を活用した独自のライブ配信&コンテンツECプラットフォームを構築し、顧客企業の収益最大化を支援していくことにしている。ライブ配信については既に50社程度の企業が参入するなど競争が激化しているが、ファンクラブサイトの運営についてはSKIYAKI<3995>など3社ほどしかなく、電子チケットサービスやブロックチェーン技術を活用した著作権管理システムも含めたトータルソリューションの提供により、事業を拡大していくことは可能と見ている。特に、デジタルコンテンツは無断複製が問題となっているが、SingulaNetのブロックチェーンの仕組みを活用することでスクリーンショットなども防御できるようになるため、エンターテイメント業界での潜在的なニーズは大きいと見ている。 ※同社は2020年9月にSingulaNetが実施した第三者割当増資により、新株式を取得(保有比率1.8%)した。 今後、一定規模以上のファン層(SNSのフォロワー数で数十万人以上の規模感)を持つ俳優やアイドル、アーティストなどのファンクラブサイトの制作・運用やオリジナルグッズの企画・販売、ファン限定のデジタルコンテンツ販売など様々な取り組みを進めていく。同社の収益モデルはこれらの販売にかかる手数料を売上計上していくことになる。本格的に収益貢献するのは2021年12月期以降となる見込みだが、ライブコマースやデジタルコンテンツの潜在的な市場規模は大きいだけに、手掛けていく案件次第で中期的に収益柱の1つに育つ可能性があり、今後の動向が注目される。 c) タイの「Channel J Project」について D2C支援事業では海外市場での取り組みも推進していく。2020年6月にJETROの「中堅・中小企業輸出ビジネスモデル調査・実証事業費補助金」事業として、同社がタイで展開する「Chnnel J Project」が採択され、今後、タイでオンラインと実店舗を統合したOMOプラットフォームの構築により、日本企業のB&H製品や食材の情報発信や販売支援をワンストップソリューションで提供していく。 従来から日本料理動画配信サービス「Channel J」を運営し、日本食材の情報発信を行ってきたが、これに加えて自社ECサイト「Channel J」(食材)や「Cosme Land」(B&H製品)を立ち上げており、さらには現地ECモール「LAZADA」や「Shopee」などへの出店や、複合型実店舗「Wagyulab & J Market(仮)」※の出店を計画している。販売ターゲットはタイ人の富裕層やタイ在住の外国人(日本人を除く)となる。オンラインとオフラインを連動させることで、より高い集客効果や認知度の向上を図っていく。同プロジェクトを通じてタイでのD2C支援事業を確立すれば、それをベトナムなどにも横展開していく予定となっている。 ※レストラン、カフェバー、物販などを集積した店舗。 現在、タイへの食材輸出については、レストランやホテル向け卸事業者向けの加工食品や調味料などが中心となっているが、コロナ禍が収束し航空便の発着本数が回復すれば、生鮮魚や和牛なども輸出していく予定にしている。また、コロナ禍においてタイでは自炊する人が増えているようで、日本食を扱う高級スーパーへの販売やタイで最も普及しているSNSであるFacebookを通じたEC販売にも注力していく考えだ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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化粧品・健康食品のECに特化した成果報酬型マーケティング支援を展開。24.12期は主要客の販促予算回復を想定。化粧品・健康食品以外の開拓も進めて黒字化を目指す。今年3月にマーケティングコンサル会社を買収。 記:2024/04/15