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シンバイオ製薬 Research Memo(8):21年12月期の黒字化達成と営業利益率10%以上の継続的な確保が目標

2020/10/14 15:08 FISCO
*15:08JST シンバイオ製薬 Research Memo(8):21年12月期の黒字化達成と営業利益率10%以上の継続的な確保が目標 ■中期経営計画 1. 中期経営計画の概要 シンバイオ製薬<4582>が2020年2月に発表した3ヶ年の中期経営計画では、2021年12月期の営業利益の黒字化を計画している。前述したように2021年から自社販売体制に移行することで、販売価格の上昇と売上総利益が拡大すること、また、「トレアキシン(R)」が凍結乾燥注射剤からRTD製剤に切り替わることによる売上総利益率の改善が見込まれるほか、2021年第3四半期以降に再発・難治性DLBCL向けに適応拡大されることによる売上高の一段増によって、2021年12月期は売上高で9,008百万円、営業利益は1,031百万円となる見通しだ。 売上総利益率に関しては、自社販売体制への移行、並びにRTD製剤への切り替えが進むことによって、2020年12月期予想の33.7%から2022年12月期は70~80%に上昇する見込みとなっている。また、販管費は2020年12月期予想で6,236百万円だが、2021年12月期以降も60億円前後の(マイルストーン支払い除く)の水準が続くことを想定している。このうち、研究開発費については「トレアキシン(R)」「リゴセルチブ」「BCV」の開発計画の想定に基づいて費用を計上しており、新規パイプラインの導入に関する契約一時金等の費用は織り込んでいない。その他販管費については、「トレアキシン(R)」の営業・マーケティング業務、生産物流業務、事業開発業務、管理業務関連費用などで構成される。人員については2020年末時点で152名を予定しているが、その後は大きな増員を計画していない。なお、2021年12月期以降の当期純利益が経常利益を上回るのは、黒字化に伴い繰越欠損金等の解消が進むことの影響額を税効果会計に反映したためだ。 2022年12月期は引き続き再発・難治性DLBCL向けでの売上拡大が寄与すると見られ、売上高10,816百万円、営業利益1,482百万円を目標として掲げている。なお、中期経営計画については毎年、ローリングしており2021年2月に新たな3ヶ年計画を発表する予定にしている。そのなかで、「BCV」の開発スケジュールもより具体化するものと予想される。 前述した通り、黒字化に向けた体制構築は予定通りに進んでおり、黒字化達成の蓋然性は高まっている。リスクがあるとすれば、「トレアキシン(R)」の薬価改定やRTD製剤の調達が想定通りに進まないといった点が考えられるが、現時点ではそうした状況になる可能性は低いと弊社では見ている。 BCVのグローバル展開が進めば売上成長ポテンシャルは一段と拡大 2. 売上成長ポテンシャル 売上成長ポテンシャルについて見ると、「トレアキシン(R)」については再発・難治性のDLBCLで販売承認が得られれば、国内での対象患者数が約2倍に拡大することになる。市場浸透率を何%に置くかによっても変わるが、DLBCLを除けば薬価ベースで約120~130億円のポテンシャルがあると見られ、これに再発・難治性DLBCLの患者が加わるだけで、単純計算すれば約2倍の240~260億円が期待できることになる。一方、「リゴセルチブ」については高リスクMDSを適応症とした治験結果において主要評価項目を達成できなかったため、今後2~3年内に売上を計上できる可能性は低くなったと言わざるを得ない。ただ、その他の固形がんを適応症とした開発が進む可能性がある。 また、新たにパイプラインとして加わった「BCV」についても中長期的な成長期待が大きい。前述したように、「BCV」は広範なDNAウイルスに対して高い抗ウイルス活性を持つことが特徴で、造血幹細胞移植後や臓器移植後のウイルス感染症治療薬として、グローバルでの開発に成功すれば、将来的に売上成長ポテンシャルは1,000億円を超える可能性も出てくるだけに、今後の動向が注目される。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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がん・血液領域やウイルス感染症領域の希少疾患薬を開発。他社から開発候補品を導入して製品化を狙う。24.12期は薬価改定の影響と抗がん剤の後発薬浸透を想定。アデノウイルス感染症向け注射剤候補は開発本格化へ。 記:2024/03/12
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