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コニシ Research Memo(5):2021年3月期は先行き不透明ながら、前期並みの業績を目指す

2020/7/31 15:45 FISCO
*15:45JST コニシ Research Memo(5):2021年3月期は先行き不透明ながら、前期並みの業績を目指す ■今後の見通し 1. 2021年3月期の業績見通し コニシ<4956>の2021年3月期の業績は、売上高139,000百万円(前期比2.8%増)、営業利益7,180百万円(同0.9%増)、経常利益7,260百万円(同0.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,620百万円(同0.7%増)が予想されている。コロナの影響で第1四半期の業績は厳しいと予想されるが、コロナの影響が一巡した後には需要は回復すると見ており、通年では少なくとも前期並みの業績を計画している。セグメント別では、すべてのセグメントで増収増益を予想しているが、今後のコロナの影響次第では、予想が修正される可能性もある。ただし、年間配当は前期と同じ36円を維持する方針だ。 2. 2021年3月期の主な取り組み (1) ボンド事業 a) 「ボンド裁ほう上手スティック」の拡販 2018年に発売した「ボンド裁ほう上手スティック」の販売本数は、2019年3月期の56万本から2020年3月期は168万本へ増加したが、今後もTVCMやYouTube広告を活用し2021年3月期は220万本の販売を目指す。 b) 「開発グループ」を設置して、産業資材分野を強化する 「住宅関連用」に続く次の柱として新規事業に注力し、将来の柱となる製品開発(自動車、電材、複層ガラス、構造用両面テープ)を促進する。 c) 子会社サンライズが小山工場(栃木)を建設中 東日本エリアへの販売を強化するためサンライズが小山工場を建設中である。これにより、岡山工場との製造2拠点体制が整う。この小山工場では、コニシ製品も生産する予定で、東日本のシーリング材製造拠点となる計画となっている。(2021年4月稼働予定) (2) 土木建設事業 a) コニシ補修材:シーリング材のシェア拡大へ 同社の調べでは、シーリング材のシェアは16%(2009年3月期)から34%(2020年3月期)に上昇し、トップシェアとなったとしている。今後も、首都圏を中心とした東日本エリアの物件取り込みに注力することやボンドエンジニアリングとの協業による工法開発などにより更なるシェアアップを目指す。 b) ボンドエンジニアリングの売上拡大 ボンドエンジニアリングの売上高は2017年3月期の8,678百万円から2020年3月期には11,074百万円となったが、今後も社会インフラ(道路・鉄道・橋梁)の補修・改修工事の取り込みをさらに強化する。また20億円以上の大型受注もできるようになったことから、引き続き大型物件の受注を強化し、2021年3月期には11,600百万円の売上高を目指す。 (3) 化成品事業 a) 「新規商材、新規顧客の開拓」を継続して強化する 1) 「車載用途向け」の電子材料・部品(モーター用マグネット、シリコーン、センサー用ウエハー)へ注力 する 2) 丸安産業と協業し、仕入・販売の機会を増やす 3) 「ボンド」「土木建設」の販売先への「化成品商材」の販売強化 b) 「材料科学研究所」と連携し、自社技術を生かした製品開発を強化 1) 化成品部門からのテーマを受け、接着剤に捉われない開発(車載用途向け封止材、塗料業界向け中間原料)を推進する 2) 大学との共同研究を行い、高付加価値製品の開発を目指す (4) その他 a) 新潟営業所を開所 2020年5月に全国19拠点目となる新潟営業所を開所した。 直近の事業所開設状況は、2014年栃木、2015年沖縄、2016年静岡、2017年千葉、姫路、2018年滋賀、2019年関東支社、東京サテライトオフィス、2020年新潟であったが、これらの地域営業所を通じて「地域密着型営業」をさらに推進する。 b) 営業業務の効率化:営業部門の「ムダ・コスト」を削減し、「効率化」を推進 1) 返品・キャンセルの削減(受発注業務の効率化) 2) 製品の統廃合(過剰在庫や廃棄製品の削減) 3) 運送コストの削減:コニシグループ運送会社を活用した「自社配送化」の推進 3. 設備投資額と減価償却費 2021年3月期の設備投資額は、7,120百万円、減価償却費は1,907百万円が見込まれている。主な内容は、滋賀工場排水処理施設更新(約500百万円)、サンライズ小山工場新設(約1,500百万円)、コニシ大阪本社フリーアドレス制導入、コニシ新基幹システム導入、ボンドエンジニアリング名古屋支店建設、コニシ栃木工場水性製造所新設(約1,500百万円)、トラック車両購入(自社配送化の推進)など。ただし、コニシ栃木工場水性製造所新設計画は、次期にずれ込む可能性もある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《EY》
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接着剤メーカー最大手。木工用ボンドで知名度。合成接着剤ボンドと化成品が収益の柱。土木建設向けに強み。自動車等に使用される弾性接着剤は販売数量増。24.3期3Qは大幅営業増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/04/15