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サカタインクス Research Memo(7):2020年12月期は増益予想
2020/7/9 15:47
FISCO
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*15:47JST サカタインクス Research Memo(7):2020年12月期は増益予想 ■今後の見通し 1. 2020年12月期連結業績予想 サカタインクス<
4633
>の2020年12月期の連結業績予想は、売上高が前期比2.2%増の171,000百万円、営業利益が同20.5%増の7,500百万円、経常利益が同20.2%増の8,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同40.9%増の5,800百万円としている。想定為替レートは1米ドル=109円(前期実績は1米ドル=109円05銭)である。 新規連結効果が一巡して売上高は小幅増収にとどまるが、引き続きパッケージ印刷用インキを中心に拡販を推進する。コスト面では一部の原材料価格が高止まりの状態であり、事業拡大に伴って人件費や減価償却費が増加するが、販売数量増加、販売価格改定、製品ミックス改善、グループシナジーによるコスト削減(原材料のグローバル共同購買)などで増益予想としている。地域別ではアジアの伸長、日本の損益改善、欧州の損失額の縮小が寄与する見込みだ。一方で、感染が拡大している新型コロナウイルスの影響については、外出抑制に伴う食料品の需要の高まりにより食品パッケージ用インキの需要は高いものの、各種イベントなど相次ぐ中止に伴う広告需要の減少や全体的な個人消費の縮小、また各国政府による企業活動の抑制・工場停止要請などの影響により、生産と販売に影響が出ており、先行きが見通せない状況であるとして、会社発表の業績予想については、この影響について織り込んでいない。 2. 2020年12月期下期から利益拡大加速 半期別の売上高と営業利益の推移を見ると、売上高は販売数量増加効果でおおむね増収基調である。一方で営業利益は、原材料価格高騰の影響を受けて水準を切り下げていたが、2018年12月期下期をボトムとして回復基調である。そして2020年12月期は原材料価格がやや落ち着き、販売価格改定効果、製品ミックス改善効果、グループシナジーによるコスト削減効果も寄与して、下期から利益拡大が加速する見込みだ。 3. セグメント別動向 セグメント別の動向(連結調整前、為替影響排除前)は以下のとおりである。 印刷インキ・機材(日本)は、売上高が前期比1.7%増の52,764百万円、営業利益が同71.2%増の1,407百万円としている。原材料価格は高止まりだが、パッケージ分野における植物由来成分含有ボタニカルインキシリーズなど環境配慮型インキの拡販を推進し、販売価格改定の浸透、製品ミックス改善も寄与して増益予想である。 印刷インキ(アジア)は、売上高が同5.0%増の37,047百万円、営業利益が同14.4%増の2,769百万円としている。パッケージ印刷用インキの拡販を推進し、原材料のグローバル共同購買によるコスト削減も寄与する見込みだ。 印刷インキ(米州)は、売上高が同1.6%増の49,554百万円、営業利益が同0.1%減の1,944百万円としている。新規ユーザー獲得も寄与して増収だが、パッケージ印刷用インキ拡販に伴う人件費や減価償却費の増加などで、営業利益は横ばい見込みである。 印刷インキ(欧州)は、売上高が同1.5%増の9,932百万円、営業損失が363百万円(前期は985百万円の損失)としている。パッケージ印刷用インキを中心に拡販を推進する。利益面では、生産再編と設備投資効果(不採算だったフランスの工場閉鎖、イギリスとスペインでの設備増強による人件費や外注費の削減)により損失額の縮小を見込んでいる。 機能性材料は、売上高が同7.2%増の13,350百万円、営業利益が同18.0%減の759百万円としている。インクジェットインキ、カラートナー、カラーフィルター用顔料分散液の拡販で増収だが、一部原材料価格の高止まり、液晶パネルの単価下落などで減益見込みである。ただし下期から収益回復を見込んでいる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《EY》
関連銘柄 1件
4633 東証プライム
サカタインクス
1,546
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時価総額 83,750百万円
1896年創業の印刷インキメーカー。各種印刷インキ、粉体トナーなどの機能性材料を手掛ける。アルミ缶用インキで世界トップシェア。総還元性向50%以上目指す。パッケージ分野中心に環境配慮型製品を積極展開。 記:2024/07/01
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