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Kudan Research Memo(2):ロボットやコンピュータに視覚を与える

2020/6/18 15:12 FISCO
*15:12JST Kudan Research Memo(2):ロボットやコンピュータに視覚を与える ■会社概要 1. 会社概要 Kudan<4425>は「Eyes for all the machines」をビジョンとして掲げ、機械(ロボットやコンピュータ)の「眼」に相当するAP(Artificial Perception:人工知覚)技術の研究開発とソフトウェアライセンス及び付随するサービスの提供を行っている。近年、機械の「脳」であるAI(Artificial Intelligence:人工知能)が急速に発展しているが、高度な空間認識や位置認識などを可能する機械の「眼」と言えるAP技術と対となって初めて「機能する機械」へと進化、人間のコントロールから離れて自律的に行動することができると考えられている。このようなAP技術は応用分野が広範で、あらゆる産業を下支えする基盤でもあるため、いわゆるDeep Tech(深層技術)ということができる。 AP技術の中でも同社が深掘りしているSLAM※は、画像・センサなどで得た3次元情報を利用し、機械・コンピュータが自ら存在する現実環境において自己位置の推定と3次元立体地図の作成を同時に行う技術で、その後AIが現実環境の位置関係を判断・評価することになる。こうした技術は画期的と言われるが、同社の場合、それまで学術的な研究の範囲にとどまっていたり、GAFAなど巨大企業に飲み込まれたりしてきたSLAM技術を、実用的な環境で応用できる商品として世界のどの企業にも利用可能にしたという点でさらに画期的である。このため、世界の先端テクノロジー企業の間では、同社のAP技術は非常に注目度が高く、同社のSLAMをライセンス化した「KudanSLAM」を自らの製品開発に取り入れる企業が急増している。 ※SLAM(Simultaneous Localization and Mapping):機械・コンピュータが現実環境における自己位置推定と3次元立体地図作成を同時に行う技術。カメラ画像による「Visual SLAM」とレーザー反射による「LiDAR SLAM」などがある。 なお、LiDAR(Light Detection And Ranging)とは、レーザー光を照射し、その反射で物体への距離を測るセン シング技術。対象物を正確に検知できるため自動運転に向いているが、大きさや価格の点で難があった。 急速に業容を拡大 2. 沿革と拠点・人材 代表取締役である大野智弘(おおのともひろ)氏は、2011年1月に英国でKudan Limited(現同社完全子会社)を設立し、AP技術の基礎となる独自のSLAMの研究開発を開始した。2014年11月に日本市場の開拓や管理強化のための運営拠点として、日本にKudan株式会社を設立した。その後、ソフトウェアライセンスであるKudanSLAMの開発、メーカー各社との提携、東証マザーズ上場など一気に業容を拡大した。同社は英国で技術の研究開発、日本で管理業務を行ってきたが、2019年には世界各地域の産業により深く食い込むため人員を増強、事業開発拠点として北米拠点を開設、延期にはなったが中国拠点の開設もまだ俎上である。一方、SLAMの技術開発で高い評価を得ている米Artisenseを子会社化する予定で、技術開発者も大幅に拡充されることになる。現在、世界4拠点(Artisense含む)で活動する人員は40名強で、この1年で4倍近く増加した。先端テクノロジーの集まる欧米と東アジアを臨む態勢を固めつつある。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《YM》
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空間認識の人工知覚アルゴリズムを研究開発するディープテック企業。自己位置推定や環境地図作成技術を手掛ける。モバイルロボット開発キットを発売。24.3期3Q累計は業績苦戦。損益面は販管費の増加等が重し。 記:2024/02/25