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SI Research Memo(1):豊富な受注残を背景に、2021年2月期も増収増益が続く見通し

2020/5/22 15:01 FISCO
*15:01JST SI Research Memo(1):豊富な受注残を背景に、2021年2月期も増収増益が続く見通し ■要約 システムインテグレータ<3826>は独立系のソフトウェア開発会社で、「時間を奪うのではなく、時間を与えるソフトウェアを創り続ける」をコーポレート・スローガンに企業の生産性向上に寄与するソフトウェア・サービスの開発・販売を行っている。データベース開発支援ツール「SI Object Browser」や統合型プロジェクト管理ツール「SI Object Browser PM(以下、OBPM)」等のObject Browser事業のほか、E-Commerce事業、ERP・AI事業を展開している。また、働き方改革や育児支援等に積極的に取り組んでおり、離職率も5%未満とIT業界の中では低く、社員からの評価も高い企業として知られている。 1. 2020年2月期業績の概要 2020年2月期の売上高は前期比12.0%増の4,554百万円、経常利益は同19.2%増の664百万円となり、過去最高を連続更新した。EC市場の拡大を背景としたECサイト構築需要の拡大により、E-Commerce事業が好調に推移したほか、企業のIT投資拡大を追い風にERP・AI事業も2ケタ増収増益となり、業績のけん引役となった。会社計画(売上高4,600百万円、経常利益603百万円)に対して、売上高はほぼ計画どおりとなり、経常利益はE-Commerce事業の生産性が予想以上に改善したことを主因として、計画を10%程度上回って着地した。また、2018年よりサービスを開始した「TOPSIC」(プログラミングスキル判定サービス)は、エンジニアの採用や育成を効率的に進めるツールとして認知度が高まり、導入社数が前期末の約50社から約80社に増加し、売上高も前期比3.6倍増の42百万円と順調に拡大した。 2. 2021年2月期業績の見通し 同社は2021年2月期の業績見通しについて、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を鑑みてレンジ形式で発表している。売上高は前期比4.3~9.8%増の4,750~5,000百万円、経常利益は同2.8~13.3%増の683~753百万円とした。新型コロナウイルス感染症拡大の直接の影響は小さく、足元の需要は堅調に推移しているが、リーマンショックを超える景気の減退を想定し、従来の「攻め」の経営から「守り」の経営にスタンスを切り替え、人材採用や開発費等を抑制した計画となっている。市場環境がさらに悪化した場合でも、経費をさらに抑制することで増収増益を維持する見通しだ。事業別では、豊富な受注残を背景にERP・AI事業が2ケタ増収増益となるほか、E-Commerce事業も拡大を見込む。ただ、ERP・AI事業については、今後企業のIT投資が冷え込むようだと2022年2月期に落ち込む可能性が出てくる。 3. 成長戦略について 今後の成長戦略として、現在20%台の水準にあるストック型ビジネスの売上構成比を40%程度まで引き上げ、収益の安定性を高めていくほか、ERP事業の収益性向上や新規事業の育成などに取り組んでいく方針となっている。ストック型ビジネスでは現在、オンプレミスとクラウドの2通りで販売している「OBPM」を、2022年2月期からクラウドサービスでの販売に一本化するほか、ERP事業でも「GRANDIT」のサブスクリプションモデルの提供により、顧客の裾野を拡大していく。新規事業では「TOPSIC」のサービスメニューを拡充して、さらに事業を拡大していくほか、AI関連事業についても、現在は新型コロナウイルス感染症拡大の影響で商談が一時中断となっている「AISI∀-AD(アイシアAD)」(画像認識技術を用いた異常検知システム)を中心に育成していく方針となっている。 ■Key Points ・2020年2月期はE-Commerce事業、ERP・AI事業の拡大で2ケタ増収増益に ・「守り」の経営で2021年2月期も増収増益を見込む ・ストック型ビジネスの拡大と生産性向上により高利益体質の事業構造への転換を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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独立系のソフトウェア開発会社。ERPやECサイト構築に強み。AI事業やプログラミングスキル判定サービス、クラウドサービス等も。プロジェクト管理ソフトは堅調。ERP事業は独自製品で開拓。ベトナム子会社を連結。 記:2024/10/25