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学研HD Research Memo(3):小学生を対象とした「学研教室」事業と進学塾事業を展開

2020/1/30 15:03 FISCO
*15:03JST 学研HD Research Memo(3):小学生を対象とした「学研教室」事業と進学塾事業を展開 ■学研ホールディングス<9470>の事業概要 2. 教育サービス事業 教育サービス事業は売上高の22%、営業利益の20%を占める同社グループの主力事業となる(数値は2019年9月期実績、以下同じ)。事業内容は、1)主に小学生を対象とした「学研教室」の運営及びフランチャイズ(以下、FC)展開と、2)中高校生を対象とした進学塾の運営および家庭教師派遣サービスに分けられる。 (1) 学研教室事業 「学研教室」は、(株)学研エデュケーショナルが運営及びFC展開する無学年方式の学習教室のことで、1980年に開始した事業となる。幼児から中学生(一部高校生)までを対象としているが、半数以上は小学生で占められている。2019年9月末の認可教室数は16,135教室、教科会員数は416,431人で(学習者数は全教科合計)、アジア圏を中心とした海外にも展開している。 競合は(株)公文教育研究会が展開する「公文式教室」で、いわゆる無学年式学習教室市場は学研教室と公文式教室で二分する状況となっている。教室数や生徒数では公文式教室が勝るが、学研教室は、1)月謝が安価、2)学習指導要領に則り、文章題など仕組み理解を重視する教育サービスであること、3)算数・国語のバランスを重視した内容、といった点が特徴・強みとして評価されている。 事業モデルはFCモデルで、FCオーナー(教室経営者)から得られるロイヤルティ収入(売上高の一定割合)と加盟金収入で売上の大半を占めている。少子化傾向が続いていることもあり、ここ数年売上高は伸び悩んでいたが、営業利益率は6%台で推移するなど、同社グループの中では安定収益源の位置付けとなっている。 (2) 進学塾事業 教育サービスについては学研教室での展開を主に行ってきたが、2000年代半ばからはM&Aや事業提携なども積極的に行いながら進学塾事業の拡大にも取り組んでいる。この背景には教育分野の拡充はもちろんのこと、学研教室で取り込んだ小学校低学年児童が高学年・中学生になると受験対策などで他の進学塾に流出してしまわないよう、生徒をグループ内に進学塾をそろえることで囲い込み、顧客のLTVを最大化することが目的となっている。M&Aに関しては円滑な事業承継がスムーズに行われている。 現在、グループの進学塾としては、(株)学研スタディエで運営する「SIGN-1」(埼玉)、「あすなろ学院」(宮城)、「大志ゼミナール」(福島)や(株)創造学園で運営する「エディック」「創学ゼミナール」(兵庫)のほか、(株)早稲田スクール(熊本)、(株)イング(大阪、奈良、和歌山)、(株)全教研(北九州エリア)、(株)高等進学塾(京阪神エリア)、(株)文理学院(山梨、静岡)などの子会社で独自ブランドによって展開している。 (株)学研エル・スタッフィングでは、「学研の家庭教師」を全国政令都市圏で展開している。そのほかにも市進ホールディングスとの合弁会社である(株)GIビレッジで、幼小一貫教育託児施設「クランテテ」を、海外ではシンガポールや台湾、ベトナムなどで邦人子女向けに「早稲田アカデミー」ブランドの塾を運営している。 2019年9月末の教室数は合計で489教室、生徒数は50,964人となっている。それぞれ直営で展開しているため、教室数や生徒数、生徒単価の動向が業績面での変動要因となる。子会社のなかで収益へのインパクトが比較的大きいのは創造学園のほか、早稲田スクール、文理学院などとなる。 教育関連書籍を中心とした出版事業と、過去からの教育に関する知見・ノウハウを活かした各種サービスを展開する 3. 教育コンテンツ事業 教育コンテンツ事業は売上高の21%、営業利益の3%を占めている。同セグメントは、出版事業と出版以外の事業で構成されている。 (1) 出版事業 出版事業は(株)学研プラスと(株)文理※が主要事業会社となっており、取次・書店ルートにおける児童書や学習参考書、大人の学びなどの各種出版物を販売している。学習参考書については小中学生向けの比率が高い。出版事業全体では黒字となっているが、個々の雑誌や書籍では不採算となっているものもあり、これらの整理は今後も継続していく見通しとなっている。 ※文理は教科書準拠を中心とした小中学生向け学習教材の制作販売を行っているが、学習塾向けの売上高が約5割を占めるまでに成長してきたことから、2020年9月期より教育サービス事業に移管している。 (2) 出版以外の事業 出版以外の事業としては、「学研」ブランドや過去から蓄積してきたコンテンツを活用した事業となり、主な事業としては、学研プラスによる電子出版配信事業や教育ICTサービス、広告、プロパティライセンス事業などのほか、(株)学研ステイフルによる文具・教育玩具の物販事業、(株)TOKYO GLOBAL GATEWAYによる体験型英語学習施設「TOKYO GLOBAL GATEWAY」(以下、TGG)の運営事業などが挙げられる。「TGG」は東京都の「英語村」構想で事業者に選定されたことを受け、2018年9月に東京のお台場にオープンした施設となる。東京都下の小・中・高校及び特別支援学校の児童生徒約123万人および都外からの児童生徒を利用対象とし、年間約20万人が体験型の英語授業を受けることが可能となっている(個人や東京都以外の地域からの利用も可)。 なお、2020年9月期より学研メディカル秀潤社及びその子会社の(株)学研メディカルサポートなどが手掛ける医学・看護出版物及び看護師向けeラーニング事業を医療福祉サービス事業から教育コンテンツ事業に移管している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《YM》
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児童書・学習書出版や塾・教室運営などの教育関連が柱。介護施設も。24.9期1QはDX投資継続で塾・教室の採算低下。だが語学・社会人教育が好調。介護施設の稼働率も堅調で増収・営業増益に。有証評価特損を計上。 記:2024/04/12