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カドカワ Research Memo(1):2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益150億円を目指す

2020/1/6 15:31 FISCO
*15:31JST カドカワ Research Memo(1):2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益150億円を目指す ■要約 KADOKAWA<9468>は、出版事業、映像・ゲーム事業、Webサービス事業等をグローバルに展開する総合メディア企業で、日本最大級の動画サービス「niconico」を運営する(株)ドワンゴや電子書籍ストアの運営等を行う(株)ブックウォーカー、ゲーム開発会社の(株)フロム・ソフトウェア、(株)スパイク・チュンソフトなどを傘下に持つ事業持株会社である。 1. 2020年3月期第2四半期累計業績の概要 2020年3月期第2四半期累計(2019年4月-9月)の連結業績は、売上高が前年同期比1.7%減の100,439百万円と微減収となったものの、営業利益は同123.1%増の6,389百万円と大幅増益となった。前期に事業構造改革を実施したドワンゴの損益が大きく改善したことに加え、アニメの海外権利許諾収入やゲーム事業、電子書籍・電子雑誌の販売が好調に推移したことが要因だ。ゲーム事業では、2019年3月に世界同時発売したアクションアドベンチャーゲーム「SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE(以下、SEKIRO)」が9月末時点で累計出荷400万本を超える大ヒットを記録し収益に貢献している。 2. 2020年3月期業績見通し 2020年3月期は売上高で前期比0.8%減の207,000百万円、営業利益で同269.3%増の10,000百万円と期初計画(売上高217,000百万円、営業利益5,400百万円)を修正した。売上高は2019年7月に連結子会社の(株)MAGES.(メージス)を売却したこと等により、期初計画を100億円下回るものの、営業利益はドワンゴの収益回復が想定を上回るペースで推移していることや、電子書籍・アニメ・ゲーム事業の好調、全社的なコスト改善効果が寄与する。営業利益についてはドワンゴと経営統合した2015年3月期以降で過去最高を更新することになる。下期の営業利益が上期比で減少する計画となっているが、これはWebサービス事業の売上拡大に向けたプロモーション等を強化するほか、出版事業、映像・ゲーム事業の計画を保守的に見ていることが要因となっている。ただ、通期計画に対する営業利益の進捗率は第2四半期で63.9%に達していることから、さらに上振れする可能性もありそうだ。 3. 中期経営戦略について 同社は中期経営目標として、2023年3月期に売上高2,400億円、営業利益150億円を掲げた。出版で年間5,000点に上る新規IP創出力とメディアミックスによる国内外での展開力という同社の成長エンジンを、デジタルトランスフォーメーション(以下、DX)の推進によって加速していく戦略だ。また、ESG/SDGsを意識した経営にも取り組んでいく。総投資額399億円をかけて建設中の「ところざわサクラタウン」が2020年7月にグランドオープンする予定となっており、書籍製造・物流工場や所沢キャンパス(新オフィス)が建設されるほか、日本最大級のポップカルチャーの発信拠点として、貢献していくことが期待される。同拠点の稼働により2021年3月期以降、減価償却費が増加するため一時的に利益の伸びが鈍化、あるいは落ち込む可能性もあるが、重版本の適時適量生産が可能となる書籍製造・物流工場が2022年3月期以降、年間を通じて稼働することにより収益性改善が期待できる。 ■Key Points ・2020年3月期第2四半期累計業績は、ドワンゴの事業構造改革によるコスト削減効果等により大幅増益に ・2020年3月期業績で利益予想を上方修正、ドワンゴとの経営統合後の営業利益で最高益を更新する見通し ・IPの「創出力×展開力×体験力」を成長エンジンとして、2023年3月期に営業利益で150億円を目指す (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《ST》
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出版大手。旧KADOKAWAとドワンゴが経営統合して発足。映像制作やゲーム開発、グッズ販売なども手掛け、コアファンを抱えるIPを多数保有。出版セグメントで国内市場縮小の影響もあり、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/09