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*14:30JST 米国株式市場見通し：サンタクロースラリーに期待、雇用統計に注目 　 クリスマスから年末にかけ、サンタクロースラリーで底堅い展開が期待できそうだ。インフレ鈍化とソフトランディングで来年のゴルディロックス相場への期待感が強まる一方で、株式相場のトレンドが急速に悪化するとの警戒感も存続し、見方は分かれているようだ。ただ、大統領選挙の年は相場が上昇する傾向が強く、また、24年度の連邦公開市場委員会（FOMC）はハト派メンバーが増えるため新年度相場を期待した買いは引き続き強いだろう。 再来週は新年度入り。また、1月FOMCを控え金融政策決定に重要な労働市場動向を判断する上で12月雇用統計に注目だ。失業率は3.7％から3.8％へ上昇する見込み。非農業部門雇用者数も11月の19.9万人増から17万人増に伸び鈍化が予想されている。市場予想通りとなると、1月FOMCでの4会合連続での政策金利据え置きを正当化することになるだろう。さらに、FRBはFOMC議事録（12月開催分）を公表する予定で、メンバーがハト派姿勢に転じた背景に注目だ。内容で政策決定者のハト派姿勢が再確認されると、24年の利下げ観測を強め、相場支援材料になるだろう。 FRBは23年最後のFOMCで3会合連続となる政策金利据え置きを決定。声明では経済活動の伸びが第3四半期の力強いペースから減速していると指摘、スタッフ予測では24年度の3回の利下げが想定されるなど、急速にハト派色が強まった。今まで、利下げを巡り慎重だったパウエル議長も2％目標達成するかなり前から引き締めを緩和する必要があると言及するなど、金利高への警戒感が大幅に後退し、株式相場の上昇を支援した。 短期金融市場はすでにFRBが24年度に計1.5％の利下げを実施することを織り込んだ。FRB高官を含め、一部の投資家は大幅な利下げを織り込むのは時期尚早と慎重。しかし、今まで24年の利下げの可能性は少ないとしていたFRB高官も平均で3回の利下げを予想するなど、タカ派色が大幅後退したことは確かだ。金利先安観がカタリストとなり相場を引き続き支えることになるだろう。 なお、25日はクリスマス、1月1日は新年祝日で休場となる。 経済指標では、10月FHFA住宅価格指数、S&P20都市住宅価格指数（26日）、中古住宅販売仮契約、週次新規失業保険申請件数（28日）、12月シカゴPMI（29日）、12月製造業PMI、11月建設支出（1月2日）、12月ISM製造業景況指数、11月JOLTS求人件数（3日）、12月ADP雇用統計、週次失業保険申請件数、12月サービス業PMI（4日）、12月雇用統計、12月ISM非製造業景況指数（5日）、などが予定されている。また、FRBは3日にFOMC議事録（12月開催分）を公表予定。 主要企業決算では、鶏卵業者のカルメイン・フーズ（1月3日）、加工食品メーカーのコナグラ・ブランズ（4日）、などが予定されている。食品会社のゼネラル・ミルズは第2四半期決算で24年通期売り上げ見通しを下方修正したが、コストの高止まりや需要の鈍化などで、セクターの低調な見通しには警戒だ。 （Horiko Capital Management LLC） 《FA》