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後場に注目すべき3つのポイント~構造変化に対する期待だけでない株高を再認識

2023/6/7 12:25 FISCO
*12:25JST 後場に注目すべき3つのポイント~構造変化に対する期待だけでない株高を再認識 7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は5日ぶり大幅反落、構造変化に対する期待だけでない株高を再認識 ・ドル・円は弱含み、日本株安で円買い ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファーストリテ<9983> ■日経平均は5日ぶり大幅反落、構造変化に対する期待だけでない株高を再認識 日経平均は5日ぶり大幅反落。467.44円安の32039.34円(出来高概算8億2413万株)前場の取引を終えている。 6日の米株式市場でダウ平均は10.42ドル高(+0.03%)と小反発。来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が広がりやすいなか、終日動意に乏しい展開だった。ヘルスケアなどのディフェンシブ銘柄を中心に売りが出た一方、景気敏感株やこれまで売られていた地銀株に買いが入り、相場を支えた。ナスダック総合指数は+0.35%と反発。米株高を引き継いで日経平均は112円高からスタート。序盤は買いが先行し一時200円超上昇したが、その後早い段階で急失速。幅広い銘柄に売りが出るなか、為替の円高とともに値を崩し、一時は31992.58円(514.2円安)まで下落した。突っ込み警戒感からその後は下げ渋ったが、前引けにかけては再び弱含む動きとなった。 個別では、台湾積体電路製造(TSMC)の今期設備投資が想定レンジ下限近くになる見込みと伝わり、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>、ルネサス<6723>、ソシオネクスト<6526>など半導体株が軒並み下落。キーエンス<6861>、ダイキン<6367>、信越化<4063>の値がさ株も大幅安。村田製<6981>、新光電工<6967>、ローム<6963>のハイテクも全般軟調。 一方、川崎重<7012>、IHI<7013>が大幅高。岩谷産業<8088>は水素関連として物色が続くなか、証券会社の目標株価引き上げも手伝い急伸。トクヤマ<4043>は水電解装置に関する一部報道が材料視された。JNS<3627>、CIJ<4826>、ユーザーローカル<3984>、RPA<6572>など人工知能(AI)関連が賑わっており、東証プライム市場の値上がり率上位に並んでいる。TOYO TIRE<5105>、グリムス<3150>はレーティング格上げを受けて大きく上昇。クミアイ化学<4996>は業績予想の上方修正で買われた。 セクターでは機械、電気機器、精密機器が下落率上位に並んだ一方、ゴム製品、石油・石炭製品、空運が上昇率上位に並んだ。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の54%、対して値上がり銘柄は41%となっている。 本日の日経平均は32700円まで上値を伸ばした後に一時32000円を割り込むなど700円超もの値幅をみせ、乱高下している。今週末は株価指数先物・オプション取引6月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)のため、需給主導で荒い展開になりやすい。また、日経平均は5月以降に3000円超から4000円近くも上昇してきただけに、急ピッチでの上昇の反動も出やすいだろう。 ただ、この値幅の大きさについては、日本株を巡る構造的な変化に着目して買ってきている投資家だけでなく、テクニカル要因だけで持ち高を大きく積み上げている向きもそれなりに多いという証左だろう。メジャーSQを通過してからも、東証によるPBR改善要請や賃上げを通じた日本のデフレ脱却など、構造的な改革機運に対する期待は続くだろうが、ここまでの指数の上昇ピッチの速さは、そうしたファンダメンタルズ的な見方だけに基づかないということを改めて認識しておきたい。 世界銀行は6日に最新の世界経済見通しを発表。米国などの主要国の経済が想定よりも底堅いと判断し、2023年の実質GDP(国内総生産)成長率予測を2.1%とし、今年1月公表の前回予測(1.7%)から上方修正した。一方、2024年の成長率見通しは2.4%と前回予測(2.7%)から下方修正している。主要中央銀行による政策金利の上昇が予想されていたよりも大きく、金融引き締めの影響が今後時間差を伴って実体経済に表れると想定している。 株式市場は2024年には主要中銀による利下げが期待できるとの見方から、今年後半からは、来年からの回復期待先取りで株価は上昇していくと考えている向きが多いようだ。しかし、世銀が主張するように、利上げの累積効果がシリコンバレー銀行の破綻のように、今後再びじわりと発現してくる可能性はあり、この点、株式市場はやや楽観視し過ぎかもしれない。 また、半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の会長は6日、2023年の同社の設備投資計画について、想定レンジの下限により近くなるとの見通しを示した。一方、同社は依然として今年後半からの市況改善を予想している。加えて、世界半導体市場統計(WSTS)は6日、2023年の半導体市場が前年比10.3%減になるとの見通しを発表し、従来予想(4.1%減)から下方修正した。スマートフォンやパソコンなど民生品向けの需要が低迷していることが背景で、WSTSは世界的なインフレなどで個人消費は振るわず、下押し要因が当面続くと見ているもよう。ただ一方で、WSTSも24年の市場見通しについては23年比11.8%増となり、22年実績を上回ると予想している。 しかし、この半導体に関しても個人的には市場はやや楽観的すぎるのではないかと思っている。日米の半導体企業の株価をみると、昨年はほぼ全ての銘柄が大幅に株価調整しており、日柄的にも値幅的にもたしかに一旦は悪材料を織り込み切ったと思われる。しかし、最終需要の底入れ感がほとんど確認されていないにもかかわらず、大半の半導体企業の株価は昨年秋頃には底入れし、そこから今年は大幅に回復、生成AI(人工知能)向け需要という新たなカタリストも加わり、足元では下げをほぼ帳消し、すでに上場来高値を更新している企業などもある。 ただ、上述したように、足元で半導体市況見通しの下方修正はまだ続いている。また、例えば東京エレクトロン<8035>は、前期は計画の下方修正が2回もあった。加えて、アドバンテスト<6857>は直近の決算まで2四半期連続で半導体市況の見通し前提を下方修正している。これだけ市況見通しに関する下方修正が多方面から相次いでいると、長らく言われいている今年後半からの市況回復という見立ても後ずれする可能性が十分にありそうだ。 こうした中、すでに多くの関連株が上場来高値を更新していたり、昨年の下げを取り戻し切っているのは正直どうなのかという印象を受ける。もちろん、株価は常に先を見据えて動くものであり、一般的に半年先を見据えて動くといわれる。しかし、いまの関連株の株価水準は今後訪れる市況回復を先走って大分織り込んでしまったのではないかという気がしてならない。生成AI需要という新たな材料が加わったことでアップサイドが出てきたともいえるが、やや期待先行の印象も拭えない。 本日も日経平均が後場に力強い回復を見せれば、日本株の強気モードはメジャーSQ後も続きそうだが、ここからは楽観の揺り戻しなど総じて慎重な姿勢で臨みたい。 ■ドル・円は弱含み、日本株安で円買い 7日午前の東京市場でドル・円は弱含み、139円65銭から139円17銭まで値を下げた。日経平均株価の軟調地合いで前日までの日本株高を好感した円売りは後退し、リスク回避の円買いが主要通貨を押し下げた。一方、米金利は低水準でドル買いは入りづらい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は139円17銭から139円65銭、ユーロ・円は148円80銭から149円34銭、ユーロ・ドルは1.0688ドルから1.0704ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・JNSホールディングス<3627>、インタートレード<3747>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファーストリテ<9983> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・1-3月期GDP:前年比+2.3%(予想:+2.4%、10-12月期:+2.6%←+2.7%) 【要人発言】 ・ロウ豪準備銀行総裁 「インフレとの闘いで勝利宣言はまだ早い」 「追加の引き締めが必要となる可能性」 「ここ数カ月で変わったのは、リスクに対する評価」 <国内> ・14:00 4月景気動向指数・先行速報値(予想:98.2、3月:97.7) <海外> ・14:45 スイス・5月失業率(予想:1.9%、4月:2.0%) ・15:00 独・4月鉱工業生産(前月比予想:+0.6%、3月:-3.4%) 《CS》
関連銘柄 24件
3150 東証プライム
2,146
5/2 15:00
+10(%)
時価総額 50,412百万円
エネルギーサービス会社。事業者向けに太陽光発電システムやLED照明等の省エネ設備を販売。電力小売も。エネルギーコストソリューション事業は好調。小売電気事業は調達価格の低下で増益。24.3期3Qは収益伸長。 記:2024/02/24
3627 東証スタンダード
387
5/2 15:00
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時価総額 4,700百万円
システム開発、アプリケーション開発、クラウド事業を展開。AI・IoT領域の開発に強み。ゲームも手掛け、2月22日に任天堂スイッチ向け「クレヨンしんちゃん炭の町のシロ」の国内版を投入へ。3Q累計は増収確保。 記:2024/01/28
3747 東証スタンダード
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時価総額 3,023百万円
証券会社やFX事業者向けの取引システムを開発・販売。ハナビラタケ成分配合の健康食品や化粧品も。24.9期は証券会社向けデジタル証券売買システムの研究開発を推進。粗利率の高いハナビラタケ原料販売にも力注ぐ。 記:2024/01/17
3984 東証プライム
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5/2 15:00
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時価総額 33,310百万円
ウェブサイト分析ツールやSNS分析ツール、チャットボットなどを開発。アクセス履歴の解析や可視化技術で成長し、AI活用のビッグデータ分析に強み。自社AIアルゴリズムを拡充。業容拡大し、中間期は増収・増益。 記:2024/03/28
4043 東証プライム
3,152
5/2 15:00
-8(%)
時価総額 227,221百万円
化学メーカー。化成品に加え、高純度多結晶シリコン等の電子材料、放熱材料、メガネ関連材料、歯科器材等を製造、販売する。今期3Q累計は半導体関連製品が足踏みとなった一方、セメントや化学品の価格修正が寄与した。 記:2024/04/13
4063 東証プライム
5,989
5/2 15:00
-85(%)
時価総額 12,122,473百万円
大手総合化学メーカー。塩化ビニル樹脂や苛性ソーダ、シリコンウエハ、機能材料を手掛ける。塩化ビニル樹脂等で世界首位。希土類磁石は車載市場等への拡販図る。24.3期3Q累計は自動車用入力デバイスが堅調維持。 記:2024/02/02
4826 東証プライム
461
5/2 15:00
±0(%)
時価総額 30,794百万円
独立系のシステム開発会社。通信、金融向けに強み。NTTデータGなどが主顧客。24.6期上期はシステム開発が堅調。昨年7月に買収した同業も上乗せ。販管費増こなして二桁増収増益に。通期営業最高益・増配を計画。 記:2024/03/11
4996 東証プライム
800
5/2 15:00
-3(%)
時価総額 106,548百万円
大手農薬メーカー。除草剤や殺虫剤などの農薬製品を中心に、化成品や原体などを展開。国内は水稲栽培除草剤で首位。農薬及び農業関連事業は足踏み。24.10期1Qは化成品事業が堅調。ビスマレイミド類の出荷が伸長。 記:2024/04/07
5105 東証プライム
2,902.5
5/2 15:00
+2(%)
時価総額 447,307百万円
国内4位のタイヤメーカー。乗用車用タイヤを主力に、トラックやバス向けのタイヤを展開。SUV用タイヤ等に強み。北米市場で市販用タイヤは販売量が増加。23.12期通期は大幅増益。24.12期は営業増益計画。 記:2024/02/25
6367 東証プライム
22,090
5/2 15:00
+55(%)
時価総額 6,474,888百万円
エアコン世界首位。世界で唯一、空調と冷媒の両方を手掛け、インバータ搭載機に定評。フッ素樹脂も展開。換気や除菌機能搭載商品、IoT活用サービスなどにも注力。業容好調で売上高、営業利益ともに過去最高を更新。 記:2024/02/06
6526 東証プライム
4,707
5/2 15:00
+25(%)
時価総額 838,232百万円
富士通とパナソニックのSoC事業を統合して誕生したファブレス半導体ベンダー。車載向けなどに経営資源を集中。製品売上は堅調。先端プロセスを中心とする売上増や円安効果が寄与。24.3期3Qは2桁増収増益。 記:2024/02/26
6572 東証プライム
239
5/2 15:00
-7(%)
時価総額 14,801百万円
ロボットアウトソーシング事業、ロボットトランスフォーメーション事業を展開。BizRobo!、RoboRoboともに導入企業数が増加。ライセンス収入は好調。特別利益計上。24.2期3Qは最終黒字転換。 記:2024/01/28
2,608
5/2 15:00
-27.5(%)
時価総額 5,102,364百万円
車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、xEV向け製品の売上が増加。金融費用減少。23.12期通期は2桁最終増益。 記:2024/02/13
6857 東証プライム
5,107
5/2 15:00
-35(%)
時価総額 3,912,825百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
6861 東証プライム
69,360
5/2 15:00
+140(%)
時価総額 16,868,907百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
40,670
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+920(%)
時価総額 3,834,612百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
6963 東証プライム
2,246
5/2 15:00
-59.5(%)
時価総額 925,352百万円
カスタムLSI首位。小信号トランジスタやダイオードも首位級。パワーマネジメント系アナログ技術に実績。発光ダイオードや半導体レーザーは民生機器市場向け中心に伸び悩む。販管費増。24.3期2Qは業績足踏み。 記:2024/01/16
6967 東証プライム
5,551
5/2 15:00
-36(%)
時価総額 750,340百万円
半導体パッケージの総合メーカー。静電チャック、ハイエンド半導体PKGなどが主力製品。国内生産比率の高さが特徴。24.3期3Qは業績足踏み。半導体製造装置向けセラミック静電チャックは市況悪化などが響く。 記:2024/04/07
6981 東証プライム
2,798
5/2 15:00
-77.5(%)
時価総額 5,672,786百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやEMI除去フィルタ高周波モジュールを手掛け、積層セラミックコンデンサで高シェア。業界最高水準の車載向けメタルパワーインダクタを商品化。生産減少や値下がりで3Q累計は一服。 記:2024/02/04
7012 東証プライム
4,855
5/2 15:00
+33(%)
時価総額 815,261百万円
総合重機大手。発電設備、二輪車、造船、鉄道車両、航空機等を展開。エネルギーソリューション&マリン事業は堅調。LPG/アンモニア運搬船の増収効果などが寄与。車両事業は売上増。24.3期2Q累計は増収。 記:2024/01/16
7013 東証プライム
3,793
5/2 15:00
+42(%)
時価総額 586,701百万円
陸上・航空宇宙・船舶海洋の総合重機製造。ターボチャージャーや航空エンジン、原子炉格納容器で実績。24.3期3Qは資源・エネルギー・環境部門が増収。東南アジアの大型発電所プロジェクトの進捗などが寄与。 記:2024/04/07
8035 東証プライム
35,010
5/2 15:00
+70(%)
時価総額 16,511,871百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8088 東証プライム
8,989
5/2 15:00
+76(%)
時価総額 526,414百万円
ガス販売会社。LPガスやLNG、都市ガスの供給に加え、水素や酸素等の産業ガス、溶接機器やロボットも手掛ける。水素事業を育成。今期3Q累計は産業ガスや機械等の工業分野向けが堅調だった。過去最高益を更新した。 記:2024/02/08
9983 東証プライム
40,820
5/2 15:00
-370(%)
時価総額 12,989,781百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27