マーケット
10/9 15:15
39,277.96
+340.42
42,512.00
+431.63
暗号資産
FISCO BTC Index
10/10 10:18:30
9,050,295
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~「米金融引き締め」と「コロナ禍」懸念

2022/4/7 12:24 FISCO
*12:24JST 後場に注目すべき3つのポイント~「米金融引き締め」と「コロナ禍」懸念 7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続落、「米金融引き締め」と「コロナ禍」懸念 ・ドル・円は下げ渋り、ドル売りは縮小 ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテ<9983> ■日経平均は大幅続落、「米金融引き締め」と「コロナ禍」懸念 日経平均は大幅続落。546.96円安の26803.34円(出来高概算5億7000万株)で前場の取引を終えている。 6日の米株式市場でNYダウは続落し、144ドル安となった。3月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を前に急ピッチの金融引き締めが警戒され、10年物国債利回りが一時2.66%まで上昇するとともにハイテク株中心に売りが出た。FOMC議事要旨では保有資産の削減ペースや年内数回の0.5pt利上げ実施が示唆され、公表直後に一段と売りが広がる場面もあったが、その後おおむね想定内との受け止めから下げ渋った。ナスダック総合指数は-2.22%と大幅続落。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで317円安からスタートすると、前場中ごろには一時26801.79円(548.51円安)まで下落した。コロナ禍でロックダウン(都市封鎖)を強いられる中国経済の悪化懸念に加え、新たに変異株・亜型が相次ぎ確認されていることもあり、積極的な押し目買いの動きは限られた。 個別では、米ハイテク株安の流れを引き継いでレーザーテック<6920>が5%超、東エレク<8035>が4%超の下落。その他売買代金上位も郵船<9101>、ソフトバンクG<9984>、トヨタ自<7203>、ソニーG<6758>など全般軟調で、ホンダ<7267>の下落が目立つ。エアトリ<6191>など旅行関連株の一角は新型コロナウイルス感染再拡大の警戒感から急落。また、ファーマF<2929>などが東証プライム市場の下落率上位に顔を出している。一方、アステラス薬<4503>が4%超上昇し、武田薬<4502>や任天堂<7974>は小じっかり。決算発表のベルシス24<6183>や業績上方修正のビックカメラ<3048>は好感した買いが優勢だ。また、ピアラ<7044>が連日の大幅高で東証プライム市場の上昇率トップとなっている。 セクターでは、鉱業、電気機器、非鉄金属などが下落率上位で、その他も全般軟調。上昇したのは医薬品のみだった。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の94%、対して値上がり銘柄は5%となっている。 本日の日経平均は大幅続落し、500円を超える下落で前場を折り返した。朝方下げ幅を広げると26800円台での軟調もみ合いが続き、押し目買いの動きが乏しい印象を与えるだろう。日足チャートでは、前日に27400円近辺に位置する75日移動平均線を割り込むと、本日の大幅続落で26700円台に位置する25日移動平均線近くまで調整。売買代金上位では半導体関連などの値がさグロース(成長)株、業種別騰落率では市況関連セクターを中心に軟調ぶりが目立つ。グロース株、景気敏感株ともに手掛けづらく、逃避資金がディフェンシブ色の強い(景気の影響を受けにくい)医薬品株に向いた格好だろう。前引けの日経平均が-2.00%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)も-2.00%。ここまでの東証プライム市場の売買代金は1兆3000億円あまりで、ここ2日とおおむね同水準となっている。 新興株ではマザーズ指数が-3.66%と大幅続落。こちらも節目の800ptや同水準に位置する75日移動平均線を割り込んできた。前日の後場には押し目買いが入り下げ渋る動きを見せたが、本日はここまで弱含みの展開となっている。時価総額トップのメルカリ<4385>が-3.96%、売買代金トップのJTOWER<4485>が-8.62%となるなど全般軟調で、物色の矛先が向いている銘柄は限られる印象だ。 さて、3月FOMC議事要旨では量的引き締め(QT)について月950億ドルを上限として資産縮小していくことや、0.5ptの利上げについて年内1回以上の実施が正当化されるとの見方が示された。ただ、金融市場ではQTについて月1000億ドル規模、利上げについても複数会合で0.5ptとなることが見込まれていたうえ、直前にはブレイナード米連邦準備理事会(FRB)理事らからタカ派的な発言が出ていたため、想定内と言えば想定内の内容と言えるだろう。実際、米国債市場では6日、10年物国債利回りが2.60%(+0.06pt)に上昇する一方で、金融政策の影響を受けやすい2年物については2.47%(-0.04pt)に低下。10年金利も一時2.66%まで上昇してからは伸び悩んだ。 もっとも、急ピッチの金融引き締めが想定されているのに変わりはない。また、「QTに上限を設けるべきでない」との意見も出てきており、更なる引き締め加速への懸念も拭いづらいだろう。なにより、急ピッチの金融引き締めをかなり織り込んでいた債券市場と比べ、株式市場では直近、新興グロース株が賑わうなどやや楽観に傾いていた面もある(5日の当欄「米『ミーム株』と日本の新興株」などを参照頂きたい)。「長短金利の逆転より、スティープニング(傾斜化)しつつも長期金利が切り上がる方が米株にはネガティブでは」といった声が聞かれたが、将来収益に基づき株価形成される新興グロース株の賑わいに水を差すという点では頷ける指摘である。 このタイミングで新型コロナ感染再拡大に警戒せざるを得ない報道が相次いで出ているのも、短期の株価トレンドを悪化させそうだ。前日開催された厚生労働省の専門家会合では新規感染者数の増加に伴い「療養者数も増加傾向に転じている」との分析が示された。一部専門家は「第7波が既に開始している」とも指摘しているという。また、英国で確認された新変異株「オミクロンXE」は強い感染力を持つとされており、ロックダウンを強いられている中国でも新たな亜型が見つかったもようだ。しかし、コロナ禍による経済減速懸念が広がっても、FRBの姿勢を踏まえると金融引き締めの緩和期待は持ちにくいだろう。財需要や供給制約が持続し、インフレ圧力を強めるとの懸念が拭えない。 前引けのTOPIX下落率が2%に達し、後場は日銀による上場投資信託(ETF)買い実施観測が相場の下支えとなるだろう。それでも世界経済の先行き懸念は拭えず、戻りは限定的とみておきたい。なお、本日は小売企業を中心に決算発表が多くあるため、これらの内容も注視しておく必要があるだろう。 ■ドル・円は下げ渋り、ドル売りは縮小 7日午前のアジア市場でドル・円は下げ渋り、123円後半から半ばに値を下げた後は小幅に戻した。日経平均株価の大幅続落を受けやや円買いに振れたほか、米10年債利回りの低下でドル買いは一服。ただ、米金融引き締め観測で金利先高観から、ドルは売りづらい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は123円47銭から123円93銭、ユーロ・円は134円66銭から135円05銭、ユーロ・ドルは1.0890ドルから1.0907ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・デジタルプラス<3691>、Waqoo<4937>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテ<9983> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・2月貿易収支:+74.57億豪ドル(予想:+116.50億豪ドル、1月:+117.86億豪ドル←+128.91億豪ドル) 【要人発言】 ・内田日銀理事 「日銀の政策は長期・超長期の金利が低い要因になっている」 「緩和推進で経済を押し上げ、雇用者所得の増加につながっている」 「年金は株式にも投資、金融緩和で運用改善につながっている」 ・野口日銀審議委員 「エネルギーや原材料の価格上昇で交易条件悪化、円安の影響は実際には極めて限定的」 <国内> ・14:00 2月景気動向指数・先行速報値(予想:100.8、1月:102.5) <海外> ・14:45 スイス・3月失業率(予想:2.3%、2月:2.5%) ・15:00 独・2月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、1月:+2.7%) 《CS》
関連銘柄 20件
2929 東証プライム
858
10/9 15:00
-5(%)
時価総額 24,946百万円
卵黄由来の機能性素材や化粧品、医薬品、抗体試薬の開発、製造等を行う。販売は通信販売と卸売。子会社にフューチャーラボ、明治薬品など。機能性素材では「ファーマギャバ」の販売が順調。医薬品製造受託は受注安定。 記:2024/05/06
3048 東証プライム
1,582
10/9 15:00
+14(%)
時価総額 297,647百万円
家電量販店大手。都心部の駅前立地に大型店を出店。EC販売等も。傘下に家電量販店「コジマ」、PC専門店「ソフマップ」、日本BS放送など。免税売上はコロナ前の水準まで回復。強い店舗の再構築等に取り組む。 記:2024/06/03
3691 東証グロース
561
10/9 14:34
-7(%)
時価総額 2,071百万円
ギフト発行サービスのデジタルギフト、デジタルウォレットを手掛けるフィンテック事業が柱。デジタルマーケティング支援、メディア運営等も行う。フィンテック事業では給与前払いサービス「即払い」などに注力。 記:2024/07/05
4385 東証プライム
2,569
10/9 15:00
+59(%)
時価総額 413,278百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4485 東証グロース
3,590
10/9 15:00
-5(%)
時価総額 92,127百万円
通信インフラサービス会社。携帯キャリアの携帯基地局の装置やアンテナ、電源等の通信インフラのシェアリングサービスを提供する。今期3Q累計はタワー移管が想定以上に推移した。シェアリングも堅調に推移した。 記:2024/04/15
4502 東証プライム
4,228
10/9 15:00
+18(%)
時価総額 6,689,859百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
4503 東証プライム
1,747
10/9 15:00
+3(%)
時価総額 3,207,233百万円
国内大手製薬会社。前立腺がん治療剤「XTANDI」や急性骨髄性白血病治療剤「XOSPATA」などが主要製品。海外売上高比率が高い。25.3期は尿路上皮がん治療剤「PADCEV」の成長などを見込む。 記:2024/06/24
4937 東証グロース
1,333
10/9 14:53
+12(%)
時価総額 4,811百万円
スキンケアブランド「HADA NATURE」などの企画開発、販売等を行うD2C事業が主力。血液由来加工受託サービス等も。SBCメディカルグループと提携。薬用炭酸ヘッドスパ育毛剤「sodatel」を育成。 記:2024/09/02
1,480
10/9 15:00
-5(%)
時価総額 109,100百万円
国内コンタクトセンター大手。カスタマーサポートやセールスサポート、BPO等のCRM事業が主力。伊藤忠商事が筆頭株主。通信系企業との取引比率が高い。配当性向50%目標。基礎業務のクライアント数は順調に拡大。 記:2024/07/02
6191 東証プライム
1,128
10/9 15:00
-16(%)
時価総額 24,992百万円
航空券予約サイトを運営。訪日客向けWi-Fi貸出やITオフショア開発、投資事業なども。まぐまぐ等を傘下に収める。エアトリ経済圏の強化図る。旅行需要の回復で取扱高は大幅増。24.9期1Qは大幅営業増益。 記:2024/04/14
6758 東証プライム
2,820
10/9 15:00
+9.5(%)
時価総額 17,605,536百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
24,670
10/9 15:00
+1,045(%)
時価総額 2,326,036百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7044 東証スタンダード
258
10/9 15:00
-6(%)
時価総額 1,837百万円
化粧品・健康食品のECに特化した成果報酬型マーケティング支援を展開。24.12期は主要客の販促予算回復を想定。化粧品・健康食品以外の開拓も進めて黒字化を目指す。今年3月にマーケティングコンサル会社を買収。 記:2024/04/15
7203 東証プライム
2,563.5
10/9 15:00
-4.5(%)
時価総額 41,823,469百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7267 東証プライム
1,553
10/9 15:00
-13(%)
時価総額 8,439,445百万円
自動車と二輪車の大手。二輪車は世界トップ。船外機や発電機、航空機などエンジン搭載の多商品を展開。四輪事業は伸長。主力の北米を中心に販売台数が増加。二輪はアジアが好調。中国の持ち分法適用会社が伸び悩み。 記:2024/07/03
7974 東証プライム
7,877
10/9 15:00
-161(%)
時価総額 10,229,781百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
25,770
10/9 15:00
+310(%)
時価総額 12,153,982百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
4,919
10/9 15:00
+21(%)
時価総額 2,509,502百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9983 東証プライム
50,710
10/9 15:00
+570(%)
時価総額 16,136,987百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
8,696
10/9 15:00
+115(%)
時価総額 14,982,808百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17