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後場に注目すべき3つのポイント~「深押しなければ戻り鈍い」だろう理由

2021/8/5 12:30 FISCO
*12:30JST 後場に注目すべき3つのポイント~「深押しなければ戻り鈍い」だろう理由 5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反発、「深押しなければ戻り鈍い」だろう理由 ・ドル・円は一時109円72銭まで戻す ・値上がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位が東京エレクトロン<8035> ■日経平均は3日ぶり反発、「深押しなければ戻り鈍い」だろう理由 日経平均は3日ぶり反発。94.71円高の27678.79円(出来高概算4億7000万株)で前場の取引を終えている。 4日の米株式市場でNYダウは反落し、323ドル安となった。ADP社の7月雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが市場予想を大幅に下回った。新型コロナウイルス・デルタ型が世界的に流行していることに加え、クラリダ連邦準備理事会(FRB)副議長が資産購入の縮小(テーパリング)や利上げに関する見通しを示したことも相場を下押しした。一方、長期金利の伸び悩みでハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅に3日続伸。本日の日経平均はNYダウ下落を受けて57円安からスタートしたが、値がさハイテク株や好決算銘柄に買いが入り、朝方には27741.55円(157.47円高)まで上昇する場面があった。しかし、中国・上海株や香港株が反落スタートとなったこともあり、買いが一巡すると伸び悩んだ。 個別では、売買代金トップの郵船<9101>が9%近い上昇、商船三井<9104>は6%の上昇となっている。その他売買代金上位ではレーザーテック<6920>、ソニーG<6758>、任天堂<7974>、東エレク<8035>などが堅調。持分法適用会社だった米社の完全子会社化を発表した楽天グループ<4755>は7%超上昇し、決算発表銘柄ではユニチャーム<8113>やテルモ<4543>が大きく買われている。また、シュッピン<3179>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、前日の取引時間中に決算発表したトヨタ自<7203>が小幅ながら続落。ファーストリテ<9983>も小安く、ソフトバンクG<9984>などはさえない。決算発表銘柄ではいすゞ<7202>などに売り。また、リコー<7752>が急落し、新日科学<2395>などとともに東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、海運業、鉄鋼、精密機器などが上昇率。一方、パルプ・紙、鉱業、空運業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の40%、対して値下がり銘柄は53%となっている。 本日の日経平均は朝安後に切り返したが、上値を追う動きは限られ、伸び悩む展開となっている。日足チャートでは27900円手前に位置する200日移動平均線水準を回復できない状況が続いており、上値切り下げの三角もち合いも脱せない。東証1部全体としては値下がり銘柄が半数を超え、ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまり。新興市場ではマザーズ指数が-0.65%と3日続落。朝方上昇する場面があったが、5日移動平均線に沿った下落基調が続いている。 日経平均は2月16日に年初来高値30714.52円(取引時間中)を付けており、日足チャート上でもち合いに煮詰まり感が生じてきたこともあり、信用高値期日にかけて短期的な波乱も警戒しておく必要があると筆者はみている。逆に言えば、こうした深押しがなければその後の戻りも限られてしまう可能性があるだろう。 市場全体の信用買い残(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)の推移を見ると、2月19日申し込み時点で2兆8183億円だったのが、7月30日申し込み時点で3兆5519億円となっている。ちなみに3兆5000~6000億円規模となるのは2018年3~4月以来である。つまり、2月高値以降の株価調整局面でも信用買いは積み上がっていった格好だ。株式需給の改善は大方の期待より遅くなる可能性がある。一方、信用売り残は2月19日申し込み時点の9106億円に対し、7月30日申し込み時点では6548億円。また、7月30日時点の裁定取引残高は差し引き1050億円の買い越しだ。今年2月までの上昇局面と異なり、売り方の買い戻し余地は乏しいことも再強調しておきたい。 QUICK社の算出する信用評価損益率は7月30日申し込み時点で-10.03%と、3月5日時点以来およそ5カ月ぶりの水準に悪化したという。上値追いが続く海運株の取引(このところネット証券売買代金ランキングでは海運株が上位にある)で個人投資家の投資損益は足元改善した可能性もあるが、マザーズ指数が下落基調を脱せないのは気掛かり。個人を中心とした純投資家が取引主体のマザーズは時おり意外な先見性を発揮することがある。 ちなみにその海運株だが、感染対策で港湾施設等の能力が低下しているほか、船数を短期間で増やすことも難しいだろう。また、コロナ禍で各種規制が維持・再強化されれば財からサービスへの需要シフトも先送りされる。そう考えると海運セクターは足元の環境下で好パフォーマーとなる素地があったわけで、単純な景気敏感株とみるべきでないのかもしれない。 最後に、ここにきて海外大手証券から日本株に対する強気の見方が出てきている。米シティが日本株の投資判断を「オーバーウェイト」に引き上げたほか、米ゴールドマン・サックスなども強気の見方を示しているという。米国株に高値警戒感がくすぶり、中国株も政策不安が拭えないなか、消去法的な買いが期待できるとの見方も背景にあるだろう。ただ、前提として「景気回復の継続と米長期金利の再上昇」が置かれている。3月以降の米長期金利の低下局面も4~5カ月に達し、そろそろヘッジファンド等の売り持ち解消の一服が期待できそうだが、結局のところそれも新型コロナ感染状況次第だろう。また、秋以降の国内政治情勢について市場がやや楽観的なのも気になるところ。来年夏には参院選があるため、今年の衆院選の結果責任は厳しく問われかねないことが見過ごされているように思う。 さて、足元の香港ハンセン指数は小じっかりといったところ。週末発表の米7月雇用統計を見極めたいなどといった思惑も出てくるとみられ、後場の日経平均はプラス圏でもみ合う展開が続きそうだ。 (小林大純) ■ドル・円は一時109円72銭まで戻す 5日午前の東京市場でドル・円は109円60銭台で推移。日経平均は94円高で午前の取引を終えた。上げ幅は縮小したが、リスク回避的な円買いは引き続き抑制されている。 ドル・円は109円46銭から109円72銭で推移、ユーロ・ドルは、1.1832ドルから1.1839ドルで推移。ユーロ・円はもみ合いが続いており、129円56銭から129円83銭で推移。なお、日経平均株価は、前日比+94.71円の27678.79円で午前の取引を終えている。 ■後場のチェック銘柄 ・不二硝子<5212>、玉井商船<9127>など、3銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは、テルモ<4543>、同2位が東京エレクトロン<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・6月貿易収支:+104.96億豪ドル(予想:+104.50億豪ドル、5月:+92.69億豪ドル) 【要人発言】 ・西村経済再生担当相 「県またぐ移動に多くの専門家が大きな危機感」 ・まん延防止措置地域への8県追加を分科会が了承 <国内> 特になし <海外> ・15:00 独・6月製造業受注(前月比予想:+2.0%、5月:-3.7%) 《CS》
関連銘柄 18件
2395 東証プライム
1,497
11/22 15:30
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時価総額 62,323百万円
医薬品開発受託会社。医薬品開発の全ステージを受託できる国内唯一の企業グループ。前臨床試験受託で国内トップ。イナリサーチなどを傘下に収める。実験施設の拡充など戦略的な大型投資継続。SBIHDと業務提携。 記:2024/10/20
3179 東証プライム
1,013
11/22 15:30
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カメラ専門店「マップカメラ」の運営を行うカメラ事業が主力。時計専門店「GMT」、ロードバイク専門店「クラウンギアーズ」の運営等も。EC販売が中心。カメラ事業では動画配信中心にコンテンツの拡充を図る。 記:2024/10/11
4543 東証プライム
3,073
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 4,580,912百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
4755 東証プライム
879.4
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 1,892,070百万円
国内最大のネットショッピングモール「楽天市場」、旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。楽天モバイル、楽天カード、楽天銀行などを傘下に持つ。クレジットカード関連サービスなどフィンテック部門は順調。 記:2024/07/08
5212 東証スタンダード
1,681
3/18 14:59
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時価総額 3,601百万円
医療用ガラス器具メーカー。注射剤容器のアンプルに強み。管瓶・試験管も。昨年11月にMBOに向けたTOB実施を発表。TOB価格は1700円。TOB成立し、3月19日付で上場廃止に。24.3期3Q累計は増益。 記:2024/03/09
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7202 東証プライム
1,999
11/22 15:30
+17.5(%)
時価総額 1,500,995百万円
トラック・バスの製造・販売等を行う商用車メーカー。1916年創業。150以上の国・地域で販売。ディーゼルエンジンなどに強み。トヨタ自動車と資本提携。配当性向40%目安。商用車では新型車の拡販などに注力。 記:2024/08/20
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7752 東証プライム
1,647
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 966,771百万円
大手複合機メーカー。1936年創業。プリンターやオフィス機器消耗品、電子黒板、ITインフラ、ヘルスケア関連システム等も。海外売上高比率は6割超。25.3期はオフィスサービス事業の堅実な成長などを見込む。 記:2024/06/18
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8113 東証プライム
3,831
11/22 15:30
-24(%)
時価総額 2,378,415百万円
大手衛生用品メーカー。生理用品、ベビー用紙おむつで国内トップシェア。ペットケア用品、業務用食品包装資材等も。海外売上高比率は6割超。大人用排泄ケア用品は東南アジア地域で商品ラインアップの拡充図る。 記:2024/06/29
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9127 東証スタンダード
1,594
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 3,080百万円
総合海運会社。1929年創業。日本軽金属が筆頭株主。日本軽金属向けアルミナ・水酸化アルミ輸送、全農向け穀物輸送が柱。外航海運中心に内航海運も。既存主要顧客との関係強化、新規取引先の開拓などに取り組む。 記:2024/08/09
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17