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後場に注目すべき3つのポイント~「既に上値切り下げ」の理由を考えよう

2021/6/24 12:24 FISCO
*12:24JST 後場に注目すべき3つのポイント~「既に上値切り下げ」の理由を考えよう 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は小幅反発、「既に上値切り下げ」の理由を考えよう ・ドル・円は底堅い、日本株の反発で ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がエーザイ<4523> ■日経平均は小幅反発、「既に上値切り下げ」の理由を考えよう 日経平均は小幅反発。45.23円高の28920.12円(出来高概算4億1000万株)で前場の取引を終えている。 23日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、71ドル安となった。前日のパウエル連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて当面、大規模な金融緩和が維持されるとの期待から上昇する場面もあったが、景気敏感株に売りが出て下落へ転じた。一方、長期金利の伸び悩みからハイテク株が買われ、ナスダック総合指数は+0.1%と3日続伸、連日で過去最高値を更新した。本日の日経平均はNYダウの下落を受けて63円安からスタートすると、朝方には一時28758.37円(116.52円安)まで下落。その後、ソフトバンクG<9984>やエーザイ<4523>といった主力株に買いが入ってプラス圏に切り返し、前場中ごろを過ぎると28935.34円(60.45.円高)まで上昇する場面があった。 個別では、前述のソフトバンクGとエーザイが3~4%の上昇。エーザイは米バイオジェンと共同開発中のアルツハイマー病治療薬について、米当局から画期的な新薬候補に指定されたと発表している。トヨタ自<7203>、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>などは小じっかり。アイダ<6118>や日新薬<4516>は一部証券会社の強気の投資判断を手掛かりに買われているようだ。また、オリバー<7959>などが東証1部上昇率上位に顔を出している。一方、キーエンス<6861>が2%超下落し、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>は小安い。中長期経営計画を発表したヤクルト<2267>は材料出尽くし感から売りがかさんでいるようだ。また、このところ賑わっていたタムラ製<6768>が利益確定売りに押され、Jリース<7187>などとともに東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、鉱業、非鉄金属、鉄鋼などが上昇率上位。一方、その他金融業、不動産業、空運業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の50%、対して値下がり銘柄は43%となっている。 本日の日経平均は朝安後に切り返し、まずまず底堅い展開となっている。日足チャートでは28700円台に位置する5日移動平均線が下値をサポートする格好で、28800円台に位置する25日移動平均線を上回って前場を折り返した。半導体・電子部品関連のハイテク株の一角がやや軟調だが、主力株全体に押し目買い意欲の根強さを感じる。米市場と異なり、業種別では景気敏感色の強い市況関連株が堅調だ。かねて当欄で指摘しているように、株式サイドではまだまだ経済の先行き等に強気な見方が多いことから、下値では押し目買いが入りやすいのだろう。もっとも、ここまでの東証1部売買代金は1兆円に届かず、新規の手掛かり材料に乏しいことで取引はやや低調となっている印象だ。 さて、足元落ち着いてきたが、株式相場は週初から波乱の展開となった。21日に前週末比で一時1100円を超える大幅下落を強いられると、翌22日には大きく値を戻した。こうした動きを「ボトム確認」と前向きに受け止める解説が多く見受けられるが、もう少し視野を広く見てみよう。2月以降の日経平均の日足チャートを見ると、2月16日に付けた年初来高値30714.52円(取引時間中)をピークに、高値もち合いながら“緩やかな上値切り下げ”の形状となっていることがわかる。既に週初急落からの戻りが一服しつつあることを考慮すると、今回の一連の値動きも「ボトム確認」というより「上値切り下げトレンド確認」となった可能性がある。 「上値切り下げトレンド」入りを指摘する向きは、テクニカルアナリスト等を除くとまだあまり多くない。日々の市況解説からはその理由がなかなか見えてきづらいのだろうが、極めて単純な理由に基づくものと考えられる。 まずは米金融政策。FRB要人発言がタカ派かハト派かで日々一喜一憂しているが、中期的な市場トレンドを把握するうえでの本質はそこではない。先週の連邦公開市場委員会(FOMC)通過後、17日の当欄を改めてご参照頂きたい。FRBは「インフレ上昇は一時的」と再三強調しつつも、FOMCでは利上げ前倒しが示唆されるなどインフレ対応に傾く印象を与えた。一部トレーダーは「FRBが『平均インフレ目標(長期的に平均2%のインフレ目標達成を目指し、一時的に2%を超えることを容認する政策)』を事実上放棄した」と受け止め、ベア(弱気)目線という。“インフレと景気が加速し続けることをFRBが容認する”というシナリオが描きづらくなったということだ。 そして米経済状況。バイデン政権初期の大規模な経済対策を受け、経済協力開発機構(OECD)は3月の世界経済見通しで2021年の米成長率を3.2%から6.5%に大幅上方修正した。しかし、5月末の改定では6.5%から6.9%への小幅な修正にとどまった。財政政策の効果は息切れしつつある。では再び大規模な経済対策が実施されるかと言えば、財政状況や政治的な合意のハードルの高さを考慮すれば期待しにくい。そもそもコロナ禍からの回復が鋭角的なものから徐々に緩やかとなっていくのは当然だ。 これらを考慮すると、“衆目一致で”(この点がポイントだろう)鋭角的な経済回復と緩和的な金融政策への期待に基づく“高圧的な経済を前提としたトレード”に走ることはもはやないということがわかる。すると、景気敏感色の強い日本株のエクスポージャー(投資残高)が最も高まったのは春先だったと考えざるを得ない。 もちろん、短期的にはFRB要人発言や経済指標の強弱で株式相場は振らされるだろう。これを投資機会ととらえるかは投資家各位の投資目的やスタイルの問題であることを強調しておきたい。最後に余談となるが、日経平均の短期変動を的確に捉えられれば、連動型商品の売買だけで日経平均の期間騰落を大幅に上回る絶対パフォーマンスが得られるはずだが、残念ながら筆者はそうした投資家にお目にかかったことがない。 (小林大純) ■ドル・円は底堅い、日本株の反発で 24日午前の東京市場でドル・円は底堅く推移し、111円付近の水準を維持した。米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ期待で、ドルは売りづらいもよう。また、日経平均株価がプラスに転じ、円買いは後退。一方で、引き続き上値の重さも意識されているようだ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円95銭から111円12銭、ユーロ・円は132円32銭から132円58銭、ユーロ・ドルは1.1919ドルから1.1933ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・シキノハイテック<6614>、東京コスモス電機<6772>の、2銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位がエーザイ<4523> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・6月製造業PMI速報値:62.6(予想:61.5、5月:62.1) ・米・6月サービス業PMI速報値:64.8(予想:70.0、5月:70.4) ・米・6月総合PMI速報値:63.9(5月:68.7) ・米・1-3月期経常収支:-1957億ドル(予想:-2062億ドル、10-12月期:-1751億ドル←-1885億ドル) ・米・5月新築住宅販売件数:76.9万戸(予想:86.5万戸、4月:81.7万戸←86.3万戸) ・カナダ・4月小売売上高:前月比−5.7%(予想:-4.9%、3月:+3.6%) 【要人発言】 ・イエレン米財務長官 「米インフレ率、今年末までに高水準から低下」 「インフレ期待上昇の兆候もほとんどみられない <国内> ・15:45 黒田日銀総裁あいさつ ・6月政府月例経済報告 <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 16件
2267 東証プライム
3,080
5/2 15:00
±0(%)
時価総額 1,053,640百万円
乳酸菌飲料が主力の乳製品メーカー。訪問販売網に強み。医薬品、化粧品の製造販売等も手掛ける。米州地域は売上好調。販売支援の強化等で米国は販売実績が順調。営業外収益は増加。24.3期3Qは増収、経常増益。 記:2024/03/04
4516 東証プライム
4,389
5/2 15:00
-28(%)
時価総額 308,332百万円
医薬品中堅。泌尿器科、血液内科、難病・希少疾患領域に強み。健康食品も。医薬品事業は増収。デュシェンヌ型筋ジストロフィー治療剤等が売上貢献。プロテイン製剤等も売上が増加。24.3期3Q累計は増収増益。 記:2024/02/11
4523 東証プライム
6,545
5/2 15:00
-4(%)
時価総額 1,941,031百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」が主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アメリカス医薬品事業は堅調。レンビマの売上が伸びる。販管費減。24.3期2Qは大幅営業増益。 記:2024/01/16
6118 東証プライム
877
5/2 15:00
-10(%)
時価総額 60,906百万円
サーボ駆動式プレス機で世界トップクラス。各種プレス機械、搬送装置、コイル材供給装置などを展開。製品ミックスの改善等で日本は黒字転換。中国は高速プレス機などプレス機械売上が増加。24.3期3Qは収益伸長。 記:2024/02/26
6614 東証スタンダード
2,305
5/2 15:00
-8(%)
時価総額 10,177百万円
半導体検査装置や半導体などのLSI設計を行う。車載用半導体検査装置や産業用組込みカメラに強み。デンソー等が主要顧客。電子システム事業は堅調。新製品用カスタムバーンイン装置は受注増。24.3期3Qは増収。 記:2024/04/16
6768 東証プライム
667
5/2 15:00
+5(%)
時価総額 55,208百万円
電子部品メーカー。トランス、リアクタ、ACアダプタ・チャージャなどを手掛ける。エアコンのリアクタで国内トップシェア。車載向け昇圧リアクタは北米市場向け等で回復傾向。24.3期3Q累計は2桁経常増益。 記:2024/04/16
6772 東証スタンダード
4,000
5/2 14:38
+20(%)
時価総額 6,324百万円
電子部品メーカー。産業用可変抵抗器に強み。角度センサなどの自動車用電装品も。新中計では27・3期に売上105億円、営業利益率10%が目標。配当はDOE3.5%目安。24.3期3Q累計は前年同期並の着地に。 記:2024/04/10
6861 東証プライム
69,360
5/2 15:00
+140(%)
時価総額 16,868,907百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
40,670
5/2 15:00
+920(%)
時価総額 3,834,612百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7187 東証プライム
1,267
5/2 15:00
-3(%)
時価総額 22,651百万円
賃貸住宅向け家賃債務保証サービス会社。家賃債務保証事業を軸に、不動産関連事業も展開。入居者見守りサービスや駐車場賃料保証サービスなども事業領域。首都圏での人材投入を推進。業容安定し、3Q累計は大幅増収。 記:2024/03/22
7203 東証プライム
3,581
5/2 15:00
-24(%)
時価総額 58,423,968百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7959 東証1部
3,770
9/13 15:00
-10(%)
時価総額 48,920百万円
家具・インテリア事業が主力。オフィスや宿泊施設向けにオリジナル家具の企画・製造、海外商品の輸入販売等を手掛ける。家具・インテリア事業は収益堅調。大型オフィス移転案件等が寄与。21.12期2Qは2桁増益。 記:2021/07/06
7974 東証プライム
7,575
5/2 15:00
-62(%)
時価総額 9,837,577百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
35,010
5/2 15:00
+70(%)
時価総額 16,511,871百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9983 東証プライム
40,820
5/2 15:00
-370(%)
時価総額 12,989,781百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,793
5/2 15:00
+4(%)
時価総額 13,426,981百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10