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後場に注目すべき3つのポイント~米CPIはシナリオ変化につながらず?

2021/6/10 12:32 FISCO
*12:32JST 後場に注目すべき3つのポイント~米CPIはシナリオ変化につながらず? 10日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日ぶり反発、米CPIはシナリオ変化につながらず? ・ドル・円は反落、日本株高も米金利安を反映 ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がテルモ<4543> ■日経平均は3日ぶり反発、米CPIはシナリオ変化につながらず? 日経平均は3日ぶり反発。121.90円高の28982.70円(出来高概算5億1000万株)で前場の取引を終えている。 9日の米株式市場でNYダウは3日続落し、152ドル安となった。注目される5月消費者物価指数(CPI)の発表を10日に控え様子見姿勢が強いなか、高値警戒感から景気敏感株を中心に売りが出た。一方、長期金利の低下でハイテク株の一角が買われ、ナスダック総合指数は0.1%の下落にとどまった。本日の日経平均もこうした流れを引き継いで61円安からスタート。ただ、国内での新型コロナウイルスワクチンの普及から先行き期待も根強くあり、寄り付きをこの日の安値にプラスへ切り返すと、前場中ごろには29007.53円(146.73円高)まで上昇する場面があった。 個別では、東エレク<8035>が堅調で、レーザーテック<6920>が4%超の上昇。塩野義薬<4507>や郵船<9101>、テルモ<4543>の上げも目立つが、塩野義薬は年内にも3000万人分の新型コロナワクチン量産体制を整えると報じられたことが買い材料視されているようだ。また、決算や自社株買い実施を発表したアセンテック<3565>などが急伸し、旧村上ファンド系の株式大量保有が判明したコーナン商<7516>は東証1部上昇率トップとなっている。一方、前日まで2日連続で買い気配のままストップ高比例配分となっていたエーザイ<4523>が朝高後に急反落。一部証券会社の目標株価引き下げもあって売りがかさみ、前引け時点で東証1部下落率トップとなっている。公募価格が決定したルネサス<6723>も軟調で、ソフトバンクG<9984>や任天堂<7974>は小安い。 セクターでは、海運業、精密機器、ガラス・土石製品などが上昇率上位。一方、空運業、水産・農林業、銀行業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の45%、対して値下がり銘柄は49%となっている。 本日の日経平均は3日ぶりに反発し、3ケタの上昇で前場を折り返した。ただ、前日までの下落を受けた自律反発の域を出ないだろう。底堅いとはいえ29000円近辺では伸び悩んでおり、日足チャートを見ると28000円台後半に位置する25日移動平均線と29000円台前半に位置する75日移動平均線の間でのもみ合いが続いている。気が付けばかれこれ3週間近くこの状況だ。個別ではエーザイの急反落が目を引くが、米長期金利の低下を追い風に主力グロース(成長)株の一角が堅調。需給ひっ迫の長期化が意識されてか、海運株も強い値動きを続けている。ただ、全体として物色の方向感が見出しづらい印象もある。ここまでの東証1部売買代金は1兆2000億円弱。新興市場ではマザーズ指数が4日続伸し、0.59%の上昇となっている。 本日は欧州中央銀行(ECB)理事会と米5月CPI発表、それに明日は先物・オプション6月物の特別清算指数(SQ)算出と重要イベントが目白押しだ。特に米CPIは前回4月分の発表時に株式相場の急落を招いただけに、警戒する向きも多いのだろう。ただ、一部トレーダーからは「仮に市場予想を上回る強い数値が飛び出したとしても、相場は一時的に触れる程度で大きなシナリオ変化はないのでは」といった声が聞かれ、筆者もこの見方に同意したい。 一昨日の当欄で指摘したとおり、日本株については国内勢・現物株投資家らの「強気派」と海外マクロ系投資家らの「弱気派」が真っ向対立している。ただ、コロナ禍からの経済回復はムラが大きい(=指標の振れも大きい)うえ、先行きに自信を持ちきれない投資家も多いとみられ、オプションの取引状況などを見ると強気派・弱気派とも一定のヘッジをかけていることが窺える。米5月雇用統計の発表を受けた週明けの取引でも日経平均が朝方高く始まったが、イベント通過に伴うヘッジ解消の動きが相場を一時的に上下に振ると考えられる。 今回の米5月CPIを巡っては、確かに足元でも原油など一部商品の価格上昇が続いており、警戒感が根強く残るのかもしれない。しかし、4月分の急伸を見た後では多少強い数字が出てもサプライズ感に乏しくなりがちだ。それに一昨日の当欄でも述べたが、5月雇用統計では市場予想こそ下回ったが、雇用者数の伸びが前月に比べ加速。インフレ加速につながると目されていた労働需給のひっ迫は徐々に解消されつつあるとの見方から、「CPI上昇も一時的な供給制約によるもの」と割り切って捉える向きが多いのではないかと思われる。 この背景には、「財政支出の一段の拡大は期待しづらい」ことと、それに伴ってかねて述べているとおり「経済改善のモメンタム(勢い)は既にピークを越えつつある」という見方もあるだろう。足元で続く期待インフレ指標の低下や長期金利の低下は、インフレ観測の後退とともに、金融政策当局への「緩和継続」の催促とも捉えられることができる。それだけに、本日のECB理事会、また来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)は注目しておきたい。 (小林大純) ■ドル・円は反落、日本株高も米金利安を反映 10日の東京市場でドル・円は反落。日経平均株価の上昇で円売りが先行し、ドルは一時109円68銭まで値を上げた。ただ、米10年債利回りの低下でドル・円は下押しされた。一方、全般的にユーロが弱含み、ユーロ・ドルの下落でドル・円は下値の堅さも意識される。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円52銭から109円68銭、ユーロ・円は133円34銭から133円55銭、ユーロ・ドルは1.2171ドルから1.2183ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ALBERT<3906>、トレンダーズ<6069>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がテルモ<4543> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・5月企業物価指数:前年比+4.9%(予想:+4.5%、4月:+3.8%←+3.6%) 【要人発言】 ・易鋼・中国人民銀行総裁 「中国の潜在的な経済成長率はある程度低下」 「人民元相場は妥当な水準で基本的な安定を維持」 「通常の金融政策を堅持」 <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 13件
3565 東証スタンダード
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時価総額 7,175百万円
仮想ディスクトップ関連製品を販売。クラウドインフラ関連製品も。セキュリティ製品、サービスのラインナップ拡充図る。チェンジと業務提携。クラウドサービスは順調に売上が増加。24.1期3Q累計は業績堅調。 記:2024/01/27
3906 東証グロース
9,160
12/23 15:00
±0(%)
時価総額 41,165百万円
AI搭載のビッグデータ自動分析ツールを開発。AIアルゴリズム構築とシステム開発も手掛け、データ分析人材育成も展開。自動車衝突シミュレータのパラメータ最適化AIを開発。一部事業の譲渡もあり3Q累計は純増益。 記:2022/11/24
4507 東証プライム
7,306
4/26 15:00
+158(%)
時価総額 2,276,447百万円
製薬メーカー。抗HIV薬や抗インフル薬など感染症分野に強み。24.3期3Q累計は海外子会社及び輸出の売上が増加。セフィデロコルが欧米で伸びる。ロイヤリティー収入ではHIVフランチャイズ販売が堅調。 記:2024/03/05
4523 東証プライム
6,240
4/26 15:00
-19(%)
時価総額 1,850,578百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」が主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アメリカス医薬品事業は堅調。レンビマの売上が伸びる。販管費減。24.3期2Qは大幅営業増益。 記:2024/01/16
4543 東証プライム
2,610.5
4/26 15:00
+13(%)
時価総額 3,891,465百万円
医療機器大手。注射器で国内トップシェア。心臓血管領域のカテーテル治療に加え、脳血管領域向けのカテーテル治療でも実績。京大iPS細胞研究財団とiPS細胞の培養分化自動化で共同研究を開始。3Q累計は増収増益。 記:2024/03/29
6069 東証グロース
1,114
4/26 15:00
+9(%)
時価総額 8,485百万円
美容業界向けSNSマーケティング支援に強み。美容医院向けDX支援や専売品開発も。今年2月の資本業務提携でアイスタイルが筆頭株主に。24.3期3Q累計は将来を睨んだSNS美容メディアへの投資が利益の重石に。 記:2024/04/12
2,539.5
4/26 15:00
+5.5(%)
時価総額 4,968,349百万円
車載用マイコンで世界首位級。海外での大型買収により、電圧制御用や通信用の半導体を拡大。自動車向け事業は堅調。円安や自動運転支援、xEV向け製品の売上が増加。金融費用減少。23.12期通期は2桁最終増益。 記:2024/02/13
6920 東証プライム
34,080
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時価総額 3,213,267百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7516 東証プライム
4,430
4/26 15:00
+10(%)
時価総額 153,641百万円
大手ホームセンター運営会社。DIYを中心とした「ホームセンターコーナン」や「コーナンプロ」などを展開する。首都圏にも出店。今期3Q累計はHIひろせの新規連結化が寄与した。プロ商材や日用消耗品等も増加した。 記:2024/01/27
7974 東証プライム
7,649
4/26 15:00
+243(%)
時価総額 9,933,680百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
34,230
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時価総額 16,143,998百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,205
4/26 15:00
+96(%)
時価総額 2,145,244百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9984 東証プライム
7,782
4/26 15:00
+179(%)
時価総額 13,408,028百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10