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後場に注目すべき3つのポイント~米金利高などが重しとなるもグロース株は上昇!?

2021/3/31 12:26 FISCO
*12:26JST 後場に注目すべき3つのポイント~米金利高などが重しとなるもグロース株は上昇!? 31日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は反落、米金利高などが重しとなるもグロース株は上昇!? ・ドル・円は小じっかり、米金利高に連動 ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がファナック<6954> ■日経平均は反落、米金利高などが重しとなるもグロース株は上昇!? 日経平均は反落。232.49円安の29200.21円(出来高概算5億7126万株)で前場の取引を終えている。 前日の米国株式市場でNYダウは反落。バイデン大統領が予定しているインフラ計画の詳細発表を目前に控えるなか、景気回復期待と同時に財政赤字の拡大を織り込む動きが台頭し、米国10年物国債利回り(以下、米長期金利)が1.77%と14カ月ぶりの高水準に達した。金利上昇に対する警戒感のほか、原油価格の下落も重しとなり終日軟調に推移した。この流れを受けて日経平均も150円程の下落でスタートすると、29165.52円まで下押しする場面があった。その後、29350円近辺まで200円近く戻すなど底堅さが窺える場面もみられたが、再びじり安基調となり本日の安値圏で前場を終えている。 個別では、業績に関するリリースがネガティブ視される形で、ストライク<6196>、日創プロニティ<3440>、イオンモール<8905>などが大幅下落となった。一方、対照的に業績関連の発表がポジティブな評価に繋がったヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>、西松屋チェーン<7545>、アルテック<9972>、バイク王<3377>などは大幅に上昇した。売買代金上位では、三菱UFJ<8306>、ファーストリテ<9983>、任天堂<7974>、野村<8604>、キーエンス<6861>、コマツ<6301>などが軟調。一方、1ドル110円という円安・ドル高を追い風にトヨタ<7203>が大幅に上昇、そのほか、ソニー<6758>、東京エレクトロン<8035>、日本電産<6594>、エムスリー<2413>、サイバーエージェント<4751>などが堅調推移となっている。 セクターでは、銀行業、鉱業、海運業、その他金融業、証券・商品先物取引業などが下落率上位に並んでいる。一方、輸送用機器、サービス業、精密機器、鉄鋼の4業種が上昇している。東証1部の値上がり銘柄は全体の30%、対して値下がり銘柄は66%となっている。 日経平均は月内最終日が弱いというジンクスも意識されやすいなか、米長期金利の上昇や米投資会社を巡る混乱などが重しとなり、本日の日経平均は軟調となっている。しかし、一時は前日比250円超安の29165.52円まで下押しした後は200円近く戻す場面が見られるなど底堅い印象も受ける。 米投資会社アルケゴス・キャピタル・マネジメントを巡る混乱については、米国内大手金融各社が関連取引による影響はあったとしても「軽微」だと表明するなど一時は警戒感が後退していた。ただ、前日の取引終了後には、三菱UFJ傘下の三菱UFJ証券ホールディングスが、欧州子会社での米顧客との取引において多額の損失が生じる可能性があると発表するなど関連報道が相次ぎ、いまだ全体像が把握できていないために懸念がくすぶっている。 また、米長期金利が14カ月ぶりの高水準にまで上昇してきたこともやや警戒感を引き起こしているようだ。ただ、先日までの金利高に敏感になっていた時に比べれば、日米ともに主要株価指数の下落率はかなり軽微だ。前日の米株市場では、金利上昇に相対的に弱いナスダックやフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)などの下落率は0.1~0.3%程度で、NYダウなどと同じかむしろ小さい。 東京市場も同様に、直近までの金利上昇時に売りがきつかったグロース(成長)株の下落率は軽微だ。景気敏感株などその他のセクターと比べても下落率は変わらない。とういよりも、むしろ、ソニー、日本電産、エムスリーなど代表的なところでは目立って大きく上昇しているものが多い。東京エレクトロンにいたっては、ザラ場高値で上場来高値を更新する動きを見せるほどだ。また、バリュエーション面で割高感が最も意識されやすいマザーズ指数についても、自律反発の域を出ないとも言えるが、本日はしっかりと上昇している。 米長期金利については、今夜発表される予定のバイデン大統領による大規模なインフラ投資計画の詳細のほか、ADP全米雇用リポートや週末の雇用統計といった経済指標の上振れ次第などでは一段の上昇の可能性は十分にある。しかし、本日の日米のグロース・ハイテク株の堅調さ・底堅さをみる限り、月曜日にも当欄で指摘したが、やはり、金利耐性は大分ついてきているのではないだろうか。 これまで、加速する景気回復シナリオ、米長期金利の上昇、期末にむけてのリバランス売りなど相次ぐ要因により、グロース株は2月頃から長い間調整を強いられてきた。しかし、足元の金利上昇に対して垣間見える耐性などを踏まえると、名実ともに新年度相場入りとなる明日4月以降は、潮目が変わってくるかもしれない。長期的には、この先も景気回復に伴う金利上昇は避けられないため、グロース株に昨年ほどの圧倒的な強さが再び見られることはないだろう。 しかし、これまでのように純粋シクリカル(景気循環)なバリュー(割安)株に大きく劣後するようなことにはならないのではないだろうか。ここからは、単純にバリュー・グロースという二極化でなく、業績推移とそれに比してのバリュエーションという個々の評価で決まってくる、本来の株式相場の様相がこれまで以上に強まってくると考えられる。バリューの中でも、グロースの中でもそれぞれの中で厳しい選別がされてくることになるだろう。 さて、後場は引き続き軟調な展開となりそうだ。今夜のインフラ投資計画の詳細発表に対する米国株式や米長期金利の反応などを見極めたいとする様子見ムードが強まるなか、月内最終日が弱いというジンクスも意識され、大引けにかけて下値模索となる可能性にも留意しておきたい。 ■ドル・円は小じっかり、米金利高に連動 31日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、110円前半から後半に水準を切り上げた。米10年債利回りの上昇で、ややドル買いの流れ。一方、日経平均株価や上海総合指数は軟調地合いだが、米株高観測で円買いは後退し主要通貨を押し上げた。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円28銭から110円73銭、ユーロ・円は129円26銭から129円77銭、ユーロ・ドルは1.1710ドルから1.1726ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ASJ<2351>、ヤマシタヘルスケアホールディングス<9265>の、2銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位がファナック<6954> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・2月鉱工業生産速報値:前月比-2.1%(予想:-1.3%、1月:+4.3%) ・中・3月製造業PMI:51.9(予想:51.2、2月:50.6) ・中・3月非製造業PMI:56.3(予想:52.0、2月:51.4) 【要人発言】 ・ドイツ 「アストラゼネカ製ワクチン使用を60歳以上に限定」 ・カプラン米ダラス連銀総裁 「最大雇用とインフレの平均2%持続目標達成したら、行動を起こすことを支持」 「決定はカレンダーベースではなく、結果を基盤に」 「2022年の利上げを予想した4人のメンバーの一人」 「2021年の物価上昇を予想、2022年、2023年には抑制されると見る」 「2022年のインフレは2%-2.25%を予想」 「失業率は年末までに4%へ」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 英・10-12月期GDP改定値(前年比予想:-7.8%、速報値:-7.8%) ・15:00 英・10-12月期経常収支(予想:-348億ポンド、7-9月期:-157億ポンド) 《CS》
関連銘柄 21件
2351 東証グロース
414
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 3,292百万円
Webサーバー「ASJサーバー」、決済代行サービス「ASJペイメント」、クラウドグループウェア「HotBiz」等を手掛ける。サーバ構築技術等に強み。DX推進支援に加え、新規技術の研究開発などを強化。 記:2024/08/23
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3377 東証スタンダード
523
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 8,010百万円
バイク専門店チェーン。中古バイクの買取や販売の「バイク王」を全国展開。パーツ販売やバイクのレンタルサービス等も。ブランド認知度が強み。オークション仕入を強化。広告効率の改善、査定成約率の向上に注力。 記:2024/10/24
3440 東証スタンダード
895
11/22 15:30
-2(%)
時価総額 6,086百万円
金属加工会社。太陽発電所向けアレイ支持架台に強み。材料の調達から最終加工までサプライチェーンを一元化した「オールインワン加工体制」。ゴム加工やタイル製造、建設業も。施工子会社統合などで受注増勢。海外も開拓。 記:2024/08/05
4751 東証プライム
1,008.5
11/22 15:30
-4.5(%)
時価総額 510,648百万円
インターネット広告事業が主力。運用型広告で国内首位。検索連動型広告に強み。ABEMA等のメディア事業、ゲーム事業、投資育成事業等も手掛ける。ABEMAはスポーツコンテンツの拡充、マネタイズを強化。 記:2024/08/26
6196 東証プライム
3,870
11/22 15:30
+40(%)
時価総額 74,900百万円
独立系M&A仲介会社。小型・中型案件に特化。M&Aプラットフォーム「SMART」やM&A情報発信サイト「M&A Online」の運営等も。金融機関との提携等でM&A支援体制を強化。積極的な人材採用進める。 記:2024/07/02
6301 東証プライム
4,116
11/22 15:30
+67(%)
時価総額 4,008,206百万円
世界2位の総合建設機械メーカー。1921年設立。自動車産業向け大型プレスなど産業機械も。エンジンなどは国内で自社開発。海外売上比率は8割超。配当性向40%以上目安。坑内掘りハードロック事業の拡大図る。 記:2024/10/07
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
6954 東証プライム
4,114
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 4,095,154百万円
CNCシステムなどのFA事業、ロボット事業、ロボマシン事業を展開。富士通のNC部門が分離・独立して1972年に誕生。CNCで世界シェアトップクラス。海外売上高比率は8割超。配当性向は60%が基本方針。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7545 東証プライム
2,262
11/22 15:30
+136(%)
時価総額 157,410百万円
ベビー用品や子供衣料、マタニティグッズ、育児用品等の専門店を全国展開。出店はロードサイド中心。低価格PB商品の開発に注力。1120店舗展開。オンラインストアは売上堅調。海外向け卸売も拡大。IT化で効率化。 記:2024/10/04
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
8604 東証プライム
930
11/22 15:30
+1.4(%)
時価総額 2,942,114百万円
国内最大級の総合証券「野村證券」を中核とする持株会社。野村アセットマネジメント、野村信託銀行等も傘下に持つ。預り資産は153兆円超で業界トップ。インベストメント・マネジメント部門は運用資産残高が過去最高。 記:2024/06/17
8905 東証プライム
2,000
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時価総額 455,128百万円
国内最大級の商業ディベロッパー。イオンのショッピングセンターや商業施設の開発に加え、店舗の運営・管理等を行う。海外のモール開発でも実績。国内の既存モールは収益力回復。26.2期営業利益690億円目標。 記:2024/10/28
2,303
11/22 15:30
+61(%)
時価総額 5,880百万円
画像診断装置や内視鏡システム、手術機器等の販売を行う山下医科器械が中核の持株会社。医療機器製造・販売業、医療モール事業も手掛ける。放射線機器などの設備投資需要は増加。27.5期売上高730億円目標。 記:2024/10/28
9972 東証スタンダード
224
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 3,394百万円
産業機械・機器中心の商社。印刷機や容器・包装機、化粧品の製造・充填設備、水処理関連装置等を扱う。ペットボトル用プリフォームの製造販売等も。3Dプリンター向け最新ソフトウェア「CASTOR」の販売を開始。 記:2024/06/03
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25